離職マネジメント

従業員満足度調査でおすすめ項目テンプレートと6つの運用テクニック

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従業員満足度調査は、実施企業のほとんどが大企業で、中小・中堅企業ではそこまで必要が無いと思っている方が実に多い。そしてその理由は、待遇の改善や福利厚生を強めていくための判断材料として利用されることが多いからだ。

そこに経営学の専門家と一般の方が認識している経営学のギャップがある。

本来の経営学では、従業員満足度調査は以下の目的のために活用されている。

  1. 現場の管理職が部下をきちんと育成・管理できているかの成果を客観的に評価するため
  2. 生産性を上げるために、モチベーション低下や管理の課題はどこにあるのかを発見するため
  3. 実施した制度やルール、仕組みが成果の改善に実際につながっているかを確認するため
  4. 人事評価の中に、チームワークや職場への貢献、管理・育成業務を取り入れていくため

本来の意味から考えると、従業員満足度調査は以下の悩みを持つ会社にこそ必要とされている。

  1. 売上等の指標ばかりで職場・社内マネジメントの仕組みをどう作ればいいかで悩んでいる。
  2. 現場で部下管理や育成に熱心でない社員ばかりで人材の質を向上できない事に悩んでいる。
  3. 若手が定着しないので、どういった制度やルールを作れば解決できるのかを知りたい。
  4. 部下管理や人材育成に力を入れて取り組むようにさせる人事評価の作り方を知りたい。

そこで、本日の記事では、RABLEが行っている従業員満足度調査の設計から集計、その利用方法までのノウハウを網羅したトータルの手順をご紹介する事にしたい。

この記事には、より詳細に説明した記事のリンクが多数ついているので、そちらも目を通して頂ければ、精度が高く、自社の改善に直結する従業員満足度調査ノウハウをマスターできているはずだ。

1.従業員満足度調査アンケートにおける86の項目とその設問例

まず多くの方が気になるのが項目の中身だろう。従業員満足度調査と入力すれば【テンプレート・項目・設問】という予測ワードが出てくるように、「具体的にどのような質問をすればいいのか?」というアンケートの項目作成におけるノウハウがわからなければ、アンケートを作成する段階でつまずいてしまう。

そこで私たちが実際に使用している精度が高い項目をご紹介する事にしたい。

私たちの言う精度の高さとは、以下の基準を満たしているものに限定している。

  1. 経営学の論文発表にも対応できる信頼性と効果を兼ねそろえたデータ
  2. 現場の改善に直結するような抽象的・曖昧な表現を使わない具体的なテキスト
  3. アンケートを取るたびにコロコロ数字が変わらない安定感を持ったテンプレート

もちろん、これはテクニックを身につけた人ならば、誰もができることなので、是非、じっくりと読んで頂き、あなたの会社で実施するアンケート項目作成時の参考にして欲しい。

1-1. 従業員満足度調査における2種類の項目テンプレート

従業員満足度調査アンケートの項目には2種類のものが存在する。

  1. 総合的な従業員満足度を知るための項目
  2. 従業員満足度に強く影響する要素をしるための項目

その理由は、データの活用目的が変われば、その為の項目も変化するからだ。

  1. 社員の今の満足度はどの程度なのか?良いのか?悪いのか?普通なのか?という結果広告
  2. 社員の満足度を改善するためには、一体何を変えればよいのか?という原因項目

ではまず、総合的な従業員満足度を調査する為の結果項目からみていこう。

1-2. 総合的な従業員満足度を知るための19の設問例

ではまず以下の項目を見て欲しい。以下のものはインターネット上で普及しているよくあるテンプレートをまとめたものだ。

そして上記の設問が以下のことを満たしているか考えて見て欲しい。

  • 上記の設問での回答点数と実際の部下のモチベーションはイコールだろうか?
  • 上記の設問の集計結果を見ても、改善につながるものだろうか?

その答えはいずれもNOだ。その理由はいずれも設問の中身が曖昧でどうとでも解釈できるいわば占いのような設問になってしまっているからだ。

しかし、以下の設問のように、より詳細・具体的になっていればどうだろうか?

  • あなたは、「業務マニュアルや手順」に対して共感できていいますか?
  • あなたは、「職場での孤立感や疎外感」をどれだけ感じていますか?
  • あなたは、「周囲の人間が自分に対して目をかけている」と感じることがありますか?

上記の質問に対する回答結果と、実際に社員が抱いている満足・不満足の結果にギャップが小さくなることがイメージできるはずだ。その理由は先ほども言った通り、設問がより具体的で限定的であるからだ。設問の中身が具体的であればあるほど、アンケートの回答結果と実際の心理状態の差を小さくすることが出来る。

上記の設問の他に、以下の記事では総合的な満足度を知るための16項目をご紹介している。是非参考にしてほしい。

 

1-3. 従業員満足度を改善するために効果的な67の設問例

そして従業員満足度調査は、社員たちの現状の満足度を知るだけで終わってはいけない。なぜなら、折角、時間と金のどちらか、あるいは両方をかけて実施したのに、「改善にはつながらない。」では何のために実施したのかわからなくなってしまうからだ。

そこで私たちRableでは、総合的な従業員満足度に影響する67の項目を使用している。それは3つのグループに分かれている。

その一部は以下のようなものとなっている。以下の質問は【自己効力感】と言う概念を項目化したものになる。

  • あなたは、お客様から○○会社の担当の1人としてではなく、あなた自身を必要とされていると感じますか?
  • あなたは、現在の業務に関して、経験や知識が十分にあり、他の社員から頼りにされていると感じますか?
  • あなたは、現在の業務に関して、上司から認められ、「これからも頑張って欲しい。」と思われていると感じますか?
  • あなたは、現在の業務に関して、職場の他のメンバーから必要とされていると感じることがありますか?

上記の項目を集計し、データ化・ビジュアル化すると以下のような表が出来上がる。

すると、従業員満足度調査データをみれば、おのずとこの社員に対しては以下の対応策が効果的である事が自然とわかるようになる。

従業員満足度調査や面談資料を基にしたフォロー

  • 対顧客:お客様と良い関係が結べているみたいだね。これからも頼むぞ。
  • 対業務:業務の進め方や段取り、要領に自信がないみたいだけど、以前に比べたら、少しずつできるようになっていると思う。もっと自信を持って良い。
  • 対上司:自分は期待されていないかもしれないと思っているかもしれないが、そんなことはない。〇〇のことに関して必要としているし、これからも頑張って欲しい。
  • 対職場:職場のメンバーとは良い関係みたいだね。孤立している人がいればフォローしてあげてくれよ。

このように従業員満足度に影響する要素を項目化できていれば、従業員満足度調査の結果が会社の改善案へとそのままつなげることができるようになる。

従業員満足度の総合点数に影響する他の63項目に関しては以下の記事で詳細に説明しているので、詳しくはそちらを見るようにしてほしい。

2.従業員満足度調査サンプルレイアウトと作成テクニック10選

どの様な項目を作成すればいいのか?に関する十分な知識を身につける事が出来たら、次はどのようなアンケート導入文章・質問文・レイアウトデザインをすればいいのか?について学んでいこう。ここからは、項目の中身の話というよりかは、社員との心理戦が主題となる。

2-1. 従業員満足度調査はアンケート形式で心理データを数値化する分析手法

従業員満足度調査は、専門的な用語で定義を言うと、「アンケート媒体(リッカートスケール)を使った定量的データの作成・分析手法」となる。そこでの問題は、アンケート項目のデザインやレイアウトが不十分であれば、実際の社員の心理や現場での行動と合わない嘘のデータが出来てしまう危険性があるということだ。

もちろん、その専門分野では研究手法の1つとして確立されている以上、その対策ノウハウは既に存在している。それをこれからご説明する。

2-2. 従業員満足度調査アンケートにおける3つの項目レイアウト

従業員満足度のデザインレイアウトには主に3つのポイントが存在する。

従業員満足度における3つのレイアウトデザイン

  1. 導入文章の設計
  2. 質問文の構成
  3. 回答選択肢の配置

もし導入文章の設計が甘ければ、このデータは人事や上司が見るかもしれない。なので、本当の気持ちで回答するのではなく、「会社が求めている答え」を回答しようと思うかもしれない。また人間は無意識に質問に対する正解を考えてしまう生き物だ。そのため、「いかにして本音を抜き出すためのテクニックを項目の中に入れ込むか?」という事を考えないといけない。

社員たちに変な勘繰りを指せず、建前でなく、本音で回答させるためのアンケートデザインテクニックに関しては以下の記事で紹介している。精度の高いデータを作り出すためには必須なので是非、1度は目を通してみて欲しい。

3.良質な従業員満足度調査の集計結果は自社改善に直結する

ここまで精度の高い従業員満足度調査の項目作りのノウハウの重要性を徹底的に説明してきた。その理由は、良質な項目を作成すれば、その後のデータの集計や分析で自社の課題や改善につなげることができるようになるからだ。

逆に品質の低いデータでは、1000件以上の従業員の声を集めても改善にはつながらない。

良質な従業員満足度調査データがあれば、自社改善が容易になるのか?の運用面での効果をこれからご説明していこう。

3-1. 良質な従業員満足度総合点はマネジメントの優先順位を教えてくれる

精度の高いデータを収集することが出来れば、総合的な従業員満足度点数を以下のような表に出力することが出来るようになる。

RABLEでは、従業員満足度調査の総合点を算出し、そのスコアをある基準によって、AからDまでのランクに分け、ラベル付けをしている。そうすることで、誰が離職しそうになっているのか?ということを一覧で簡単にわかるようになるからだ。

以下のデータは、RABLEで行った従業員満足度の総合点を示したデータだ。店舗ごとの従業員満足度をAからDまでで判別している。

私たちがサンプルとしてご協力して頂いた企業の事例では、まずデータを取るだけで、何の対策をせず、1年間の経過観察を行った。その結果、D判定のスタッフに対して、以下の確率で離職が発生した。

3カ月以内の離職率が42.6%、半年以内の離職率が61.2%、1年以内の離職率が72.4%であり、上記でA判定となったスタッフは、満足度が高いために誰も離職しなかった。

私たちは、このデータを元にして、クライアントのマネジメントに活用して貰うようにしている。

従業員満足度のスコアを活用して現場の改善につなげる3つのアプローチ

1.マネジメント動機付け機能

「D判定ならば、今すぐ取り組みださなければ、離職されてしまいますよ。そのため、すぐに不満を解消していきましょう。」という実行力を高める意識を管理職に持たせる。

2.管理職の業績評価機能

部下管理を現場できちんとしているのか?を数値で管理し、不満を溜めさせていないか?部下のモチベーションは向上しているのか?を客観的に評価し、業績評価・成果の可視化に活用する。

3.マネジメント改善動機付け機能

成果を数値で可視化することで、部下への接し方を改めなければ数値は変わらない。そのため、部下との良好な関係を構築しようと管理職を動機付けることに活用する。

総合的な従業員満足度項目の集計データから精度の高い項目(社員が本音で回答していると思われるもの)だけを選別する方法は以下の記事で解説しているので、データの集計作業に対してやり方が分からない場合、参考にしてほしい。

4.従業員満足度調査は自社の社員の声を反映したものを使うようにしよう

私たちは、これまでに300個以上の従業員満足度に関する概念項目を作成したが、必ず項目の作成時は、例え、他に似たようなものを作成したものであっても、現場で働くスタッフからのヒヤリングは丁寧に行うように心がけている。

なぜなら、同業種の業務手順や知識であっても、会社によって社員たちが重視していることは違うし、その手順も微妙に異なる。そのため、自社のやり方を項目に反映させるテキストワーディングが重要だと考えている。

具体的には、役職・店舗・職種などの条件を変えた複数名の従業員から、「どのような不満を感じているのか?」を丁寧に聞いている。

あなたの会社で実施する場合も、質問者も複数名でチームを組み、広い視点から項目を作成するようにしてほしい。たった1人の主観的な判断で、従業員の不満を決めつけてしまうと、ほとんどの場合ズレてしまうからだ。では、このような手順で作成した従業員満足度調査の一部をご紹介しよう。

4.1 従業員リサーチの結果をフル活用するために強い項目だけを選りすぐってピックアップしよう

以下のデータは、私たちが実施した従業員満足度項目の内、それぞれの項目がどれ程、従業員満足度の改善に強く影響しているかに関してみたものとなる。それを重回帰分析というが、簡単に言えば、以下の項目の内、効果サイズの大きい物を改善すればその効果は大きく、効果サイズの小さいものは、例え、改善できても結果は変わらないかもしれない。という事を意味している。

上記の表にある項目は集計した項目の内、一定基準以上の効果が見込めるものだけをピックアップし、改善しても満足度(離職の削減)につながらない項目は削除している。

重要なのは、”不満の改善によって、離職改善に何倍の効果があるのか?という成果を出す方法を知る”ために満足度リサーチをするのであって、従業員アンケートをしたいから実施している訳ではない。

私たちは上記の方法を用いて、どの不満を優先的に改善すべきか?という事を明確にするために、以下の様にグラフ化し、どの項目から優先的に取り組むべきか?という優先順位をわかりやすくしている。

上記のデータを見れば、職場でのレクレーションを開催するなど、親密な関係を築くための社内制度や企画を始めれば一番効果が高いことがわかるだろう。

この効果サイズをみれば、以下の事を知る事が出来る。

  • どのような満足、社員を強くモチベーションすることにつながるのか?
  • 逆に、どのような満足を高めても、成果(離職の改善やモチベーションアップ)につながらないのか?

成果の改善につながる項目だけを選りすぐる、重回帰分析に関する記事は以下のものとなっている。是非参考にしてほしい。

4-2. 従業員満足度の集計結果は自社の間違った部下管理や育成を正してくれる

ここまでできれば、データの加工を全て終了し、後は作成されたデータを読み取るだけになる。しかし、データの解釈は時に難しい場合もある。それを具体的な事例でお伝えしよう。

上記の表は、先ほどの内容とは反対に回答点数が高くなるほど、従業員満足度が下がる不満要因をデータ分析から導き出している。それをリバース尺度と言い、点数が上がれば上がるほど、成果は低下する。

しかし、上記の項目を見てみると、「なぜ点数が上がれば成果は下がるんだ?」と思う項目があると思う。

特に表の一番下に、「売上への意欲」という項目がそうだ。”売上を優先するとモチベーションが低下する”

なぜだろうか?

ここでウチの社員はやる気がない。厳しく言えばすぐにやる気を落としてしまうのか・・・。とネガティブな思考をするだけで終わってしまってはいけない。そこから、従業員のホンネはどこにあるのか?というポイントを抽出し、会社と社員がWIN-WINとなる方法を見つけていく事が大切だ。

このケースの場合、「私は売上を毎日意識しています。一生懸命日々努力しています。」と回答している社員の満足度は低く、「私はお客様に喜んでいただくことを意識しています。」という社員の満足度は高いということが、データ分析後の現場ヒヤリングから導き出せた。

そして、お客様に喜んでいただくことを意識している社員の方が売上を上げていることも明らかとなり、売上を意識している。と回答した従業員の方が売上は低かった。

つまり、この会社では、売上を意識するだけで、具体的にお客様に対して何をするか?を全く考えていない社員がその回答をしていただけで、真に努力している社員は、売上よりも顧客満足度を優先し、結果として売上が上がっていたということがわかった。

この会社では「従業員にもっと売上を意識させなければ。」と常に売上の話ばかりをするのではなく、「どうすれば、お客様に喜んでいただけるのか?」ということをやめ、上司と部下で「お客様に喜んでもらうためにはどうするか?」という話をする方がモチベーションが高まるということが再確認できた。

このような従業員満足度調査を実施すれば以下のことが分かる。

  • どのような指示や指導が、従業員が精神的な負担として感じやすいのか?
  • どのような意識を求めすぎないことが満足度の向上につながるのか?
  • どのような項目を指示する時に、言い方や指導方法に注意を払う必要があるのか?

これらの項目を1つ1つ指導方法としてマニュアル化できれば、管理職のマネジメント能力が高まる。

しっかりとしたデータを集め、集計結果を正しく読み取れば、売上が上がると思ってやってきたことが間違っていた。ということに気づけるようになる。そうした小さな1つ1つの改善が最終的に大きな成果につながっていく。

5.従業員満足度調査を仕組み化することで成果主導のマネジメントが達成される

ここまでの内容では、従業員満足度調査を実施すれば、社内や部署での不満は何か?という離職要因の可視化が可能となり、指導者のマニュアル作成も可能だとご理解いただけたことだろう。つまり、人事制度の計画や仕組みづくりが可能になるということだ。

さらに、もっと具体的な活用方法をご紹介しよう。それは、現場で運用するためのマネジメントツールとしての活用方法だ。

5-1.会社で運用している制度やルール・マニュアルの見直し

以下の結果をご覧いただきたい。

この表の【休暇が取りにくい】という項目には、多くの従業員が不満を感じている。

つまり、社内文化そのものが休暇が取りにくい状態となっているのだ。休暇を必ず取るように指導していても、上司が休暇を取らなければ部下が休暇を取るのは難しい。という話は良く聞くことだ。そのため、上司が必ず休暇を取らなければならない制度が必要となる。

この事例は、どの企業でもよくある話だが、わかってはいるけれど、社内改革が徹底して出来ていないという企業は少なくないのではないだろうか。

なぜなら、このような客観的な判断が出来る従業員満足度調査を実施していないため、自分たちの職場では同じことは発生していないと思い込んでいたり、部下が不満に思っていても、不満を解消する必要がないと思っているからかもしれない。

いずれにしても、多くの従業員が不満に感じていることは、社内の仕組みを改革することで、多くの従業員の不満を一気に解消していこう。

5-2. 現場マネジメントを徹底していくには社員1人1人の個別データが必要不可欠

次は、当たり前の話になるが、それぞれの従業員によって、どのような不満を持っているのかはバラバラだということだ。それは不満ではなく、満足に関しても同様に言える。

上記は従業員数27名の小規模な企業のデータだが、従業員Aは「キャリア制度」に関して満足しているが、「休暇の取りやすさ」には不満に感じている。

反対に、従業員Bは「キャリア制度」には不満を感じているが、「休暇の取りやすさ」を不満には感じていない。

そのため、RABLEでは従業員満足度調査の結果を、1人1人の従業員が、どの項目に対して不満を感じ、どのような項目には満足しているのか?という、詳細なデータ作成を徹底している。

このように、誰もが満足する制度というものは存在しない。このような場合は、1人1人が違う受け止め方をしている場合が多いため、個別に充分な説明をするだけで不満を解消できるケースが多い。

もしこのようなデータが現場の管理職の手元にあれば、「どの従業員が何に対して不満を持っていて、誰に対して、どの様な働きかけをすればいいのか。」ということが明確になり、管理職の目標は明確になる。

これまでよりもずっと現場で部下管理・育成業務が楽になるはずだ。

5-3. マネジメント成果を仕組み化できれば自動的に人材育成が出来る組織が出来上がる

従業員満足度調査を実施することの最終目標は、日々の業務で継続して活用することで、あなたの会社だけの良質な組織文化を作り上げることにある。

例えば、「休暇の取りやすさ」という項目に対して、就業規則を変更したとしても、いずれ、新しく別の不満が発生することになっていくだろう。

つまり、たった1度の調査で仕組みを変えることを目的とするのではなく、常に改革を継続できるための従業員満足度調査そのものを仕組みとして作ることの方が重要なのだ。

そのためには、あなたの会社で実施できる従業員満足度調査の方法を完成させ、半年に1度は継続して実施していこう。すると以下のような変化を確認できるようになる。

以下の表は、半年後に同じ内容の従業員満足度調査を実施した結果であり、大幅に不満が改善されたケースである。

このような従業員のモチベーション変化を継続的に観測すれば、以下の3つの視点でマネジメントの成果を確認できるようになる。

  • 誰がどんな不満を持っていたのか?それが、どのように変化したか?
  • 誰がどのような事に満足していたのか?それが、どのように変化したか?
  • モチベーションを高めてくれる管理職は誰であるのか?

従業員満足度調査を実施できるようになれば、最終的にはマネジメント能力の高い管理職を評価することも可能となる。

重要なのは、人材育成や指導方針と言う中身をマニュアル化することではなく、だれがどんな不満を持っていて、それぞれに対してどのようなマネジメントが必要なのか?という課題を継続的に発見し、その不満を改善し続けるための仕組み化であり、社内アンケートを取るだけでは意味がないということだ。

まとめ

従業員満足度は、働いている社員の満足を高め、不満を減らし、モチベーションを高める事で、会社の生産性を向上させ、最終的に人件費を減らし、高利益率組織を作り上げるというミッションをゴールにしている。

本日の記事で紹介したようなデータ分析を伴う従業員満足度調査は、専門的な知識が必要となるため、容易には作成できないかもしれないが、このようなツールを作成することに価値があることをご理解いただけただろうか?

重要なポイントは、現場の声に真摯に向き合うことであり、1人1人の従業員の価値観には違いがある。ということを理解することで、はじめて具体的なマネジメントが可能になる。

また、従業員満足度にA~Dの判定を付けることの目的は、D判定となった従業員のモチベーションをA判定に変えることを、管理職のマネジメント目標とするためだ。

あなたの会社が人手不足で悩んでいるならば、従業員はどのようなことを不満に感じ、その不満を解消するために企業として何をすべきか?を考えることからはじめてみよう。

人手不足で困らないためにも、今すぐに、あなたの部下の不満を聞き出し、1人1人の不満は違うということを理解し、ホンネを聞き出すことに挑戦していただきたい。

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