従業員満足度

優秀な人材の特徴を定義する3step|人材育成を成功させる社内リサーチ

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優秀な人材を増やす。このテーマはどの会社にとっても必要不可欠で、生産性・利益率を大きく左右する要素の1つだ。

自社の社員の質を高めるには、人材育成が必要不可欠だが、どうすれば社員の能力やノウハウ、意識を高めることが出来るのか?という体系だったマネジメントを確立できている会社は非常に少ない。

また人材流出に視点を向けると、優秀な社員が辞めれば、その穴埋めは容易なことではない。なぜなら、中途採用市場は人材の奪い合いとなっているからだ。優秀な人材の穴埋めを、未経験者・若い人材でしようとすれば、数で埋めることになり、人件費が増えてしまうことになる。

優秀な人材を採用する場合でも、これから、優秀な人材を育成する場合でも、どちらにも必要なのが、“そもそも、あなたの会社にとって優秀な人材の特徴はどのようなものか?”という人材定義を決めることだ。

あなたの会社では、上記の様な人材戦略をしっかりと作成できているだろうか?

人材目標戦略を決定しなければいけない理由には、優秀な人材の定義は、業種や経営方針によって必要となる人材は、企業によって変化するからだ。

安さを売りにしている店と高級店では求められる能力は同じではない。

しかし、残念ながらRABLEに相談していただく企業のほとんどが、「自社にとって優秀な人材とは?」という問いに答える事が出来ず、人材定義を定義するところからコンサルティングを始めているケースが大半なのが現実だ。

今回の記事では、あなたの会社にとって優秀な人材とは?という優秀な人材の定義を社内リサーチから明確にしていく方法をご紹介する。非常に実践的で企業価値を高める上で最重要とも呼べるテーマであるので、是非最後までじっくりと繰り返し読んでみて欲しい。

1.優秀な人材の特徴とは?自社が真に必要となる人材ペルソナを明確にしよう

あなたの会社で、「あの子優秀だね」と多くの社員が口にする社員には一体どのような共通点があるだろうか?

売上が取れる人だろうか?作業スピードが速い人だろうか?それとも状況判断に優れた人だろうか?優秀な社員の定義は会社によっても当然違うし、部署によっても変化する。

1-1. 優秀な社員の特徴は会社や職種や企業によって変化する

一般的に経営学では、優秀な人の定義を不確実性と専門性の2軸で表すことが多い。

不確実性とは、業務内容や手順が決まったものであるかどうか、専門性は、高いスキルや知識を求めるものかどうか、といった内容だ。

それをわかりやすく概念図にまとめると以下のようなものになる。

優秀な人材とは

上記の図は、業界で区別したものだが、会社であれば、それぞれの職種で区切ってもいいし、それぞれの職種の役職別に作成しても良いだろう。

1-2. 優秀な社員を定義することは人材育成目標を決定する事と同じ

あなたの会社では、それぞれの社員が果たすべき役割をしっかり定義しているだろうか?サンプルとして以下の画像を用意したので見て欲しい。わかりやすいようにアルバイトの事例で考えてみよう。

アルバイト指導目標

リーダー人材の育成

優秀な社員を考える際に大切にしてほしいのはイナフポイント(上限)を決める事だ。

優秀と言うと、なんでもしてくれる、なんでもできるスーパー社員・スーパーアルバイターを連想してしまうが、そんな人は育成する事はできず、採用の運に任せるしかなくなる。

そこで〇〇さえできれば、ウチでは十分優秀といえる条件定義を行っていこう。そして、それは2つのパターンを作って欲しい。

1つは、育成をしっかりできれば8割程度の人材が達成できる標準目標

2つは、優秀で潜在能力に溢れている人材に達成してほしいエース目標

出来もしない高いハードルを全社員求めてしまうと実現不可能になってしまうからだ。守るべき最低ラインと出来る人には達成してほしいハイ・ハードルの2つを用意しよう。

また、いくら教えてもどうしようもならない人材が1割程度どの会社でも存在し、それは指導者の能力に関係がない。それは生物的・統計的にも実証されている事だ。人材育成で目標は最大で9割達成が上限であることを頭の片隅においてほしい。

誰から見ても、どうしようもない社員の指導責任を現場に押し付けると指導役に誰もなろうとしたくなくなる。そういった例外を除くルールも併せて用意するようにしてほしい。

1-3. 優秀な社員が流出した時に補填できる状況づくりが何よりも大切

優秀な社員が離職すると8割の会社では、生産力や品質が大きく低下してしまう。

なぜなら、業務スケジューリングから現場指揮、品質・工程管理がその人に依存しきりになっていて、もはやその社員が何をしてくれていたのか?を把握することができなくなってしまっているからだ。

優秀な社員が離職し、他の社員で埋め合わせをしようとしても、優秀な社員がしていたことが多岐にわたり過ぎて何から手を付けていいかわからず、現場が回らなくなり、顧客離れが起きた。なんて相談が多いのもこのためだ。

あちこちでトラブルが起き、効率・品質ともに低下し、現場が阿鼻叫喚の混沌な状況になってしまわないようにするためにも優秀な人材を量産する育成システムを用意すること、具体的には、優秀な社員に任せたいことをしっかり定義し、どのような役割を職場で果たしているかが明確にしておこう。

あなたが思う優秀な社員は、職場にどのような業務貢献・サポートをしてくれているだろうか?

その人がいれば、職場が上手く回るスーパーマンという認識ではなく、行動ベースで「〇○をしてくれており、非常に助かっている」という言語化をしてみるところから始めよう。

言語化ができていれば、その人が辞めた時、残った人材でどのような役割を分担して埋め合わせをするのか?という迅速な対応をすることができる。

2. 様々な部署ごとの優秀な人材の行動をリスト化しよう

ではここからは具体的に私たちが実践している優秀な社員を定義する方法、及びその思考ノウハウをお伝えしていく。

何度も読み返し、深く理解するまで何度も読み返してみて欲しい。

もしも、優秀な人材を定義しても、活用方法が見えてこない。という方は、以下の記事を読んでいただきたい。

マネジメントの仕組みづくりの全体像が見えてくるだろう。

2-1. 業務マニュアルをコピーしても人材は育成できない

私たちに依頼するクライアントの多くは、以前、他の業者に多額の投資を行い、人材育成目標を作りこんでいる非常に人材育成に熱心な企業であることが多い。

しかし、その内容を見てみると、「○○の業務が出来る」とか「○○を意識している」などの業務手順やオペレーションをそのままコピーしたものである場合が多い。しかも、その項目も300以上を越えている。

具体的なオペレーションをチェックリストにしていると、無駄なチェック業務が増えてしまう。作成したリストに定期的に点数やチェックをひたすら入れていくため、形骸的なものになってしまっている事が多く、その結果、現場で効果的に運用されないものになってしまっている。

ではどうすればポイントを絞り、情報量を極力削りながら、優秀な社員の育成を現場に促す管理項目を作成することが出来るのか?その方法をお伝えしよう。

2-2.会社の活動を構成する4種類の行動ベクトルについてリストアップしよう

優秀な社員と一口に言っても、その行動の向きはバラバラだ。業務能力が優れているのか?それともコミュニケーション能力が高く、交渉術が優れているのか?それともリーダーシップがあり、集団をまとめることが得意なのか?

実際の会社の活動から考えれば、優秀な社員の定義は、様々な視点から定義することができる。私たちの場合であれば、仕事の質を以下の4観点から評価するようにしている。

オペレーション
業務スキル・知識・ノウハウを高めるのは、日々、新たな気付きや学習ができる力であり、この能力が身についていれば、勤続年数と共に業務スキルは勝手に成長する
連携
相手の反応からコミュニケーションの成果から知ることが出来れば、相手を誘導する、賛同を得れる交渉術・チームビルディング力が身につく
行動継続
成長には失敗がつきもので、失敗や壁に負けず、何度でもやり抜く継続力を身に着けている必要がある
全体視点
自分だけがよければいい、自分の成果さえ上がればいいと言う個人主義に走らず、会社貢献視点での成長を目指せる。

では1つずつみていこう。

2-2-1. オペレーション能力が優れた社員が潜在的に身に着けているもの

優秀な社員を定義する上で真っ先に思いつくのが、業務(オペレーション)に関する能力だと思う。仕事が丁寧、ミスをしない、スピードが速い、状況に柔軟に対応できるというスキルは非常に目が付きやすいものだ。

この能力を定義するにあたり、〇〇ができる、という具体的な能力をリストアップしがちだが、業務手順を書き出すときりがなくなる。

そこで、視点を変え、どういった意識、仕事に対する姿勢を持っていれば、優れた業務スキルを身に着けることができるのか?という事に目を向けてみよう。

オペレーション
業務スキル・知識・ノウハウを高めるのは、日々、新たな気付きや学習ができる力であり、この能力が身についていれば、勤続年数と共に業務スキルは勝手に成長する
行動模倣 主体的に優秀な社員の模倣を行いスキルアップできる
気づき・発見 業務を通じて、改善のきっかけとなる気付きを持てる
内省 失敗経験から次の成功のきっかけをつかめる
理解確認 わからない事があれば自ら確認・質問が出来る

すぐに仕事ができるようになる社員に共通する要素について考えてみよう。

上記の例では1を知って10を学べるか?という項目をリストアップした例だ。

普段から先輩や上司を見て行動を真似、こうした方がいいのではないか?という業務をしながら気付きを得て、失敗をすればこうすればよかったな。という反省を行い、知ったかぶりをせず、理解できるまで質問をする。

上記の4要素を身に着けていれば、1年後には非常に仕事ができる人材になっていることが誰でもイメージできるはずだ。

このように、どういった考えを持っていれば、業務能力が伸びていくのか?という根幹部分について考えることが重要だ。

2-2-2. 連携能力が優れた社員が身に着けているもの

ライン工のようなルーティンワークであっても、突き詰めて考えれば、自分の作業の効率性は自分の作業能力だけでは決まらない。

前工程や後工程との連携、自分の部署の他のメンバーとの分業など、様々な要素が絡み合ってくる。

 

連携
相手の反応からコミュニケーションの成果から知ることが出来れば、相手を誘導する、賛同を得れる交渉術・チームビルディング力は身につく
会話の振り返り 相手の反応から自分の行動・態度の受け取られ方を感じ取れる
コミュニケーション積極性 自ら人間関係を深めることが出来る
不満に関する認識 不満の解消という目的に向けて前向きに捉えられる
相手の価値観理解 相手の理解、共感を得るヒアリングをすることができる

自分は「〇〇さんに動いてほしい」と思っていても、関係性が悪ければ、非協力的行動をとられるかもしれない。合理的な判断ではなく、その場の感情で動く人がいるためだ。

“自分が成果を出すために、周囲の協力的な関係を作っておく”ことは業務スキルと同レベルで重要な能力といえる。

特に、個人の能力に頼ることの多い技術職の場合、この連携能力は非常に重要だ。技術職とはいえ、周囲との連携ができなければ、本来の能力を出し切れないケースは往々として存在する。

2-2-3. 行動の継続能力が優れた社員が身に着けているもの

また実際の仕事生活で最も重要となるのは、粘り強さであるかもしれない。

なぜなら、大抵のことは1回で上手くいかず、試行錯誤の結果でしかないからだ。途中、様々なトラブルが起き、心を折られる機会を無数に経験する。

その壁に向かって取り組み、行動を継続できた人材だけが、成果を手にすることが出来る。

行動継続
成長には失敗がつきもので、失敗や壁に負けず、何度でもやり抜く継続力を身に着けている必要がある
否定的な意見への反応 無理だと決めつけずやってみる姿勢を持てる
別視点の吸収 否定的な意見もヒントにすることが出来る
感情セーブ 感情的な反応を抑えることが出来る
批判的なコメント 建設的な議論をすることができる

例えば、業務の処理能力がいくら高くても、批判やネガティブな成果に対して、感情的に反応したり、落ち込んでしまえば良い結果は得られない。

批判的な意見も取り込みながら、上手くいくまで諦めずやり抜ける、という力は非常に重要な要素となる。

2-2-4. 会社の方針に合致した行動能力が優れた社員が身に着けているもの

また優秀な人を定義する上で、個人スキルは優れているが、組織人としては不適合という場合が存在する。優秀な人は野心を持ちやすく、会社への貢献より、自身のキャリアアップを優先するからだ。

行動ベクトル
自分だけがよければいい、自分の成果さえ上がればいいと言う個人主義に走らず、会社貢献視点での成長を目指せる
改善意識 全体的な観点から改善案を言えるか
組織人 個人主義ではなく、全体主義の考え方が出来る
即時性 後回しや他人任せにせず、自ら実践できる
全体志向 仕事に偏りが生じていればフォローに走る

社内ルールや社内の方針に対して、常に異論を持ってトラブルを起こしてしまえば、どれほど能力が高くても優秀な社員と定義することはできない。

なぜなら状況の都合や自社資源やコストによって、それを出来ればいいが不可能な場合もあるからだ。妥協とまではいかないが、今自社の出来る範囲で次点案を探る柔軟な思考力が大切だ。

連携行動と似ているように感じるかもしれないが、この観点では、組織人として広い視野を持って行動することに主眼をおいている。部下や現場を思いやるあまりに会社に反する社員では意味がない。

人を思いやる力と会社視点に立って考えれる力は別の能力といえる。

3.優秀な社員の定義を具体的なテキスト項目に落とし込む

優秀な社員を育成できているか、社員のスキルの程度は、社内アンケートを使えば簡単に数値化することができる。誰でも実践可能な内容なので是非、貴社のマネジメントに役立てて欲しい。

リサーチ項目作成手順については、以下の記事で詳しく説明しているので、当記事と合わせて読んでみる事をおすすめする。

3-1. 優秀な社員を社内アンケートでリサーチしよう

以下の項目は、オペレーションに関する概念を従業員アンケートに書き起こしたものとなる。右側には自社が推奨する行動を、左側に低得点の回答を設置するA/Bテストを作成し、社員の行動の質を評価することを目的としている。

行動模倣 主体的に優秀な社員の模倣を行いスキルアップできる
Q1. あなたは、仕事の能力を高めるためには、どちらの考えが大切だと思いますか?
指示や指導の内容をしっかりと理解しようとする 上司や先輩の動きを良く見て、真似をしようとする
L4 L3 L2 L1 R1 R2 R3 R4
気づき・発見 業務を通じて、改善のきっかけとなる気付きを持てる
Q2. あなたは、上司から仕事を任された時、以下のどちらを考えることが多いですか?
余計なことは考えず、目の前の業務を処理することだけ考える こうした方が早いなど、より効率的に動ける方法を考える
L4 L3 L2 L1 R1 R2 R3 R4

あなたも上記のアンケートに回答してみていただきたい。低得点リード文章と記載しているため、左側に目が行くかもしれないが、実際にアンケートを取った場合、左側の項目を選ぶ社員は非常に多い。

それは、上記の項目が徹底的に社員の本音に寄り添った真実を抜き取る事をだけを考え抜いた項目であるからだ。

3-2. 優秀な社員が行っているCAN項目をライティングする

まず、右側の項目には、自社が求める具体的な行動をライティングする。具体的にどの業務において、何をしてほしいのか?がこの段階で明確になっていないといけない。

上記の例では、以下の狙いを体現するライティングを施している。Q1:上司や先輩の動作を自発的に観察したり、真似する社員は、勝手に学んでいく。

Q2:試行錯誤や疑問がなければ、「こうしよう」という発想は出てこない。

Q3:失敗や後悔を次につなげられる社員は伸びる。

Q4:納得や理解できるまで突き詰められる人間は伸びる。

上記の例では、業種・業界に関係なく、多くのクライアントに共通する汎用性を重視し、伸びる社員の条件を特定し、その育成を目指したものであることに注意してほしい。

より良い物を作成するためには、特定の部署に特化したものや、あなたの会社の経営方針に合わせ、オリジナル項目を作成することをおすすめする。クライアントに対しては、マニュアルや人材育成の課題、要望からそれを実現するための項目を提案させて頂いている。

このアンケートを突き詰めて考えると、それが業績評価・人事考課基準になる。

3-3. 優秀の反対は、できないではなく、やらない理由を言語化しよう

人材育成において、“できる“の反対は“やらない“ではない。この認識の違いが、多くの組織で問題を引き起こす原因だ。

「〇〇するように!」と言われて、すぐにできるのなら、とっくに誰もが指示どおりの行動をしているはずだ。

ではなぜ間違った行動をするのか?その心理を抜き出す為に、優秀でない社員が取っている代替行動をライティングしよう。上記の例であれば、優秀でない社員は、以下のことを思っていると考えてライティングしている。

Q1ならば、上司や先輩の指導をしっかり聞こうとしているし、反省している。

Q2ならば、毎日、毎日、自分の業務に一生懸命取り組んでいる。

Q3ならば、失敗したり、怒られたら、しっかりと反省し、謝っている。

Q4ならば、きちんとメモし、自分なりにやろうとしている。

上記のライティングが出来れば、優秀な社員とそうでない社員を分ける差が見えてくる。

1.自分から学習したり、考えたり、などのアクションが言われなければできない。2.毎日が繰り返しになって、こうした方が早い。等の気づきがない。

3.怒られたり、失敗したら、許してもらいたい気持ちばかりで次につながらない。

4.本質を理解しないまま、取りあえず仕事をするので仕事の質が低い。

3-4.優秀な人材へ育成するために指導された本人に直接聞く

改めて、人材育成とは何か?と考えてみてほしい。

スポーツの分野ではこういわれている。名プレイヤーは名コーチでない。それはビジネスでもそうだ。指導者に求められる成果、それは指導された社員の成果が上がったか?

たったそれだけだ。

行動チェックリストを300個も作成した。それを指導した。それでは結果は変わらない。あなたが何百の言葉を言おうと、その人には伝わっていない。あるいは間違った理解をされる。

それが根本的な原因だ。

相手は、自分なりに努力している。と考えている。ではどうすれば相手に貴方の言葉が届くだろうか?そういうことだったのか!!という思考の変革、パラダイムチェンジが起こるだろうか?指導者は常に生徒に自分の言葉がどう解釈されているかを客観的に捉えていないといけない。

自分の言葉が相手に届いているだろうか?間違った考えを正してくれただろうか?

それはアンケートを取ってみないとわからない。アンケートを取れば、その人がどう考えているかを知ることが出来る。一生懸命指導したからわかったはずだ。それは指導側の論理に過ぎない。

3-5. 単純集計するだけでも価値があるデータとなる

あくまで上記の項目はデータを取るまではあくまで仮説にすぎない。上記の項目アンケートを実施して初めて、自身の仮説が正しいかが分かる。

良質な質問項目を作成する上で重要なポイントとして、データの集計結果の左側が多くなるまで、何度も左側のテキストを練り直し、アンケートの実施を繰り返そう。

最終的に左側の回答が多くなれば、それはこれから自社の人材育成で最優先の課題となるからである。

人は意図してサボろうとも低品質な成果を出そうとも思っていない。本来行動Aをとらない社員がいた時、実際は別のB行動をとっている。だからこそ、「自分なりにやっている」、「出来る人はできない人の気持ちがわからない」と対立構造が生まれてしまう。

なぜできないのか?それを求めた時、どういう理解をしているのか?代わりにどのような行動をとってしまうのか?なぜ、自分なりに頑張っていると思っているのか?

その本質的な認識の違いを明らかにできなければ、いくら人材育成に力を入れても、良い成果は得られない。

4.優秀な人材を育成・評価するための科学的な人材育成

Rableでは、優秀な社員の具体的な項目を定義し、アンケート項目に落とし込むことで、それぞれの業務能力を数値化し、人材管理や人材育成へと活用している。

4-1. 優秀な人の成果と社内アンケートの相関を見てみよう

まずは、あなたの会社でも行っている評価制度に紐づけてみよう。

これは、従業員があなたの会社で成長したくなるようなキャリア制度と、公平な評価基準という、会社の仕組みを作る上で、とても重要となる視点だ。

本来、必要となるデータ量や様々な戦略を検討してから行う作業となり、出力するデータも違うのだが、ここでは簡易的なイメージだけをお伝えしたいと思う。

上記は、美容関連などの業種をイメージしているサンプルだが、どのスタッフが担当すれば新規顧客のリピート率が高まるのか?ということをデータ化したものだ。

行動項目の点数と比例して、新規顧客のリピーター獲得率が低下すれば、アンケートの項目が的を射ていたことがわかるだろう。

例えば、リピート獲得率が高い優秀な社員が、以下の質問項目に対して、高得点を意識し行動しているのに対して、リピート獲得率の低い社員は、低得点の回答をしているならば、この部分を指導すれば良いということになる。

Q1. あなたは、仕事ができるようになるためには、どちらの考えが大切だと思いますか?
低得点リード文 高得点リード文
指示や指導の内容をしっかりと理解しようとする 上司や先輩の動きを良く見て、真似をする
L4 L3 L2 L1 R1 R2 R3 R4

つまり、マニュアルに書いている内容を指導されたことを理解しようと考えることは正しいが、自分から積極的に優秀な先輩や上司の動作や言動を観察し、自分と先輩たちの何が違うのか?ということから学ばないと成果が出ないように指導ができる。

では、成果を数値化できないと思われている業種や業務では、何を指標とすれば良いのか?ということだ。

4-2. 優秀な人の成果を測定しづらい場合はテストを実施しよう。

例えば、WEBサイトを構築したりシステムを開発している企業を事例としてみよう。

このような場合でも、優秀な人の成果を数値化できなければ、行動項目だけでは十分ではない。

上記の表では、WEBコーディングのスキルを測定するために、同じコードを1時間で間違えずに、どれだけ打ち込むことが可能か?という、スキルテストを実践している企業の事例となる。

このサンプル企業では、エラー件数が少ないほど、スコアの%が少なるように設定している。限られた時間の中で、同じコーディングによって競うことにより、誰が間違いが少なく、なおかつ、多くのコードを書くことが可能か?ということを測定する。

これは、クリエイティブな発想を測定するためのテストではなく、単純なコーディング作業能力だけを測定するテストとなっている。

ここで、行動項目の点数と、コーディングのスコアを確認して欲しい。

先ほど行ったアンケートの総合点数が悪くなるほど、エラー件数も多くなるという結果となれば、アンケートの内容は正しかったこととなる。

つまり、「何を意識して行動していないから、スコアが伸びない。」ということを具体的に説明できるということだ。

4-3. 優秀な人材が意識している行動を明らかにしよう

多くの人が「成果を数値化して評価する。」ということに対してネガティブな反応をしてしまいがちだ。当然、売上だけを成果として考えた場合には、嫌がる顧客に対して、無理やり販売している場合もあるかもしれない。

または、クオリティを低下させることで安価な商品を製造して販売しているかもしれない。

Q1. あなたは、一生懸命に考えた自分の意見や提案に対して、否定的な反応をされた時、どのように感じますか?
低得点リード文 高得点リード文
一生懸命に考えた意見や提案なので、どうにかして理解してもらうよう絶対に説得すべきだ 否定的な意見から気付くことがあるので、相手が気づいたことを聞いて理解をすべきだ
L4 L3 L2 L1 R1 R2 R3 R4

例えば、上記の場合は、右側の回答をした従業員の成果が高くなった。

これは、否定的な意見から気づきを得て、自分を見直すという行動が出来ているためである。そのため、振り返りができるために、営業能力が向上した。ということであった。

このように、実際にはアンケートのデータを取ることにより、優秀な人材とは何を意識して行動しているのか?ということを明らにすることが重要だ。

そのため、重要なポイントは、このような売上だけの評価ではなく、どのような行動を意識しているのか?ということを明らかにすることだ。

4-4. 優秀な人材を3つの区分にわけてみよう。

業績だけではなく、どのような行動を意識しているのか?という2つの方向での評価が出来れば、次に従業員をスコアから3つの区分にわけてみよう。

成績の良い上位5%~20%程度の社員 - エース社員

標準的な成果を上げている社員 - 標準社員

標準的な成果を出せない社員 - 問題社員

このように従業員をセグメントすることで、どのような従業員を増やしていかなければいけないのか?ということと同時に、どのような意識を持って行動させなければいけないのか?ということが明らかになる。

それはつまり、1人1人の従業員に対しての意識レベルでの指導ができることにつながり、意識を変化させることが出来れば、継続して成果を出せる従業員を増やすことにもつながっていく。

Rableでは今回の記事でご紹介した行動項目とは別に、現在のモチベーションの強さを測定するための態度項目の作成方法を以下のページで紹介している。

自社でこれからも活躍してほしい優秀な人材・期待している人材にモチベーションの低下が起きていないか?を数値で把握することは面談のタイミングやフォローアップを行う際に非常に役立つので、ぜひ、こちらの記事も読んでいただきたい。

まとめ:人材育成を科学的に管理しよう

人材育成を行うには、実際の行動結果を得るためには、行動心理を数値化することから初めよう。

そうすることで、日々の業務の中で間違った認識をしていることが明らかになるだけではなく、誰にどのようなアドバイスを行い、何を指導すれば行動が変化するのか?ということが明確になり、人材育成を科学的に管理できるようになるだろう。

科学的な人材育成マネジメントとは以下の手順で行う事を言う

  • 優秀な社員の定義を行動の結果と、行動心理の両面から明らかにする
  • そして、それぞれの定義別の行動心理の課題と指導内容を確立する
  • 1人1人の従業員に対して、どのような行動を心がけて欲しいか指導する
  • 最後に、指導の効果は見られたのか?という行動結果となる数値の確認

上記のステップ全てで数値を用意することで、原因の発見や指導の進捗を数値で管理できるようになる。これが、科学的な人材育成の方法だ。

そしてその流れの中で最も重要であるのが、具体的な行動項目を作成することに取り組んでみよう。

〇〇の行動・考え方をしている従業員は成果を出している。ということが前提にあるからだ。〇〇の行動をとれば、顧客満足度は上がる、リピーターが増える、生産性が上がる、コストが下がる、など実際の業績向上に関連する。

様々な経営施策があるが、その根幹は、最終的に社員たちに何が出来る人材になって欲しいのか?というゴールが見えていることが重要であり、そのためには、目的を持ったマネジメントを実施していくことを心がけよう。

そういった意味で、この行動項目を考えること自体が、すでに、自社の人材戦略を作り上げる作業であるとも言えるだろう。

簡単な作業ではないが、リサーチを何度も繰り返し、優秀な人の特徴と、その行動が出来ない人がつまずく理由がばしっと出る項目を作り上げることが出来れば、あなたの会社の成功法則は必ず完成する。

是非、人材育成を科学的に行い、高い生産性、低い人件費、高利益体質企業を作り上げることを目標として項目の作成を行っていただきたい。

 

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