従業員満足度

自社に合った従業員満足度を向上させる64の取り組みとその選び方

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従業員満足度の改善と言うと、多くの方は、売上や利益に改善につながりにくく、中小企業では難しい。と思われるかもしれない。

しかし、経営心理学における本来の従業員満足度調査(ES)は、そもそも労働環境や待遇改善に対する満足度向上を目的としたものではない。

むしろ、「どの様な考え方・知識・経験・行動をしている従業員が意欲的に働くのか」を明らかにし、“会社の利益創出に貢献してくれる社員を育成する方法”を発見するために活用されている。

そこで活用されている従業員満足度項目は、「単なる何かに満足している・していないか」というものではなく、「仕事に関して〇〇のことをしていますか?していないか?」という具体的な行動に関する質問である場合の方が多い。

そういった目的で設計された従業員満足度調査であるならば、そこに投資する価値は十分にある。

なぜなら、従業員調査結果を見れば、「高い意欲を持って、自社の生産性や製品・サービス品質を高めようと自主的に働こうとする社員の量産の仕方」がわかるからだ。

そこで当記事では、多くの研究論文から実務で使える項目に私たちが独自のリサーチを重ねて、実証した社員のモチベーションアップや自主性・向上心を持たせることにつながる64の要素についてお伝えすることにしたい。

非常に精度の高い項目であり、あなたの会社にもあてはまるものがきっとあるはずだ。是非最後までじっくりと読んで頂ければ、正しい項目で従業員満足度調査を実施し、その結果から、自社に必要な施策立案につなげるまでの手順が分かるようになっている。

1.会社への不満を可視化する従業員満足度調査とは?

会社の人的資源に関するマネジメント成果として注目を浴びているのが、従業員満足度(Employee Satisfaction)だ。通称ES調査が生まれたきっかけは、会社や管理職の指示・指導・教育の成果を可視化するためにある。

その根拠として、高いモチベーション(ESスコアが高い)を持つ社員は、自主性・向上心を持って業務に取り組み、高いスキル・知識を身につけ、業績を向上させることにつながることが明らかになっている。

多くの会社でヒトは資源といった考えが定着している通り、社員の業務に対する積極性・成果意識・学習意欲、貢献意識というのは正しくマネジメントすれば、必ず成果を得ることが出来る。

1.1 従業員満足度向上における必須の取り組みであるES調査

従業員満足度を向上させる取り組みのファースト・ステップとして、多くの企業では、ES調査が用いられている。その理由は、自社の社員が何に対して不満や不安を抱えていて、何を改善すればいいのか?を発見する為だ。

その事前リサーチが無く、やみくもに上司や経営層の判断で施策を行ってしまえば、「せっかく、社員たちのためを思って、〇〇の制度や施策を行ったのに、誰も利用しない。」と誰も得しない結果となってしまう。

1.2.1 従業員満足度の具体的な施策立案に至らない低品質なES項目

しかし、やみくもにES調査を実施しても、従業員満足度向上させる施策につなげるヒントが得られない場合がある。それは低品質な項目を使った場合だ。以下を見て欲しい。

低品質なES結果項目

  • あなたは、自分の仕事でやりがいを感じていますか?
  • あなたの職場の人間関係は良好ですか?
  • あなたは、上司と良い関係性を築けていますか?
  • あなたは、これからも自分の会社でキャリアを積んでいきたいと思いますか?

上記は全て“結果を抜き取る”項目であり、そのような種類の質問ばかりをしたところで、従業員満足度を向上させる事実を知ることは出来ない。

1.2.2 具体的な従業員満足度向上施策につなげる高品質なES項目の選び方

私たちは、ES調査に限らずリサーチ項目を作成する上で以下の4つの手順を必ず守り、クライアントに対し、どの項目のスコアを伸ばすことを目指すか提案するようにしている。

①財務指標効果…改善をしたのに、利益に全くつながらない要素を改善するのは全くナンセンスである。会社にとっても利益のあるWIN-WINの関係でないといけない。

②心理従属変数選定…今回の利益を改善のカギとなる心理従属変数は従業員満足度であり、利益向上との関係性があることがすでに明らかにされている。

③独立変数・④具体的な項目…これが改善・施策立案に直結するものであり、今回ご紹介する64の施策が該当する。どれもが従業員満足度向上との関連性が確認できている。

自社だけでリサーチを取り組む場合には、事前リサーチをしっかりと行い、その施策を実施すれば、従業員満足度が向上し、最終的に財務数値が改善され、利益が増える」事を確認して行わないといけない。

そうしなければ、コストや時間を投資したのに全く成果が出ない。という結果になってしまうかもしれないからだ。

1.2.3 従業員満足度の改善につなげる項目ライティング手順

しかし、収集するのは論文データなのではなく、施策につながるデータを集めないといけない。そこにはノウハウが存在する。私たちが実践しているノウハウを是非真似てみて欲しい。

①測定概念…項目作成においては、「〇〇が身につけば・出来るようになれば・知っていれば・そう考えられるようになっていれば従業員満足度は向上する」という関係式を一言で説明できないといけない。それを概念定義という。今回の場合は、以下で説明する64の要素から選んでもらえれば、省略できる部分だ。

②行動シーン…9割以上のリサーチサービスで欠けている視点がここだ。実際の現場で行われているどのような言葉・行動を改善したいのか?それを抜き出す為に項目がある。

③質問文…この質問文は、先に低得点・高得点の選択肢を作成してから、それを問うとライティングをすればこなれたテキストになりやすい。

④選択肢作成…より詳しい作成手順は以下の記事で紹介しているので是非参考にしてほしい。

  • 高得点…会社で奨励したい・管理職が教育したい社員像を言葉にする
  • 低得点…指示しても、指導しても改善されない社員が心の中で考えているいい訳を言葉にする

⑤指導案の作成…高得点・低得点テキストを参考に、どういったマネジメント・制度を作成すれば、高得点を回答する社員に変えることが出来るのか?を考える。

1.2.4 従業員満足度を上げる方法は高品質なES結果が教えてくれる

以下の表は社員個別の従業員満足度の成績を表示したものになる。全部で64個の要素があり、A~Dの4段階で評価している。詳しい解説は2章で行うが、それぞれの項目に指導案が紐づいており、データと照らし合わせるだけで、現場の管理職・指導担当者は、その部下に対して、どの様な指導をすればいいかデータが教えてくれるようになる。

高品質なデータを作成すれば、自社・職場・にどのような施策を行えばいいかが明確になる。特に人材育成・指導では、項目が膨大になり、現場では扱いに困っていることが多い。

そこで1ヶ月に1個のテーマに絞り、「この社員に対してはこの項目を指導する」というように指導項目を選択するだけという仕組みにすれば、項目を増やしつつ、管理オペレーションの複雑さを排除できる。

上記の表を初め、当記事で紹介しているグラフは以下の記事で詳しく紹介しています。以下の記事では他にも部署(店舗)単位や社内全体単位での是非出力してほしいグラフを紹介しているので、是非、1度は目の通す価値のある内容となっています。

2.従業員満足度(ES)向上事例64の施策

ここまで従業員満足度を向上させるための基礎部分を解説してきたが、ここからいよいよ私たちが従業員満足度向上を確認できている64の具体的な施策について解説していく。

2.1 仕事に対する4つの不満の方向性

従業員満足度と一口に言ってもその方向は様々だ。業務がやりにくいことに関する不満なのか、上司や同僚・部下との連携がやりにくいことに関する不満なのか?、会社・職場を良くしようと思い、行動してくれる不満なのか?バラバラだ。

そこで私たちは「業務遂行」・「業務を遂行する為のコミュニケーション」の2つに分けている。仕事というのは、「報連相や話し合いをするために時間を取る」か「自分の業務時間に充てる」の2つどちらかであるからだ。

そしてそれは「今の話なのか?」、「未来の話なのか?」で更に2つに分け、合計4カテゴリとしている。

2.2 現在の業務(仕事)に対する4種類の不満と16の施策

現在の業務では、主に日常業務の管理や指導をメインシーンとしており、その中心人物は、職場の管理者や上司・先輩社員となる。日常業務を通じた人材管理・教育で行うべき4種類16の施策を見て行こう。

2.2.1 部下の積極性や自信を持たせる4つの施策とその事例

指示がないと動けない・自ら進んで発言・行動しない社員は、仕事に対する責任感・興味を持ちにくい。それは決して、部下が悪いのではなく、仕事に対する「自信・肯定感」を持てていないからだ。それは以下の4要素から明らかだ。

管理職のスキルとしてコーチング研修があるのもそのためだ。コーチングの事例で以下の4つの効果を期待し、実施している事が多い。

この項目に関して、Rableでは、現場での人材育成が上手くいっているか?人材育成力がどれだけあるか?を評価し、指導役の指導力の改善の為に活用している。

改善意識

「こうした方がいい。」とか「自分の考えは正しい。理にかなっている。」という確信が持てなければ、「なぜ自分で考えて動けない」と動けるはずがない。なぜなら特に日本人は間違えることに非常に恐怖を感じるからだ。そこで意見があっているかどうかではなく、まず部下の話に耳を傾け、部下1人1人に改善意識を持ってもらう事に取り組んでいる。

知識・経験の十分さ

物事を正しく判断する為には、まず業務に関して、基本的な知識やそれに伴う経験を身についてなければいけない。もちろん、論理的に考える思考力も重要だが、経験に勝るものはない。そこで、自分が今の思考を身についた「一皮むけた経験はどのようなものだったか」、その経験に基づき、部下に成長させるための”仕事の振り方”を管理職で共有する施策が効果的となる。

ネガティブフィードバックの反応強度

ネガティブフィードバックとは自分にとって悪い情報が与えられたときの反応強度だ。否定された気持ちになる・恥ずかしい想いを極度に嫌がる性格の人の場合は、改善や課題発見が上手く進まない。なぜなら、その話題を出しただけで、攻撃的な反応をするからだ。そういったヒ場合には、「まず〇〇さんに成長して貰いたいから、期待してくれているから話すね。」という前置きが何よりも重要となる。管理職に、ネガティブな話題をどう受け入れさせるか?という話術に関するスキル教育をすることも重要だ。

性格・能力の適性

性格・能力の適正とは、その仕事に対して、自分の性格や能力、これまでの経験がどれだけつながっているか?と感じる程度の事を指す。特に失敗した時や怒られた時に感じやすい。怒ったり、叱ったりするなどは、人材育成・管理において必要な行為だが、その後のフォローが何よりも重要となる。部下の自信をなくさず、教育が出来ているかをしっかりと確認することが大切だ。

2.2.2 日常業務に関連するその他の12の要素

その他の要素に関しては量が非常に多いので簡単に見て行こう。

成長・好奇心

仕事をする上で、成長ができる・好奇心を持てる余地があるというのは非常に重要だ。人間は毎日同じ仕事であると感じてしまえば飽きが来るからだ。しかし、その感じ方は非常に主観によるものが多い。

それはよくある接客のアルバイト業務であっても改善できる。多くの店舗では「仕事を出来る条件が、マニュアルやオペレーションを全てマスターであるとスタッフたちが認識している」が実際にはそうではない。

顧客満足を高められる接客が出来ているかは別の話であるし、そういった意識を持っている店長の店舗のアルバイトたちは、「自分は仕事ができるとは言えない。」と”学習余地”を感じ顧客の要望を出来る範囲で聞く、”裁量権”があると感じている。

また効率的、無駄なく動けるようになれば身体の負担も減り、お客様や同僚の反応といった業務フィードバック(成果)を気にするようになる。つまり、逆算して考えれば、優秀なアルバイトを量産する為には、上記の4つの考え方をアルバイトに指導すればいい。という事になる訳だ。

メンバーとの信頼

業務内容に関する不満は、何も自分だけの話だけではない。周囲の働きぶりも仕事への不満を高める要素となる。職場では同一の職種であっても社員たちは無意識に分業をしている。「自分はこの仕事するから、〇〇さんはこれをお願い」といったようにだ。そして、次第にそれを言葉で伝えなくとも、自然と同一班・部署の中で自分のポジションが決まる。

しかし、職場で自分の居場所がない社員は、毎日どの作業をすればいいかわからなくなる。それが仕事がなく、たらい回しにされる社員がいる原因となっている。

また仕事のできる社員は、他の社員の作業スピードや質に対して不満を持ち、職場や会社の為を思って厳しい意見を言った時、煙たがれるような反応をされれば、非常にやる気をなくす。そして最終的に、どうせ意味がないのなら、最低限の仕事しかしないという気持ちになり、貢献積極性を失う。

この項目群では、業務スキルの高い優秀な社員や意欲的な社員が、熱意を失っていないか?・辞めようとしていないか?を把握し、その温度差を解消するために私たちは活用している。

マネジメント納得(上司への不満)

業務に対する不満と上司に対する不満は密接な関係にある。上司の指示や与えられた目標が「自分の能力では絶対に不可能、あるいは物理的にどう頑張っても間に合わない」ものであれば、管理能力の妥当性に関して不信に思い、トラブルや業務方針について不適切な指示であれば、指揮能力が不足していると感じる。

そういったことが続いた上司の元では、例え、指示や指導が正しい場合であっても、感情的に指示や指導を受けいれられなくなる。最終的に、部下たちは「〇〇の目標を達成しよう」という意欲を失い、極力上司から話しかけられる機会を減らす事ばかりを考えて仕事するようになる。

この項目群では、上司のマネジメント能力が部下からどう認識されているのか?部下が指示や指導を守らないのは、本当に部下だけに問題があるのか?管理能力を育成することが先ではないのか?という事を明らかにするために活用している。

2.3 人間関係に関する従業員満足度向上事例で解消される16の要素

従業員満足では人間関係(連携・チームワーク)は、非常に大きな影響を与えている。特に日本企業では重視されているポイントであることは多くの方が認識されている事だろう。

ここでは、人間関係の改善事例で、何を改善することによって成果が得られているのか?についてみていこう。

会話・観察力

この項目群は主に自身のコミュニケーション能力を問う内容となっている。コミュニケーション能力は他の能力と同じように磨けば伸びるスキルであり、コミュニケーションを苦手としている人は、日常的にそのトレーニングができていない事が原因だ。人は会話をすると必ず相手の表情や反応から「この人にはこういった伝え方はダメだ、こうした方が良い」という会話の振り返りを行う。

その繰り返しによって、コミュニケーションが磨かれていく。社内で上手なコミュニケーションが取れるようになれば、自分が困った時、上司や同僚に相談やアドバイスをしにいく”援助要請”を気軽に行うことが出来、損得勘定ではなく、会社や相手のことを思って本音でコミュニケーションするようになる。

そして最終的に、良好な人間関係を社内の中で構築し、自分の居場所ができる。

私たちはこの項目では、コミュニケーションが苦手としている社員をデータから見抜き、職場で良好な関係を自分の力で作り上げることへのサポートをするために活用している。

精神的孤独

人は非常に社会的な生き物であり、孤独に弱い生き物だ。全く他の社員と連携が必要でなく、1人で黙々と作業する業務は満足度が高まりにくい。誰でも出来る仕事内容であってもそうだ。なぜなら、自分が辞めても代わりはすぐに見つかる、と思うからだ。しかし、そういった職種でも、同僚間で「こうした方が早く出来るよ。」や「ここが大変だし、疲れるよね」など、業務に関する情報を共有したり、仲間意識を高める機会を用意してあげることで解消することは可能だ。

またどれほど精神的にストレスを抱えているか、にも注意を払わなければいけない。特に女性に多く、表面上は仲よくしているように見えても、内心では会話をあわせるのに気を遣っていたりしている。

また上司や同僚からその人の仕事ぶりに対する感想を伝える機会を持つことも大切だ。周囲から自分をどう思っているのか?という事を不安に感じる人は多く、自分は必要とされているという安心感を求めている。

一見良好そうに見えるチームも、データを取ってみれば、表面上だけの関係性であった。なんてことはありふれている。私たちは、「この職場で働き続けたい」と思える関係性を社員同士が構築できているかを確認するためにこの項目群を活用している。

肯定的チーム

業務上必要なコミュニケーションが出来ていれば、良いという訳では決してない。仕事といえでも無意識に感情的な部分は当然入る。業務時間外(休憩時間や昼食、仕事後)に雑談を気軽に行える関係性を社員同士が築けている職場の生産性は高くなる傾向にあるし、そういった職場では、「報連相をするように」と上から言われなくとも勝手にする。

なぜなら、お互いにコミュニケーションをとる機会が多いからだ。逆に必要最低限の会話しかしない職場では、「これは伝えなくてもいいだろう」と自己判断し、報連相が中々徹底されない。報連相を促すためには、ルール作りよりも報連相を気軽にできる人間関係を作り上げる努力をする方がはるかに効果は高い。

そういったチームなら、誤解や対立といったコンフリクトを恐れることなく、自分の意見をぶつけあう話し合いが活発に行われる職場になり、チームの一員として組織に貢献するという認識が育つ。

ディスカッションや会議が躍るという会社の特徴はここにある。「自分の意見が否定されたり、批判されることよりも、会社や職場、従業員の為になる良いアイデアを出したい。」という気持ちが共有されているからだ。この気持ちなしに、建設的な議論というスローガンを掲げても達成されることはない。

チームの一員としての意識が低いからこそ、自分の意見が何よりも重要になってくるのである。私たちは、この項目群をチームとしてまとまっているかを確認するために活用している。

平等・公平

チームワークや信頼関係を作り上げる上で平等や公平性というのは非常に重要だ。誰かが優遇されたり、差別を受けている状況下では、まとまるものもまとまらない。信頼関係を築く最初の第一歩は現状をあるがままに話せることだ。上司が都合の悪い情報(売上が下がっている)と報告を受けて激怒する職場では、部下は素直に本音・事実を伝えられない。もちろん、改善策を考えていないような場合はしかるべきだが、事実や進捗の報告に関して、叱るようなことは決してあってはならない。

また上司の指示や指導に関する根拠の説明が不十分であったり、部下によって対応を変えることをすれば、信頼関係は崩れる。上司であるからといって、一方的なマネジメントをしてしまえば、部下は「理屈ではなく、権力で自分を従えようとしている」と感じるからだ。多くの場合、上司部下関係で信頼関係を結べないのは、上司に問題がある場合が多い。

相手に信頼して貰いたいのであればまず自分が変わらなければいけない。信頼は”させる”ものではなく、”してもらうもの”であるからだ。

一方、適切な評価運用がされている職場では、社員たちは「上司の評価」を「自身のステータス」として認識するようになる。なぜなら「上司の評価が誰の目から見ても的確」である場合、上司の評価が社内での評価と昇華されるからだ。そうなって初めて、部下たちは少しでも上司に認めてもらおうと努力するようになっていく。

この項目群では、職場の管理者として、管理職に”採点能力・評価能力”が身についているか?を評価するために運用している。

2.4 業務の効率化や改善運動に関する16の施策

ではここから未来の要素についてみていこう。社員の満足度は何も現在に限ったことではない。将来、自分はこの会社で昇進できているだろうか?倒産していないだろうか?という未来に対する見通しを考える。先の見通しが持てなければ、社員は会社を見限り、最終的に退職し、新たな道に進んでいく。

主体性・積極性

その社員の成長を引き出すためには、まず自ら見て学び、課題を発見し、それについて取り組むという成長プロセスを身につけさせるという教育を行わなければいけないし、誰に相談・アドバイスを聞けばいいか、社内ツールの活用方法など学習自体の方法論も教える必要がある。

また失敗体験ばかりを強く思い出してしまう社員に対しては、成功体験を思い出させ、チャレンジに対して前向きな気持ちを持てるように誘導する必要がある。そうした成長する素地を作って挙げれる優秀なマネージャーの元では、部下たちは全員「ココは成長できる職場(環境)だ。」と感じるようになる。そして最終的に自ら興味・関心を探し、示すようになれば、後はほっておいても成長する自律成長組織が完成する。

多くのマネージャーは、学習や成長は部下自身がするものと考えているが、私たちはそう思わない。部下を正しく導き、学習方法自体を教えれば、必要な時間の差は社員によって違うが、誰もが成長を願う熱意のある社員を量産できると考えている。

この項目群は、上司が部下の成長する基礎をしっかりと作り上げられているか?を評価するために活用している。

目標の存在

目標というのは、非常に不明確なものだ。特に新人社員の場合、業務をこなすのに精いっぱいで、目標や課題を考えている余裕なんてない。慣れてきたころに、その部下でもがんばれば達成できる課題を上司が与える外部刺激が必要だ。

その際に目標の具体性も重要だ。売上目標は、金額自体はイメージしやすいが、どうやって目標を達成するかは社員1人1人が「こうすれば上がるかも」という推測の域を出ない。しかし、目の前に自分が目指すべき具体的な目標人物がいれば、どの様な行動をすればいいかが明確になる。

上司に裁量権があるのかも重要だ。目指すべき身近な目標である上司の仕事が機械的で、自分の判断でできるようなものでなければ自分が目指そうとも思わない。また努力を継続させていくには休みやすさが重要になる。努力は1日単位で行うものではなく、長期的に行えるものではないといけないからだ。

この項目群では、上司が部下の成長を引き出す為に、適切な目標を与えられているか?を評価するためにRableでは活用している。

周囲の期待

社員の成長意欲は、「内から湧き上がる内的動機」と「外から刺激される外部動機」のどちらかに刺激されて生まれる。野心や向上心が高い部下でない限りは、適切な刺激を与えなければいけない。

具体的なものとしては、上司や同僚からの期待職場のチームワークの程度に大きく左右される。周囲からの手助けや協力関係があることで「周囲の期待に応えたい、職場に貢献したい」という責任感・使命感を持つからだ。そういった意味で、誠実さ・素直さという性格的な部分も影響している。素直な社員ほど成長するのはそのためだ。

また外部刺激の影響を最大化する為には「相手の考えや意見を素直に受け入れられる力」も重要となる。いくら期待して指導・応援をされてもそれが部下本人に正しく伝わらなければ意味がないからだ。

この項目群では、職場の上司や同僚・先輩に感謝し、少しでも期待に応えたい・役立ちたいという気持ちが形成されているか?を確認するために活用している。

上司への信頼

部下を成長させるためには、指導の適切なタイミングというものが存在する。そのためには、新人社員に対しては少しでもわからない・不安なことがあれば、作業を止めてでも聞きに来るという報連相を徹底し、それを実際した時に、褒めるという事を徹底することが重要だ。決してそこで「何度聞くんだ」と言ってはならない。その時に完全に理解していないのに、「教えた」と思い込んだ指導側が悪いと割り切ろう。

また指導や指示において、部下は非常に上司の行動や言動を観察している。「指示や指導に矛盾がなく一貫性があるか」「上司の現場の動きやそれぞれの部下の働きを適切に把握、評価できているか?」、「上司は好き嫌いや可能な限り客観的な立場で全ての部下に接しようとしているか?」といった観点で、上司のマネージャーとしてのスキルを観察している。

もし、部下から見て、上司の管理能力が適切で感じていなければ、その上司を心から信頼し、「〇〇君にはこういった行動を期待している」や「〇〇を目指す・達成してくれ」という上司が与えた目標に対して、真剣に取り組むことはない。

この項目群では、上司が与えた目標、指導や指示に対して期待に応えたい。と部下に思わせることができているか?信頼関係が結べているか?を確認するために活用している。

2.5 未来の連携を高めるための16の施策

最後は話し合いやコミュニケーション、関係性を高めるための16の要素についてみていこう。

協力関係

自分が最高のパフォーマンすを出すためには、社内外の人間とコミュニケーションを行い、自分に対して協力的な関係性を作っておくことは極めて大切なことだ。そういった点で、受け身の姿勢ではなく、自ら主体的にコミュニケーションを行う姿勢は非常に重要となってくる。

またそれは多数を相手のコミュニケーションでも同じだ。会議や職場での話合いといった多人数で話し合うシーンでは、意見のすり合わせや同意を得ていくためには、まず相手の意見や考えを受け入れ、着地点を探せる力が大切だ。そのためには、いたずらに自分の意見や感情をぶつけず、その一方で自分なりの考えや意見を提案しようとする柔軟な視点を持ってもらう必要がある。

この項目群では、そういった自分の意見や問題意識を提案する能力を持ちながら、職場全体のことを考えて、他の人と歩調を合わせながらコミュニケーションを取れる能力が身についているかを確認する事をテーマとしている。

改善環境

未来を良くしていくには、当然社内環境も必要最低限のものが揃っていないといけない。具体的には、ただ作業の繰り返しだけでなく、新たな気付きやノウハウを試せる環境であるか、提案内容が良い者であれば、すぐに試してみようとする職場文化新しい制度やルールがしっかりと現場で運用しようとするマネジメント、新しい制度やマニュアル、活動方針に真意に取り組んだ社員をしっかりと評価する人事考課運用などがあげられる。

そういった改善環境にないと社員たちが考えていれば、ルールやオペレーションマニュアル、新制度をいくら企画し、運用したところで、「現場ではどうせしっかりと運用されない」、「現場の責任者が制度の利用を嫌がる」と感じている場合には、現場変革はほとんどといっていいほど失敗の結果に終わる。

この項目群では、現場責任者がしっかりと現場改善、業務改善に向けて、新ルールや制度を現場で運用しようとしているか?を確認し、現場で適切なマネジメントが行われているか?を確認するために活用している。

職場定着

良質なコミュニケーションを形成していく上で、社員たちにとってチームワークを高められる職場であるかどうか?がという土台は極めて重要だ。

その土台部分を作るうえで、「社員たちが職場というコミュニティに愛着を持っているか?」、そして「お互いの考えや性格を知ろうと努力しているか?」、互いの違いを理解した上で「意見をぶつけ合える関係性でいようとするか?」という3つの条件が必要になる。

なぜなら、職場が好きでなければ、そこにいる社員とより深いつながりを得ようとは思わないし、無用な対立をして気まずい思いをしようとは思わないからだ。互いに刺激し合い、高めていくためには、「少しすれ違ったところで人間関係に亀裂が起こらない」という信頼関係を必要とする。

そうした関係性を作りあげることができれば、あなたの職場から愚痴や不満がなくなり、互いに悪いところを指摘し合い、高めていける真の意味でのチームワークを発揮する職場になる。

この項目群では、職場内でチームワークを高めていける人間関係を作ろうとしているか?を確認するために活用している。

チーム運営力

感謝や尊敬、協力といった相手の行動を引き出すためには、まず自分が動かなければならない。良い上司とは以下の気持ちを部下に持たせられる人のことを言う。

上司は、相手の性格や知識量に配慮して言葉や態度を変えている。」、「上司は特定の部下だけでなく、チーム全体のことを考えて、指導や指示の優先順位を決めている。」、「上司は常に事実や成果、努力する姿をみて、誰もが納得する管理をしている」という3つの行動だ。

部下にいう事を聞かせたいのであれば、まず自分が部下に好かれる上司として振る舞わなければいけない。自分がまず動くことで、部下たちが「上司が言った未来の目標に関して誰もがそうなりたいと思っている」というようになり、最終的に職場を自分の思うようにコントロールすることが出来る。

この項目群は、いわゆる”人たらし”と呼ばれる部下に尊敬・好かれるモチベートスキルが上司に身についているか?を確認する為に活用している。

まとめ.人材育成・人材マネジメントを改善することで従業員満足度(ES)が向上する

ここまでご覧になってもらえれば、十分にご理解した方の方が多いと思うが、私たちは、「〇〇を指導することで従業員満足度が向上する」という概念定義を基本理念として、従業員満足度調査サービスをクライアントに提供している。

その理由は、徹底的な理論の検証及び、高度なノウハウによって開発された項目は、項目自体がクライアント企業に最適な解決施策を指示してくれていると信じているからだ。

以下の表は部署(店舗)単位で出力した集計結果となっている。評価はA~Dであり、その部署に在籍する社員のAランクの比率とDランクの比率をそれぞれレーダーチャートで示したものになっている。

上記でもご紹介しているが、グラフや表の詳しい解説、見方に関してはコチラの記事を引用したものであるので、そちらを参照するようにしてほしい。

上記のスコアとその項目に紐づく指導案を常に管理職・指導担当者が見れるようなツールがあれば、具体的な指導案を参考に現場のマネジメントをするだけというシンプルな構造が出来上がる。

またESを定期的に行えば、点数を比較し、人材育成の成果が出ているか?という成果管理も可能になる。

会議を開き、管理職を集め、「こうした方が良い。ああした方が良い」という前時代のマネジメントでは安定した人材管理・育成をすることはできない。なぜなら、どこまで言ってもデータの裏付けがなく、主観に域を越えないからだ。

それは人材育成・管理に関して、どれ程優れた研究者であっても、データを取ってみれば仮説と全く見当違いの結果になるなんてことは、日常茶飯事だ。更に、会社・業界・組織構造、市場環境が違えば、そこで働く人間の心理は全く異なるものになる。

だからこそ、これまでのノウハウや成功体験をコピーするのではなく、その時の自社に合った施策をデータに基づき発見することが何よりも重要だ。これまでに培ったノウハウや経験が、今の状況に当てはまるかどうかなんて、データを取ってみなければわからないからだ。

逆にデータさえあれば、思考はシンプルで、これまでよりもずっと楽なマネジメントになる。

なぜならデータを見て、弱い部分を改善するだけで良くなるからだ。余計な会議をする必要も、意見のすり合わせをする必要もない。どこが課題で、どこが改善されたのか?はデータが決めるからだ。

是非、データを1度取ってみてほしい。そうすれば、データに基づくマネジメントがいかに楽で仕組み化できるものであるかを体験してもらえるはずだ。

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