離職マネジメント

退職面談が成功しない4つの原因とRABLE式のシンプルな解決方法

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本日のblog記事は、アルバイトを含む、従業員の退職理由を事前に察知することで、退職面談を最適なタイミングで実行できる方法をご紹介する。

実際に、多くの企業での悩みは、退職面談をしても離職の改善が図れていないことにある。

例えば、従業員が「退職したい。」と言ってきた後になって、引き止めることもしたくないし、どうせ引き止めても無駄になることが多いのが現実だ。

そのため、従業員の「もうこの会社で働き続けることが辛い。。。」という心理状態を理解することができ、その理由と原因についても的確に知る事が大切になってくる。

退職しそうな社員が誰で、その不満原因はなにか?と、事前にわかっていることで、離職マネジメントは成功できる。

そこで当記事では、退職面談が上手くいかない今まで式の理由と、私たちが実際に行ってきた離職マネジメントの方法の違いをお伝えしようと思う。

1.退職面談を実施している企業の引き止め成功率の現状とは?

近年、人材・人手不足を感じている企業は増えつつあり、解決が難しい課題の1つだ。まずは、その状況について知る事から始めよう。

1-1 従業員が退職願いを出すタイミングとは?

大手転職リクルーティングサイト、リクナビNEXTによれば、転職に必要な準備期間の相場は、大体「3~6ヶ月」程度であるとされている。そして、転職活動の状況に関する調査結果は以下の通りだ。

引用先:https://next.rikunabi.com/tenshokuknowhow/archives/2022/

上記のデータによれば、退職を願い出る時点で6割以上の人材が、次の転職先にある程度目星をつけているのだ。つまり、退職に関する相談をしている時点で、将来のキャリア。身の振り方に関して、検討、目星を付けて、退職を願い出ている訳だ。

そのような次の身の振り方がある程度定まっている状況であれば、退職に関する相談を受けてから、慌てて退職の引き止めを行っても効果が薄いのは至極当然であることも頷ける。

1-2. 退職引き止めを初めとする離職マネジメント状況

また企業側の離職マネジメント実施状況を見てみると、エン・ジャパンが実施した人材の引き止めに関する実施状況調査によれば、退職を願い出た人材のおよそ65%に対して、引き止め交渉をしているという結果となった。

※調査対象:エン 人事のミカタ会員 調査方法:インターネットアンケート 調査人数:775人

http://partners.en-japan.com/special/170607/

つまり、離職マネジメント自体は、実に過半数以上の企業が取り組み、退職交渉を行っているといえる。退職面談や引き止め交渉を実施した理由は以下の通りとなった。

上記の回答傾向としては、特に優秀な社員や育成した人材を手放したくないなどの理由が大半を占めている。つまり、新しく採用しても同程度の人材を獲得できないので、「会社の生産性、サービス力が大きく低下してしまう。」という実態が見受けられる。

そして特に退職面談を実施傾向が多いのが以下の業種だ。

上記のグラフからは、「特に替えの利かない人材を手放したくない」という思いが伝わってくる結果となっている。つまり、離職は単なる頭数が減るということだけではなく、会社の競争力・売上に大きな影響を及ぼすという事が言えよう。

そのような多くの会社で実施している退職面談だが、その効果は多くの会社で実感できていない。それを示しているのが以下のデータだ。

退職引き留めに成功する確率

上記のデータからは、過半数の会社で10人に1人程度引き止めに成功すれば御の字、という結果であることがわかる。

つまり、退職面談、離職マネジメントは、多くの会社で力を入れて取り組んでいるが、あまり大きな成果は出ていない。

2.退職面談をしても上手くいかない4つの理由

では、なぜ多くの会社で退職の引き止めが効果的に機能しないのだろうか?

どうすれば、退職者を減らし、若手人材を定着、優秀な人材の流出を防ぎ、人手不足を解消できるのか?
そのヒントを退職面談が上手くいかない理由から探っていこう。

2-1. 1つ目の理由:退職面談のヒアリングが上手く出来ない事が原因

退職面談の成果が伴わないのは、そもそもこれから会社を辞めようとしている社員が、「会社を辞めたい」や「職場や上司、同僚に不満がある。」ということを正直に話してくれない。ということに原因がある。

このようなことが起きてしまう大きな要因の1つに、退職側は「円満退職をしたい」という思惑を持っているということが挙げられる。

以下の表を見て欲しい。リクナビNEXTが転職者100人に実施した、離職理由のアンケート結果を集計したものだ。

退職理由タテマエランキング
順位 理由 比率
1位 キャリアアップしたかった 38%
2位 仕事内容が面白くなかった 17%
3位 労働時間・環境が不満だった 11%
4位 会社の経営方針・経営状況が変化した 11%
5位 給与が低かった 7%
6位 雇用形態に満足できなかった 4%
7位 勤務地が遠かった 4%
8位 仕事に対する責任がなく物足りなかった 4%
9位 上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった 2%
10位 同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった 2%

上記の理由は、主に退職社員が、人事や上司に退職を願い出る際に伝えた「退職理由」をランキング形式で集計したものだ。

しかし、転職エージェントであるリクナビが転職者に、実際の「本音」はどうなのか?と聞いたところ、人事や上司に伝えている理由とは全く違う結果になった。

退職理由ホンネランキング
順位 理由 比率
1位 上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった。 23%
2位 労働時間・環境が不満だった。 14%
3位 同僚・先輩・後輩と上手くいかなかった。 13%
4位 給与が低かった。 12%
5位 仕事内容が面白くなかった。 9%
6位 社長がワンマンだった。 7%
7位 社風が合わなかった。 6%
8位 会社経営方針・経営状況が変化した。 6%
9位 キャリアアップしたかった。 6%
10位 昇進・評価が不満だった。 4%

2-2. 2つ目の理由:退職面談をしても退職者が本音を言いたがらない

次に、理由だけでなく、実際に本音を伝えたかどうか?という比率にも目を向けて見よう。以下のデータは、エン・ジャパンが退職者に対して行った調査だ。

図1】会社(人事)に伝えた退職理由は、本音と異なるものでしたか?

【図2】退職理由は以下のうちどれですか?(代表的なものをひとつ)※会社に伝えた退職理由/本当の退職理由別

引用サイト:https://corp.en-japan.com/newsrelease/2016/3191.html

上記のデータを見てみると、約過半数以上の社員が本音とは異なる理由を伝えていることがわかるはずだ。このような状況では、人事やマネージャーは、退職面談をどれだけ実施しようとも、課題解決の糸口をつかむことが出来ない。

2.3 3つ目の理由:退職者は円満に退社したがっている

つまりここまでで、退職面談、離職マネジメントで成果を上げるためには、退職面談で「本音を言いたくない」という従業員心理を変えていくことから始めることが重要であるということが見えてきた。

退職志願者がなぜ頑なに「本音を言おうとしないのか?」ということを理解する為にも、従業員側の言い分の理解を深めよう。

以下の表は、リクナビNEXTの同調査による退職者がなぜホンネを言わないのか?という質問に関する調査結果をまとめたものだ。

このデータを見てみると、退職者の多くは、会社とモメたくなく、退職者のニーズは、「気持ちよく辞めたい」「モメることで嫌な思いをこれ以上はしたくない。」という物であるといえる。

一方、会社側は、離職者を増やしたくないので、「何が原因だったのか?」という従業員調査や「退職を考えなおしてほしい」という説得をしたいと考えている。

しかし、退職者は退職願を出している時点で、「辞めることは確定」しているのだ。そして、会社側は説得してくることを退職者は予想している。だからこそ、どういえば「会社側が引き下がってくれるのか?」ということを考えるようになる。

そこでたどり着いた答えが「本音ではなく、建前の理由を伝える」という手段なのだ。

2.4 4つ目の理由:退職者は上司にネガティブなことを伝えてこなかった

このことは何も退職面談に限ったことではない、部下は日頃から上司に対して「仕事に対するいろいろな不満」というネガティブなことを伝えるのが難しいと感じている。

モッピーラボが独自に行った上司に対する不満調査では、約6割強の従業員が「上司に不満をぶつけたことがない。」として回答している。そして、その過半数が「上司ときまずくなるのが嫌」と回答している。

http://pc.moppy.jp/lab/archives/814

退職面談に限らず、多くの従業員が普段から不満があっても、上司には伝えていないのだ。つまり、退職は、我慢し続け、我慢が限界に達した時に発生する。だから、退職面談が上手くいかない。ということが多いのも頷ける結果であるといえよう。

3.RABLEが行った解決策:不満を拾い上げるアンケートツール

じゃあ、人手不足を解消することはできないんじゃないか?と思わるかもしれないが、決してそんなことはない。

私たちは、他の方の切り口とは、違った角度から、その課題に取り組み解決してきた。その方法をこれからお伝えしていこう。

私たちが離職率を改善する上で重視することはたった2つだ。

  1. 退職を防ぐためには、決意を固めてから、退職面談という行動に出ていては遅い。
  2. 部下は不満や会社批判というネガティブな意見は直接、上司に言いたくない。

それはここまで様々なデータを見てきた中で、誰もが納得のいく内容だといえる。そこで私たちは上記の2つのことを達成するために、下記2つの条件を満たすことが必要だと考えた。

  1. ヒアリングという直接的な会話ではなく、間接的に意見を拾い上げることが大切である。
  2. 退職を決断する前に、離職動機を理解することで、離職人数は減らせる。

上記2つのことを同時に満たせるツールが、離職動機測定アンケートだ。

3-1. アンケートを上手く活用すれば事前に退職予備軍を察知することが可能

このように解決が難しい退職面談の課題を解決するために、私たちはアンケートを使うことで、従業員の離職に関する数値化を実現している。

以下の表はその一例だ。私たちは、アンケートを活用して、従業員心理というものを数値で表現したり、ランクで表現することができている。

離職測定項目・方法に関するノウハウは他の記事で詳しく解説しているため、ここでは割愛するが、上記のデータは、全30項目で測定される離職数値をA~Dの危険度でランク分けしたものだ。

目では見えない従業員心理も科学的な手続きによって設計されたアンケートを駆使すれば、例え「会社批判」や「上司・同僚・職場に対する不満」という直接的には、言いづらいことも拾い上げることができる。

そして、もちろん、あなたもそのノウハウを身につけさえすれば、どのような心理であっても、抜き取り、数値化することができるようになる。

直接的にヒアリングすることが困難な従業員心理であっても、的確にすくい取り、可視化する離職動機測定については「離職マネジメント手順」記事に、作成手順を掲載している。人手不足に困っているのであれば、是非、参考にして頂き、貴社の改善に活用してほしい。

3-2. 先手で退職マネジメントを実行することが人手不足解消のカギ

上記のように退職しようかと考えている従業員を、アンケートを使ってピックアップすることが出来ていれば、事前にその社員の不満を聞き、諭し、離職を想いとどませる、退職面談を「社員が辞めたいです」という覚悟を決める前に、先手で行うことが可能となる。

そして、それは退職面談のタイミングをこれまでより早いタイミングでできるようになる。ということだけでない。

3-3. どのようなマネージャーでも離職マネジメントが実現できる。

数値で管理するという方法であれば、優秀なマネージャーにしかできなかったことを、全ての部下を持つ上司に行わせることが可能となる。

逆に数値がなければ、従業員の口調、言動、しぐさ、表情、行動傾向の変化などを敏感に察知し、「あいつなんかおかしいな。」というマネジメントセンスが必要となる。

そういった高度なことを、全従業員に求めてしまうから、優秀な人とそうでない人に分かれてしまうのだ。

しかし、従業員アンケートによって、建前で隠される本音を数値化するということができれば、どのようなマネージャーでも、不満が深刻化する前に対処可能なマネジメントシステムが作り上げることが出来る。

つまり、数値というのは、一握りの優秀な人材が活用するものではなく、むしろ、そうではない人たちでも、成果を出すためのサポートツールであるといえるのだ。

私たちは、このようなツールを作り上げることによって、会社に従業員心理に関する数値を作り上げ、新しい従業員管理ノウハウを確立することが出来た。その結果、離職させたくない従業員の離職率を改善することに成功したのだ。

是非、私たちのアンケート作成ノウハウを参考にして頂くことで、あなたの会社の人材に関する悩みを解決することにつながれば幸いだ。

まとめ

この記事で何度もお伝えしてきたことだが、人材マネジメントで一番難しいのは、いくら熱心にヒアリングしようとしても「建前」で答えられることを考慮しなければいけない点だ。
あなたが従業員を大切に思っていて、何か不満はあるか?と聞いても多分「大丈夫です」、「不満はありません」というだろう。それが多くのマネージャーを勘違いさせる。
本当に満足しているならば、離職者ややる気の低い従業員は存在しないはずだ。

だからこそ「今年度の離職者は何人だったのか?」、「定着人材は何人なのか?」という数的事実が重要だと考えている。そのため、従業員心理すら、数的事実となるようアンケートを取ることを重視している。

従業員心理を数値化できれば、自分の行ったマネジメントで「部下の気持ちは変わったのだろうか?」や「あの言葉は部下に響いたのだろうか?」という自身のマネジメント成果も、D評価からA評価に変化した。という数的事実を確認できるようになる。
あなたも是非、人材管理の分野でも数値で管理することに挑戦してみてはいかがだろうか?科学的なマネジメントこそが、定着人数を増やし、人材の質が増し、優秀な人材の囲い込みを実現する為の近道だといえる。

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