離職マネジメント

優秀な社員が辞める兆候!退職の気持ちを見抜くための10個の質問

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売上が落ちていく原因として、1番に注意しなければいけないことが、優秀な部下の離職だ。

特に営業職の場合では、会社の売上を下げる危険性や部下が懇意にしていた取引先の流出をしてしまうかもしれない。

部下の退職対策として一番効果的なのは、部下の不満が限界に達する前に、その兆候を察知して、的確な対応をすることが重要となる。

つまり、退職を防ぐ離職マネジメントの本質は、部下のモチベーションコントロールの究極系であるともいえる。

そこでRableでは、離職動機という部下の職場や上司、会社に対する不信感、やる気の低下示す勤続モチベーションを数値化することにしている。

当記事では、私たちが離職動機を測定するために使っているモチベーション測定10項目をご紹介していく。

当記事を読み進めれば、「自分の部下は不満を持っていないか?」や「これからも仕事を続けようとするモチベーションをもっているか?」などを考えるヒントになるはずだ。

また、これからご紹介する10項目は、数百もの論文の中から選りすぐり、従業員が本音でアンケートに回答したのかわかる!データ分析の基礎知識の記事で紹介している統計手続きを経た高精度項目と言われるものばかりだ。

そのため、必ずあなたの会社の人材の質を高めるヒントにつながることをお約束する。

1.直接的に聞いても本音を引き出せない退職動機をどう吸い上げるのか?

退職面談が成功しない4つの原因とRABLE式のシンプルな解決方法の記事でもご紹介しているように、基本的に会社や仕事内容、上司・同僚に対する不満などのネガティブな感情は、面談で直接ヒアリングすることは難しい。

そこで従業員アンケートを使って、部下の本音を引き出す方法が一般的だ。従業員アンケートを検討していない方であっても、「退職しようか心の中で考えている部下はどのような傾向・特徴を持っているか?」ということを理解する点できっと参考になるはずだ。

直接的な退職モチベーションに関わる3項目

まず私たちが退職モチベーションを数値化する際に使っている直接的な3項目を見て行こう。

私たちはまず以下の3つの直接的な離職項目を測定することにしている。

  1. 長期勤続意欲…これからも自社で働き続けたいと思ってくれているか?
  2. 転職意図…他社や他業種へ興味が移っていないか?
  3. 退職意図…転職を本格的に考えるなど、自社への不満が限界にきていないか?

上記の部下の心理について、聞きたいと思っているマネージャーは少なくないはずだ。

しかし、部下に直接「あなたはこれからも自社で働き続けたいと考えていますか?」と質問すれば、誰もが「働き続けたいと思っています。」と答えるはずだ。

部下からしてみれば、そのような問いに対する答えは、「YES」の回答以外ありえないだろう。

そこで、私たちはアンケートを取ることにするのだが、そのアンケートでは本音を回答しやすいように設計する。

例えば、「将来のことはわからない」や「今自分が担当していること以外の仕事に興味がある」などの回答を用意しておき、このような回答をした場合は退職する気持ちが強まっていると考える。

反対に、「今後も絶対に働き続ける」や「少なくとも3年以上は働く予定」といった、「絶対に働き続けたい」という強い気持ちが表れる言葉を高得点の回答としている。

例えば、以下のようなアンケートを取得している。

長期勤続意欲
あなたは、今の仕事について、「できればどのくらいの期間働き続けたい」と考えていますか?
将来のことは正直わからない 少なくとも3年以上は働く予定

あなたの会社や部署が、アンケートを取るほど従業員数が多くない場合などは、これらの理由を日々の部下の行動から発見することも可能だ。

アンケートの精度を高める方法を具体的に知りたい場合は、以下の記事を参考にして欲しい。

多くのブログでは、部下の退職兆候を知るための方法として、以下のような内容を書いている場合があるが、実際に部下の本当の気持ちを見抜くことは出来ないだろう。

よくある転職・退職意図が高まってきている6つの兆候

  • 今まで昼は他の社員と食べていたのに急に一人で食べるようになった。
  • 手の空いた時間に求人サイトを見ていることがある。
  • 自社であまり必要とされない資格の勉強をし出した。
  • 休憩中に私用の電話が増えた。
  • 他の社員に熱心に自分が担当している業務手順を話している。
  • 長期的なビジョンの話になると曖昧で抽象的な話で濁すことが多い

他にもさまざまな退職兆候が考えられるだろう。上記のように直接聞いても、本音で答えてくれない部下のネガティブの感情があるということだ。

私たちは、上記のような退職兆候を見抜くのではなく、アンケートによって数値化することを推奨している。なぜなら、定量的な視点を持つことで、上司の個人的で感情論・思い込みが入った判断をさせないためだ。

では、引き続き、次の退職したい部下の原因を見ていこう。

今の生活に疲れを感じているか?という退職モチベーションに関する2項目

上記で紹介した項目は「すでに退職を考えている、検討している」末期状態であり、その時点で部下の引き止めを行っても手遅れである場合が多い。

そこで、更に退職する気持ちになる手前の時点で、部下が「今の職場で頑張る事を諦めてしまう」ことを防ぐ必要がある。

私たちが測定している2つのストレス許容度項目

  1. 身体的な疲れにまいっているか?
  2. 精神的なストレスに限界が近づいているか?

最初に断わっておくが、ストレス自体は悪い事ではないし、人間であれば誰しもが感じる事である。仕事をする上で、自分がしたくない仕事もしなければいけないし、誰かから怒られたり、自分の意見を否定されることはあって当然だし、逆になくてはダメだ。

そうではなく、経営における心理学では、「そういったストレスを上手く発散し、限界以上に溜め込んでいないか?」に注目が置かれる。専門用語では、ストレス・コーピング(stress coping)と呼ばれている。

部下の不満が我慢の限界に達した時に退職の兆候が表れる

以下の図は当サイトで何度も紹介しているリクナビネクストが公表している退職理由ホンネランキングの集計結果だ。

退職理由ホンネランキング
順位 理由 比率
1位 上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった。 23%
2位 労働時間・環境が不満だった。 14%
3位 同僚・先輩・後輩と上手くいかなかった。 13%
4位 給与が低かった。 12%
5位 仕事内容が面白くなかった。 9%
6位 社長がワンマンだった。 7%
7位 社風が合わなかった。 6%
8位 会社経営方針・経営状況が変化した。 6%
9位 キャリアアップしたかった。 6%
10位 昇進・評価が不満だった。 4%

上記の項目をみてもらえばお分かりになるとは思うが、項目はどれも「〇〇がいやだった。」という書き方が多い。しかし、部下が上記の感情を持った途端、「すぐにやめよう」となるわけではない。

我慢して、我慢して、限界に達した時、「もう続けるのは無理だ。」と判断するのだ。

ここは、とても重要な部分となるのだが、私たちは身体的なストレスと精神的なストレスに対して、「ストレスがありますか?」と聞くのではなく、「許せる」とか「我慢できる」という言葉を使うようにして、アンケートを取るようにしている。

また、ストレスの感じ方も個人差があり、ストレスを溜め込みやすい人、溜め込みにくい人、肉体的にタフな人、そうではない人が存在する。

だから、「みんな同じ条件だから、我慢するべきだ」と考えてはいけない。
部下の「ストレスが上手く発散できず、限界に近づいているのかどうか」を見極め、危険な状態であるのなら、上手くストレスを発散させるようにすることも上司のマネジメント能力だ。

そうすれば、部下が「もう無理です。退職したいです。」という、退職したい部下の発言を未然に予防できる。

仕事内容への不満に関する3項目

さきほどの「もう無理です。」というストレスを抱えている部下を減らすことが出来れば、更に手前段階として、部下の不満を未然に解消することに取り組んでいこう。

そこで私たちは部下の仕事に対する3つの不満が退職動機に強く関連していることを明らかにした。

  1. 職務適正とは、自分の能力や性格が自分に合っているかどうか、に関する項目で、「私はこの仕事に向いていないかもしれない」という心理を表している。
  2. 興味とは、今自分が任されている、関わっている仕事や他の仕事を「もっとできるようになりたい」とか「もっと仕事を覚えたい」と思っているかに関わる心理だ。
  3. 自己実現とは、自分のやりたかったことや夢と、今の仕事内容がつながっているかどうかに関わる、いわば、やりがいというべき心理だ。

この段階の問題となると、「不満に思っているかどうか?ということは部下次第ではないか!!」と思われる方がいるかもしれないが、あくまでこれは心理だ。あなたのマネジメント次第で部下の心理はいかようにも変えられる。

例えば、職務適正を例にあげてみよう。
部下の心理はマネジメントのやり方次第で簡単に変えられる
あなたが部下を怒る時「なぜこんな簡単な事もできないんだ!!」や「これで教えるの何度目だ?」という言い方をすれば、当然部下は、「私には向いてないのかな」と思うはずだ。

逆に「上手くいかないのは、〇〇を見落としているんじゃないか?」、「そこさえ直せば、できるようになるから、不安に感じる必要はない。」という指導であれば、部下は職務適正がないとは思わないだろう。

それは興味や自己実現にも同じことが言える。人間の興味はいつだって変化する。初めてやる時までは全く興味のなかったものでも、一度挑戦してみたら案外面白かった。ということは、誰にでもある経験だ。

つまり、「部下の仕事に対するやりがいが低い」ということは、仕事の面白い部分に気づいていない、つまり、その仕事の奥深さ、面白さを教えられていない。というマネジメントが出来ていないことの裏返しともとれる。

私たちの例であれば、例えば、興味の点数が低い部下が存在すれば、マネージャーに、「〇〇さんに任せている仕事は、会社にとって△△の点で重要だし、工夫すれば□□をすることだってできる。面白いと思わない?」と仕事の奥深さを感じさせてあげてください。と指導している。

部下から自信を奪わず、前向きな気持ちで捉えさせる指導テクニック、仕事の面白さを部下に伝え、部下のモチベーションを高めるリードスキルは、是非、身につけておきたいスキルであるといえる。

仕事内容への満足に関する2項目

不満を持っている部下を減らすマネジメントをすることができるようになれば、やっとプラスに転じるマネジメントに移行する段階となる。

これから紹介するのは、「これからもずっとこの会社で働き続けたい」という長期勤続意欲につながる2項目だ。

  1. 感情的コミットメントとは、働き続ける理由として、休みが多い、給料が良い、残業が少ないといった損得勘定ではなく、会社・上司が好き、職場の人間関係がいい、などの「好きだからこの会社で働いている」という心理を表している。
  2. 充実感の知覚とは、上司や同僚に褒められた。仕事で成果が出た。掲げていた目標をやり遂げた。時に、達成感や嬉しいという感情を持っているかに関する心理だ。逆に、自分の努力を手当や残業代、ボーナスの増加を連想する人は、損得勘定のみで転職しやすい人だといえる。

この2つの心理は、ここまで紹介してきた8項目とは異なる。

仕事に対して、不満と違いポジティブな感情を持たせることは難しい。

皆様もおわかりになるだろうが、「不満を発散させること」や「不満を持たせないようにすること」と、「好きになってもらう」、「満足させること」は、天と地ほどの違いがある。

しかし、部下の心理をここまでもってくることができれば、職場は高いモチベーションが維持され、職場の協力関係も良質なものとなる。そして、退職する部下もほぼいなくなり、若手人材の確保に困ることは、もはやなくなるだろう。

だからこそ、私たちは、退職を減らす応急処置の項目だけでなく、継続してより高いレベルを目指すための2項目を含んだ10項目で退職動機を測定するようにしているのだ。

退職動機をリサーチする目的

ここまでの内容から、どのような社員でも離職させてはいけない!というように勘違いする方もいらっしゃるかもしれないが、そのような考え方は間違いだ。どのような企業にも5%程度は、どれだけ教えても仕事ができない社員がいることも現実として受け入れよう。

そこで、教育しても成果を出せないという、辞めて欲しい部下と、優秀で頼りにしている手放したくない部下を、しっかりとセグメントしておくことが大切だ。

そうしておくことで、どの部下のモチベーションに注意を払わなければいけないのか?を明確にすることで、部下の心理をリサーチした結果を活用できるようになる。

これらの、辞めて欲しい部下手放したくない部下のセグメントは、EXCELで簡単にデータ化することが可能だ。

以下の記事を参考にして頂ければ、非常に簡単な作業でデータ化する方法をご理解いただけるだろう。ぜひ、参考にしていただきたい。

まとめ

退職する部下を減らすということは、これからも継続して働き続けるモチベーションを高め、自社に貢献してくれる社員を増やす事と同義だ。

ぜひ、理解していただきたい部分だが、私たちは離職マネジメントを単なる頭数の問題として捉えていない。つまり、退職を引き止めて、その場限りをやり過ごす!という応急処置のようなテクニックは身に着けない方がいいとさえ思っている。

なぜなら、表面的なテクニックで問題をやり過ごしてしまえば、根本的な解決には至らないからだ。以下の(イメージ)を見て欲しい。

退職対応の指導時期 退職マネジメント内容 成功確率
部下が退職を切出してから 退職希望者の引き止め ほぼ不可能
部下になんらかの異変がでてから 不満が限界に達している部下への対応 上手くいけば防げる
部下が不満をこぼす前から 不満を持っている部下への対応 ほぼ防ぐことができる
普段から意識して実行 部下感情のマネジメント 人材で悩まなくなる

上記のように、どのレベルで、どの質で、何の解消を目的として、といったことを考えていくことが大切だ。
だからこそ、Rableでは、従業員アンケートを使って、数値から今、従業員の不満レベルはどの程度か?どの程度の人数の従業員が不満を持っているのか?という、優秀な社員が辞める兆候を把握できる体制を作り上げることを徹底している。

根拠を持った人材マネジメントをすることができれば、必ず部下の退職を防ぎ、職場の従業員全員に「これからも頑張って働きたい」という良質な勤務意欲を持たせることができるようになる。

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  1. 1.離職人数と採用人数を出して社員数の増減を確認する方法

  2. 2.新入社員の1年以内・2年以内・3年以内の離職率を確認する方法

  3. 3.勤続年数10年以上の社員が何人離職しているのか確認する方法

  4. 4.営業成績の良い社員が、どれだけ離職しているのか確認する方法

  5. 5.どの管理職の元で働くと離職する社員が多いのか確認する方法


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