離職損失コスト

離職率が高いと採用コストの56.3%も無駄に!質の高い人材を増やし採用コストを削減する方法

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あなたは、採用において一体何を基準にして上手くいった、上手くいっていないを判断しているだろうか?満足の行く人数を確保できたこと?それとも、能力の高い優秀な人材を確保できたこと?

もちろん、上記の2つは両方とも重要だ。しかし、上記の2つは、極論で言えば、お金をかければかけるほど達成できる。

採用における成功とは「自社が出せる範囲」または「極力少ない金額」で自社の最低水準の能力を備えた社員を一定人数確保できたか?だ。そのため、Rableでは、採用効率という採用の投資効果で改善を進めることを大切にしている。

なぜなら、金額だけを落とすと人材の質が低下してしまうし、かといって質だけを求めると採用コストが非常に高い物となってしまうからだ。

そこで、当記事では、自社が可能な範囲で質を落とさず、採用コストを削減する為の現実的な方法を具体的にお伝えしていく事にしたい。

最後までじっくりと読んで頂ければ、自社が採用に対してどれだけの金額を無駄にしているのか?そして、採用コスト削減に取り組めば、どれだけの効果を見込めるのか?を知るための方法が身についているはずだ。

では、さっそく採用コストの分析手順についてみていこう。

1.求人広告にどれだけコストを投じているか確認しよう

採用コストの改善を進めていくためには、自社がどこにどれだけのコストをかけているのか?を整理する必要がある。そしてコストの大部分を占めているのが、採用集客だ。応募者を集める為に、広告活動はなくてはならないものと言える。まずそのコストを出してみよう。

1.1 採用集客広告の外注コストでの1人当り単価を計算しよう

私たちは、採用広告を「自社で内製しているか?」、「他社に外注しているか?」の2つに分けている。その理由は後で説明するとして、まず採用広告の外注コストから見て行こう。

採用外注広告費では以下のような表を作成しよう。外注における採用広告は以下のような種類が存在する。

求人広告費

 

ここで重要なのが、応募人数ではなく、採用人数に注目し、【広告コスト÷採用人数=1人獲得採用コスト】を算出することだ。その理由は、いくら応募人数が多かろうが、広告コストが安かろうが、最終的に採用できた社員が少なければ投資効果は低いといえるからだ。

上記の表をみて、業者の数字のマジックにだまされないようにしてほしい。

  1. 応募合計人数が多いが、1人獲得採用コストが高くなっていないか?
  2. 広告コストの合計金額は安いが、1人獲得採用コストが高くなっていないか?
  3. 1人獲得採用コストが最も良い投資効率の良い媒体は何か?

例えば、上記の表であれば、クリック課金型の広告は料金も安く、応募人数も多いのだが、結局は採用人数が7名となり、採用率が非常に低くなっている。

このようなデータを作成していれば、クリック課金型広告は、この企業には効率が良いとは言いずらい。という結果になるだろう。

※これは企業によって変動するデータであり、クリック課金型広告を否定する話ではない。

1.2 採用集客の内製コストにどれだけ投資しているかを確認しよう

では次に採用集客における内製度をチェックしてみよう。

求人広告の内製化

内製広告費には、インターンシップなどの専門学校・大学との連携活動に関するコスト、紹介によるリファラル採用などの促進コスト、自社HP・SNSへの投資などがある。店内広告物などもそうだ。

もしかすると、多くの会社ではこの欄が“-”になるかもしれない。では、外注と内製のバランスはどのような状態がいいのか?について考えてみよう。

1.3 採用集客における長期的な戦略をどれだけとれているか確認しよう

外注コストと内製コストの比率を円グラフで出力してみよう。そうすれば、自社がどれだけ外注頼みになっているかが分かる。

求人広告費の比較

 

基本的に内製化は初期投資コストが高くなりがちだが、長期的に見れば採用費を削減することにつながる。

なぜなら、外注であれば、一定人数を採用するために毎年同じ比率の広告費を払い続けないといけないが、HPやSNSでは、サイトを作り上げてしまえば、後は、何もしなくても採用集客をし続けてくれるからだ。

採用費を削減する取り組みに力を入れているのか?それとも、同じ金額をこれからも一生払い続けるのか?を検討しよう。

1.4 外注と内製採用を組み合わせてトータルの獲得コストを下げよう

上記の2つの円グラフにおける採用人数の比較を見てもわかるように、いきなり、自社採用を増やすことは出来ない。なぜなら、毎年、ある程度の採用人数の確保が必要で、外注を止めてしまったら、必要数の人員が確保できなくなってしまうかもしれないからだ。

少しずつ、外注に頼ることをやめ、内製化するようにしていこう。例えば、屋内・屋外広告物(チラシや看板)による集客であったり、社員に対して紹介料を支払う、リファラル採用を増やすなど、出来ることは存在する。

そして最終的に以下の表を作り上げよう。水色の部分はコスト合計で緑色の部分が人数となる。そして【コスト÷人数】で計算したのがオレンジ色の部分だ。

採用広告費

上記の表を見ればわかるように、これは採用活動全体での1人当り単価となる。つまり、少しずつ単価の安い集客媒体での採用人数を増やしていく事で、1人当たりの単価を安くすることが出来る。

採用集客では、1人当り単価を計算すれば、採用成果を可視化できるようになる

Result.例年と比べて、1人当り獲得単価は安くすることが出来たのか?

What.単価を安くするためには、どの媒体にこれから力を入れて取り組むべきか?

How.そのために、具体的にどのような内容の取り組みをしていくか?

2.採用活動の潜在コストまで徹底して計算しよう

採用集客費の計算をすることができたら、採用活動のコストを計算していこう。採用活動は①書類選考、②本選考の2つのコストがある。

2.1 採用活動で本選考に入るまでの9種類の経費コストを計上しよう

多くの会社では面接という選考に入るまでに実に多くのコストを支払っている。私たちが提供しているテンプレートでは、応募者管理・書類選考コストとして以下の8つのコストを含むようにしている。

書類選考に関する8つのコスト

それを以下の表のようにまとめよう。下記の様に中小企業の企業では採用活動のコストを払っておらず0がつくことが大半だ。しかし、投資していないために「良い人材が集まらない」と嘆く結果となる場合が多い。

書類選考コスト

上記の様に自社が投資しているコストを整理することは非常に重要だ。「採用活動に全く投資していないのに、成果だけは求める。」という事ならば、解決できる方法はない。

あなたの会社では、採用活動において、どの活動にどれだけ投資し、どの活動にはあまり投資できていないのか?その金額を正確に把握できているだろうか?

2.2 選考活動における6種類の経費コストを計上しよう

ここまでで、本選考に入るまでのコストを計上出来れば、最後に本選考から採用決定までに関わるコストを計上しよう。

私たちの場合であれば、以下の6つのコストを計上している。

採用までに発生するコスト
上記の科目を整理したものが以下のものとなる。

採用活動コスト

上記の様な表にすることで、選考にどれだけのコストがかかっているのか?、またどのコストにお金をかけていないのか?ということを整理することができる。

あなたの会社では、以下のような問題はないだろうか?

  • 個別面接コストが高すぎる場合(面接時間がかかっている場合)は、集団選考を導入し、個別面接のコストを下げた方がいいかもしれない。
  • 内定を出したのに、入社率が悪い場合は、囲い込みコスト(職場体験やコンタクト回数への時間)を投じていないせいかもしれない。
  • 新入社員の質が悪い場合は、面接の基準・合否判定プロセス(面接シートの作成や入社前テスト)にコストを投じた方がいいかもしれない。

2.3 採用活動コストで成果につながっているのはいくらなのかを知ろう

ここまで紹介したコストでは、やっと採用活動に関する合計コストを出し、準備作業を終えることができた。

次は、いよいよ、採用コストのどこを、どれだけ削減できるか?の問題に切り込んでいこう。

Rableでは、採用活動を「自社に入社する為の意欲と能力を兼ね備えた人材を獲得する活動」であると定義している。

つまり、不採用者が多ければ、「採用集客と管理業務、選考業務への投資が多くなり、それだけ無駄になっているコストが増えている」と言える。

以下の表を見て欲しい。

事前選考コスト

上記の表は、応募者の管理・本選考に入るまでのコストを合計したものだ。この会社では新卒採用のみ事前選考を行っており、アルバイト・中途採用(正社員)では書類選考を行っていないことが分かる。

そのことは以下の表からもわかる。以下の表は本選考に関わるコストだ。

本選考コスト

アルバイト・正社員は選考人数が多く、多くのコストを支払っていることが分かるはずだ。金額が小さい理由は、この会社の場合、現場管理と人事業務を1名が兼任して行っているためだ。

つまり、選考人数が多ければ多いほど、現場に負担が大きいことが分かるだろう。

そしてここまでの採用集客・採用活動を通したコストをまとめたのが以下のデータとなる。

不採用コスト

上記のデータは、採用活動にかけた総コストの内、不採用者にどれだけのコストをかけているかを知るためのデータだ。

勘の良い方は応募者が増えれば増える程、選考の業務負担・広告集客費の無駄が増えてしまう事に気づいているはずだ。

これが私たちが、採用コストは効率性で見なければ真の改善ができない事を重視している理由となる。

2.4 採用活動の成果は効率性で測らなければ意味がない

ここまで紹介したコストは小さいと感じて来られたかもしれないが、全体的な視点で見ると変わってくる。

不採用者が多ければ、どれだけコストを無駄にしているのか確認していこう。

不採用者への投資コスト

上記の表の様に、力の入れ方を間違えてしまうと、コスト負担が高まるだけで、成果には全くつながらないという結果に終わってしまう。

つまり、自社の採用投資の実質の効果はどれだけなのか?どれだけの投資が無駄になってしまっているのか?を、最初に知らなければ、採用コストの削減目標も、どのようなコストを削減するかも決定できない。

3.採用コストを削減する為の2つのアプローチ

ここまでで、どれだけの採用投資が無駄になっているかを知る方法をおわかりになったはずだ。最後にこの無駄になっているコストを減らし、自社の採用活動を最適化していくかの方法についてお伝えする。その方法には2つのアプローチが存在する。

3.1 採用倍率を適正化して採用投資の最適化をする方法

採用コストを削減する為の1つ目の手法は、応募人数を少なくすることだ。上記で説明したように、採用コストは不採用者が多くなればなるほど比例してコスト負担が多くなる。その理由は、過剰な広告投資や面接時間が増加してしまうからだ。

そういったことから、最近では、自社HPからの応募のみにしたり、少数精鋭のリクルーティングサービスに切り替えの動きが活発している。

ここで、応募人数が多いことは良いことなのか?それとも、応募人数は少ない方が良いのか?ということを改めて考えてみよう。 

応募人数が多く、採用人数が少ない場合の2つの注意点

  1. 自社に対する熱意がない応募者も集めてしまっているのではないか?
  2. 自社の事業を知らずに応募してくるので、必要な能力を身につけていない応募者ばかりではないか?

上記2つのの確認事項をチェックすれば、次に改善するためのアイデアを出していこう。

アイデアの出し方は、以下の4つの質問に回答すれば、解決策が見えてくることが多い。

採用コスト削減のアイデアを発見するための4つの質問

  1. 熱意や志望度の高い応募者だけが志願してくる入口の作り方はどうするか?
  2. 自社の事業に適性があると思う応募を集める為に、採用に関する資料でどのようなことをPRすればいいか?
  3. 自社に最適な集客媒体は一体どのようなチャネルであるのか?
  4. 採用コストを最適化するために、書類審査で何人落とし、何人の面接ならば現場の負担、コスト負担を許容できるのか?

このように、採用活動を削減するためには、どういった周知を通じて、どういった人物だけを集め、それをどのように絞り込み、本選考に臨むのか?という全体設計をしっかりと考えることが必要不可欠となる。

そこで、私たちのテンプレートでは、採用活動での応募倍率を改善することで、採用コストを削減する目標を決定するために、以下のような計算を行っている。

採用集客成果目標を決定し、現場を動かすためのシミュレーションデータ

応募コスト削減シュミレーション

上記の表では、黄色のセル以外は、自動で表示されるようになっている。

応募倍率が2.9倍だった企業が、応募倍率を2.0倍に修正することで、253万688円もコスト削減が見込めることが見えてくる。

このデータがあれば現場の採用意識は以下の3つの意識が変化する

  1. 応募人数を減らしながら、必要な採用人数を確保しなければいけないので、応募者の質を高めるという目標を意識する。
  2. 人事担当者は採用告知の方法や質の高い応募者の興味を引く、採用集客方法の改善を意識して取り組むようになる。
  3. 最終的に、出来るだけ低い採用倍率で、自社の求める水準の採用者を確保することが採用成果であると認識されるようになる。

私たちは採用活動の成果は、量でも質でもなく、投資効率だと考えている。

つまり、出来るだけ少ない投資で自社が満足できる人材を確保する。ことが重要だ。

それができれば、質を下げることなく、採用コスト削減が達成される。

3.2 定着人数をあげて採用コストのロスを減らす方法

採用コストを削減する為のもう1つの方法は、離職人数を減らし、定着人数を上げることだ。採用はそもそも「人材の拡充」という目的で行うものだ。

つまり、せっかく採用したのに、離職されてしまえば、その投資は無駄になっているといえる。

以下のデータは、それぞれの採用人数と1年後までの定着人数を示したものだ。このデータを見てみると、採用時のアルバイトは38人、正社員(中途)7人、新卒13人に対し、1年後を見てみると、それぞれ27人、6人、8人となっている。

それを基にそれぞれの獲得コストは以下の様に推移していく。

 

採用単価は【合計採用コスト÷人数】で計算されるので、離職人数が増えれば増える程、1年以上働いてくれる人材の採用単価は上がっていく。

つまり、1年後にも残っている社員を獲得するために、採用コストに投資しているならば効率が良いが、1年後に残っていないならば、投資効率は悪くなるということである。

私たちはこのデータを現場の社員たちに次のメッセージを伝えるために設計している

  1. 採用コストを削減することは人事担当の仕事だけでなく、現場社員も一丸となって取り組まなければいけない課題である。
  2. 採用コストに、いくら採用に投資しようが、現場のマネジメントが悪く、離職によって無駄になるのであれば、効果は見込めない為だ。
  3. 良好な現場マネジメントを行うことで、離職人数を減らせば減らすほど、採用の投資効果は高くなり業績・生産性は向上する。

それを数値化し、シミュレーションしたものが以下のものとなる。

離職者を減らし、定着人材を高める事で見込める採用コスト削減効果

上記の計算は、黄色のセルで設定した目標離職率から逆算して、次年度に必要な採用人数を計算し、コスト効果を試算している。

この場合、離職率を10%未満でも改善するだけで、363万8801円も年間でコスト削減が可能となる。ということがわかるだろう。

その理由は、離職者が減れば、今までより少ない採用人数でよくなるためだ。また売上が伸び、必要な採用人数が増えた場合でも同じだ。なぜなら、必要となる定着社員を獲得する過程で発生する離職者が減ることにより、採用活動が最適化されるからだ。

そして【上記の採用活動の最適化+離職率の改善による採用投資の無駄の改善効果】を足したものが、最終的な採用コスト削減効果となる。

まとめ.数値目標を立てれば人は動く

当記事では、数値目標を設定することで2つの改善行動を実現することをテーマとしている。

1つは、人事部・人事担当者が現状の採用活動を見直し、応募倍率の改善に向かって行動するように刺激するという、採用効率化によるコスト削減効果。

2つは、採用投資を最大化するために、現場社員の協力を引き出し、社内が一丸となって定着率を向上させるという、離職率の改善によるコスト削減効果。

つまり、採用コストを削減するためには入口と出口、インとアウトの両方を上手くマネジメントすることが重要となる。

成果を出す為に必要以上の投資(金額)をかけてはいけない一方で、どれだけ採用活動が上手くいっても、離職が発生すればその努力・投資が無駄になってしまうからだ。

さらに重要なのは、RABLEが提供しているEXCELテンプレートは、面接時間や定着人数などの、行動結果を金額に自動計算で換算できるように設計している点だ。

その理由は、どういった数値を改善するのか?ということを決める際に、現場社員たちに「〇〇が無駄な時間で、〇〇円の損失だ。」「離職人数が〇〇人だから、〇〇円の損失だ。」というように、どの行動を変えれば、いくらのコストを削減できる。ということを訴求するためである。

単純に「採用コストを削減しよう」という抽象的な指示では、安くて効果の無い求人広告だけに目が向くことになってしまい、人手不足の状況が改善されることはない。

当記事で紹介したデータを活用して、社員の行動を数値で刺激するという事に是非チャレンジしてみて欲しい。

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離職率の改善で、どれだけ利益が出るのか?
人材管理コストEXCELテンプレート

あなたが、「離職率を改善したい!」と思う理由は、以下の3つの中のどれでしょうか?

  1. 採用しても離職されれば、投資した求人広告費が無駄になる。

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あなたが離職率を改善したいと思う理由が、上記の3つの中にありましたか?

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