従業員満足度

従業員満足度とは?誰もが誤解している従業員満足度調査の活用方法

従業員満足度と聞くとあなたはどういう印象を最初に抱き、どのようなことを連想するだろうか?

ほとんどの人は、離職者を減らし、採用コストを減らす。あるいは従業員ファーストの働きやすい職場を作る。などをイメージするはずだ。

しかし、多くの人は、従業員満足度という指標を、売上や人件費という財務指標と同じくらいに重要な指標だと思えるまで至らない。

一方で、従業員満足度の向上に真剣に取り組んでいる企業は、自社の収益性や財務体質を改善することを主目的として取り組んでいる。それは身をもって、従業員満足度という指標は、売上や顧客数、顧客単価と等しく改善を目指さなければいけないものだと知っているからだ。

「人財は一番大切な資源」という言葉がある。これは理想やきれいごとでなく、まぎれもない事実だ。そこで当記事では、従業員満足度の本質を丁寧にじっくりと解説していくことにしたい。

従業員に幸せになってもらう、チームワークがよくなる、といった美徳意識や感情論ではなく、「利益を増やす」という視点に基づいたRABLE式の従業員満足度を活用したマネジメント手法をご紹介しよう。

最後までじっくりと読めば、従業員満足度がなぜ自社の生産性、コスト体質を改善し、自社が高利益組織に進化するために必要不可欠なキーファクターであるのかをお分かりいただけるはずだ。

是非最後までじっくりと読んでいただき、従業員満足度に対する認識が変わった!と感じていただければ幸いだ。

1.誤解されがちな従業員満足度の本質とは?

まずは、「本当に従業員満足度を高めれば、自社の利益創出に本当につながるのか?」という最もシンプルで、なおかつ、最も重要となるこの問いに対する説明をまずしよう。

1-1. 満足度が低い企業は、管理者VS社員構造になっている

従業員満足度が低ければ離職率が増え、「採用コストが高まったり、優秀な社員が流出する。」という問題を提起する方が大半だと思うが、実際はそれだけの話だけでは終わらない。

低満足下における組織は、指示する人間と指示を受ける人間とで対立構造が起きている。そのような状態では、社員たちは、「いかに怒られないか?」や「いかに楽をするか?」という事を第一に考える。

なぜなら、社員たちの関心は「不満の多い職場で何時間も働いたので、我慢した代償として○○円もらえる。」といった仕事の時間を耐えきった報酬として給与をもらおうとする“時間経過志向”になっているからだ。

そのため、低満足組織では、指示待ちの時間が増え、想定よりも少ない時間で作業が終わっても上手く時間を潰し、工夫もせず、毎日同じスピードで業務に取り組むことが常態化する。

このような状態で生産性を上げることは不可能に近い。

1-2. 満足度が高い企業は、管理者が社員を味方につけている

仕事に対する満足度が高くなればなるほど、社員たちのロイヤリティ(忠誠度)は高くなる。これは、LMX理論をはじめとして、組織行動論では、当たり前の前提として認識されている。

ロイヤリティが高い状態の企業では、指示されたこと・自分の責任以外のことにも積極的に取り組むようになる。

それは【周囲に評価されたい。期待に応えたい。職場に貢献したい。】など、従業員の内的動機(自分の内側から出るやる気)が高まるからだ。

このような内発的モチベーションの比重が高まれば、社員たちの行動は以下のように変化する。

  • チームワークを高めるために積極的にコミュニケーションを取ろうとする。
  • 日々の業務でこうしたほうが効率的ではないか?とあれこれ考える。
  • 失敗した時、どこが悪かったかを振り返り、次こそはと反省する。
  • 指示や監視がなくとも、自ら自律的に考え、行動し、改善することが習慣になる。

これらの行動は、自分が「こうしたほうがよくなるのではないか」という自分の心の中から沸き上がる自発的な行動原理から生まれる。

生産性を上げるためには、社員1人1人の熱意とやる気が何よりも重要

全ての社員に対して、手を止めている人がいないか、手を抜いて作業している人はいないかを常に把握し、作業が終われば次の作業指示をタイムリーに出すということは非現実的だし、どうしても目が行き届かない部分が出てくる。

そこで、社員を味方につけ、「組織のため・職場のため・上司のため・顧客のため・仲間のために頑張ろう。」と全社員が思えるロイヤリティの高い組織づくりを目指していこう。

全ての社員のロイヤリティが高ければ、指示や監視の必要性は一切なくなる。こうした管理職が何も言うことがないという状況を作り出すのが、従業員満足度を高めることの一番の目標といえる。

1.3 管理職のマネジメントを評価に従業員満足度を取り入れよう

では次に、従業員満足度の活用方法についても考えてみよう。

単純に満足させることで、離職率を抑えるという話ではない。実は、従業員満足度は現場の社員をターゲットにするのではなく、管理職の業績を評価するために活用することを目的としている。

それぞれの職場で、従業員のロイヤリティが高くなっているのか?という事の裏返しは、“部下たちのモチベーションを高める指示・指導ができているか?”と言えるからだ。

  • 従業員たちは〇〇課長の元で自律的に業務に取り組めているか
  • 〇〇部長の指示や管理方法に関する不満で業務態度に支障は出ていないか
  • 常に試行錯誤し、こうすればどうか?という好奇心を持って働けているか

従業員満足度を調査することで、社員のモチベーションを可視化し、「管理職が働きやすい職場をどれだけ創出することができているか?」を評価指標に取り入れることによって、管理職たちは以下のような行動を意識するようになる。

  • Aさんの性格は○○だから、こう言えば、きっとこのような気分になるはずだ。
  • Bさんは○○で不安・迷いを持っている。〇〇をアドバイスすれば解消できるはずだ。
  • Cさんは、○○のことで不満を感じているが、それは誤解だ。誤解を解くための説明をすれば、きっとモチベーションは上がるだろう。

従業員満足度を管理職の業績評価に組み込むことで、管理職は「評価されたい。」という損得勘定を考えるようになる。

そして、そのためには、「社員たちにどのように声をかければ、部下のロイヤリティは高まるのか?」という部下の心理を把握した上で、どのように声をかけるべきか?意識するようになる。

つまり、部下たちの心理変化という指標を人材管理の仕組みに取り入れることで、自社の中に以下の3すくみ構造ができあがる。

  1. 上司は権限や裁量権を持つので、部下に対して、叱ったり、指示する権利を持つ
  2. 部下の成果に責任を持つので、部下のパフォーマンスに責任を持たねばならない。
  3. 従業員満足度結果から自分のマネジメントに関する反省、改善をしなければいけない。

従業員満足度は管理職の人心掌握術のスキルを評価するためのツール

このような状態を作り上げるためには、管理職の人心掌握術のスキルを高められているかという視点で評価し、それを従業員満足度を数値化して評価することで、管理職のマネジメントスキルを高めてもらうことが主目的となる。

現場の生産性は、管理職の器以上には上がらない。自社のマネジメントスキル・ノウハウを高める仕組みこそが従業員満足度の本質といえる。

ここまでのまとめ:従業員満足度はマネジメント力を高めるもの

1.従業員満足度を高めることで、管理職VS従業員という対立構造の解消を目指す。
2.従業員満足度を高める方法は、管理職の評価に落とし込むこと。
3.管理者の評価に落とし込むことで、マネジメント力を高めるように意識する。
4.マネジメントノウハウが高まることで、職場・会社全体の生産性が上がる。

では次に従業員満足度を改善することによって得られるベネフィットについてみていこう。正しく理解していなければ、間違った運用をしてしまうことになる。

2. 従業員満足度を高めることで達成できる数値目標とは?

では、次に、ロイヤルティが高まると、どんな数値目標を達成できるのか?ということについて考えてみよう。

2-1. 従業員満足度の向上と好業績組織化プロセス

では従業員満足度を高めることで、業績は上がるのか?という会社としてのメリット部分について見ていこう。

従業員満足度の改善に取り組みはじめた初期は、不満の減少という効果が先行していく。単純に不満が解消され、コスト面の効果は採用コストの減少効果が発生する。

その後、不満の解消から満足度の増加に変化する段階になり、企業価値(人的リソースの質の向上)が起こり、収益性、利益というようにつながっていくようになる。

様々な数値目標が存在すると思うが、今回はロイヤリティの高まりに直接的な影響を与える目標だけに限って紹介しよう。以下を参考にしていただきたい。

これらの指標が改善されれば、直接的に売上増加に効果があるものもあるが、基本的にコスト削減に効果があるものが先行することもお分かりいただけるだろう。

従業員満足度を活用する際には、【不満の減少⇒コスト削減効果⇒売上の増加】というように、課題を順番にクリアしていくことをイメージしよう。

段階 自社で達成されること 代表的な指標
人材の流出が止まる 離職率の低下
人材の育成・採用ロスが減少する 採用コスト・育成コストの減少
十分な育成が行き届く 改善提案件数などの内部指標の改善
社員全体の質の向上 クレーム・不良品・返品率の減少
5―A 対外価値が高まる リピータ・単価・購買回数が上昇
5-B 体内価値が高まる 生産性向上・人件費率の低下
高利益体質企業になる 利益率の改善

これらの指標が改善されれば、直接的に売上増加に効果があるものもあるが、基本的にコスト削減に効果があるものが先行することもお分かりいただけるだろう。

従業員満足度を活用する際には、【不満の減少⇒コスト削減効果⇒売上の増加】というように、課題を順番にクリアしていくことをイメージしよう。

2-2.星野リゾートは顧客満足度を高めて成功した企業

RABLE式の従業員満足度調査を実施する目的は、不満を知るだけではなく、満足度を使って、会社の改革を進めていくことにある。そこで、わかりやすい参考事例をご紹介しようと思う。

星野リゾートのマネジメント課題
例えば、星野リゾートの場合、離職率は30%になっていた時期があった。

その理由は、「社長から指示をする。⇒指示したとおりに動いてもらう。⇒指示したとおりにやらない従業員に対して問題が起こったら厳しく叱責する。というサイクルを繰り返していた。」ことに起因していた。

同社では、「従業員が離職する⇒穴埋めのために採用する⇒採用した人材を教育する。」というサイクルが早くなっていて、非常にエネルギーもコストも必要になっているというものがあり、非効率であるということが体感として感じていた。

いくら指導しても離職し、新しい採用というサイクルが発生することでリセットされてしまうからだ。

そこで、従業員満足度調査し、不満を感じていることを解消する取り組みを行った。

星野社長が行った従業員の不満を解消するための変化
星野社長が行ったことは、末端のスタッフも会議に参画させ、つまらない意見でも否定せずにじっと聞くようにしたことだった。

さらに、「それはいい考えだ。直ぐに実行しよう」とけしかけるようにした。

どのような反応をしてくるのか楽しみに待っていたそうだが、上手くいくものも、失敗するものあったが、従業員が自発的に改善することを楽しみだしたそうだ。

結果的に星野リゾートの離職率は大きく改善された
結果的に、離職率は3分の1に激減し、スタッフの定着率が高まった。

定着率が高まったことで、仕事に慣れた改善意欲の高い従業員が増え、顧客満足を高めるという結果につながった。

社長の指示に対する不満・誤解、上司によるミスリードを解消⇒定着率が向上⇒顧客満足度が増加⇒売上の増加という成功サイクルに乗せることができた。

従業員満足度データはすべての管理者に浸透しなければ意味がない

この例で言いたいことは、社員の行動は、管理者(マネージャー)の行動で変えられるものであり、その中心となる人物は、指導・管理する立場の社員たちだ。

つまり、経営層や人事部が従業員満足度調査データを知るだけでは改善は成し遂げられない。

それを人事考課に取り組み、「従業員満足度を高めることが自分たちの最優先課題である」と全管理者でその想いを共有する仕組みまでを用意しておかないといけない。

ここまでのまとめ:誤解されがちな従業員満足度調査

5.従業員満足度とは、数値化するために従業員満足度調査をしなければいけない。
6.従業員満足度が上がれば、財務上の業績などの改善につながる。

従業員満足度を数値化するための重要なポイント

ここまでで従業員満足度の重要性、そのベネフィットについてご理解していただけたと思う。ではここからは「どうやって」というノウハウ部分について隠すことなくすべてを説明しよう。

感のいい人には、理屈ではわかるが、ネットや書籍で推奨されている「従業員満足度項目」を見ても、それが本当に達成できるのか?と疑問に思っているはずだ。

そのように感じることは当然だろう。なぜなら、質の良い項目・質の悪い項目というものが当然存在するからだ。では、質の良い項目と質の悪い項目の違いとは何か?ということについて、ここから説明していこう。

3 従業員満足度調査のアンケートにおける良くある間違い!

では、ここからは具体的な従業員満足度調査の中身となる質問項目の内容について見ていこう。

質問項目のライティングを間違えれば、従業員満足度は管理職にとって害悪でしかないものになってしまう。何度も読み返して、その違いを理解するようにしてほしい。

3-1. 従業員満足度アンケートは質問文よりも回答選択肢が重要

あなたの会社でも従業員満足度調査を実施したことがあるかもしれない。その際、従業員満足度調査テンプレートや社内アンケートテンプレートなどのキーワードでWEB検索し、そのままの内容を利用した人もいるのではないだろうか?

3-1-1.失敗するアンケートと成功するアンケートの決定的な3つの違い

以下に2つのアンケートを用意したので、実際にどの選択肢をつけるか考えてみてほしい。

■ 従業員満足度調査で失敗するテンプレートの紹介

Q1. あなたの上司の指導・発言内容に対して、どう感じていますか?
かなり満足 やや満足 どちらでもない やや不満 かなり不満

まず上記の例を見てみよう。あなたは何をもって、満足・不満足と判断しただろうか?

プロジェクトの進捗を管理する能力だろうか?それとも、部下への態度だろうか?または、上司の指示が適切かどうか?このような中から、どれかをイメージして「上司の指導は良い」や「上司の発言はダメだ」と判断したはずだ。

それは直近の出来事で左右されるかもしれないし、人によって重視するポイントは変わる。

つまり、上記のアンケートを職場で取ったとしても、その回答結果を見た上司は、何を改善すれば良いのか見えてこない。回答者やタイミング、その時の感情次第で、スコアがころころ変わるような問いになってしまっているからだ。

■ 従業員満足度調査がマネジメントに活用できるテンプレートの紹介

Q1.あなたの上司の指導・発言内容に対して、どう感じていますか?

発言・指導内容に対して
根性論や精神論だと感じる瞬間がある
L4
L3
L2
L1
私が指導される内容は
合理的で納得いくものだ
R1
R2
R3
R4

上記の従業員満足度項目は、抜き取る対象が非常に具体的・限定的になっている。

この問いの回答データを見れば「根性論や精神論で指導している上司だ。」という回答が多ければ、そのような上司に対して、あるいは上司自身が自分のデータを見て「合理的で皆が納得できる指導を心がけなければいけない。」というように、管理職自身が身につけなければいけないマネジメント課題が見えてくる。

脚注1:論文で実証されたスケール項目を引用して実施している人もいるだろうが、それはあくまでその現象(概念)を観測するための項目であり、実務で活用するためのものではない。概念そのものを否定しているわけではないので、そこは誤解しないようにしていただきたい。

3-1-2. 悪いスコアを抜き取ることのできるテキストに徹底的にこだわろう

また管理職がデータを活用するためには、「部下たちがどういった気持ちなのか」を的確に抜き取れるものでないといけない。次に、下記の項目を見てほしい。

あなた自身も回答してみよう。

Q10.あなたの性格や適正を考えた時に、
今の仕事内容は自分に向いていると思いますか?

自分には向いていないかもしれないと
思うこともある
L4
L3
L2
L1
この仕事は、自分に
とても合っている仕事だと思っている
R1
R2
R3
R4

上記の項目は「今の業務に自信が持てているかどうか低下しているかどうか」、というネガティブな概念を抜き取るものだ。

こういった問いも、ネガティブな回答をしやすい工夫を施すことで、低得点の選択肢を選びやすいようにしている。

(自分には向いていないかもしれないと思うこともある。)という回答をした社員には、その人が積極性を発揮できない、失敗するかもしれないという恐怖や不安をどれだけ感じているかがわかり、○○さんには、□□のフォローや対応を施す必要があるという現場行動に直結することが見てわかるはずだ。

積極性を発揮させるために、なぜ積極的になれないのか?という部分をまず知らねばならない。

ありふれた質問項目だと思うかもしれないが、上司が部下に面談をしている会社も多いと思うが、部下は上司に対して素直に、(自分には向いていないかもしれないと思うこともある。)と回答できるだろうか?

ネガティブな回答も引き出すうえで、従業員満足度調査は非常に効果的なツールあるといえる。

3-1-3.回答選択肢にマネジメントの課題を書くことが大切

また人の行動には必ず行動原理が存在する。

以下の項目にも回答してみよう。

この項目は積極性・自発性を抜き取ることを目的としている。

Q2.あなたは、上司(先輩)からの指導で自分の経験が足りない事を自覚した時、どの様に思うことが多いですか?

未熟な間は上司の指示や指導を聞き、
無理に頑張る必要はない
L4
L3
L2
L1
経験が足りないよりも、
自分の考えや見通しが甘かったと思う
R1
R2
R3
R4

この項目では、左側の選択肢(未熟な間は上司の指示や指導を聞き、無理に頑張る必要はない)を選んだ場合をイメージしてみよう。

積極的になれない理由を「自分の知識や経験、能力に自信が持てないこと」と感じているため「先輩や上司の指示以外のことをすべきでない」と思っている人が選択する項目だと仮説を立てて作成している。

ここで伝えたいことは、回答選択肢の気持ちが絶対に正しいのか?という話ではない。どちらの選択肢に寄った気持ちになるのか?ということが重要だ。

単純に、積極的に動かない人は、そのよう思ってしまう理由が存在するということだ。前節の項目では感情面での理由を引き出し、今回の項目では合理的な理由を引き出している。

様々な視点から、部下に達成させたい行動を阻害している要因を抜き取ることができれば、管理者たちは「その感情をなくすためのサポートや指導をする」ということをしなければいけない。という事に気づくことができるようになる。

また、様々な角度からの項目データを見れば、その部下に合った対処法を知ることができる。

脚注2:項目ライティングが正しいかどうか、仮説があっているかについては、データを分析してみなければ、必ずしも当たるとは言い切れません。Rableでは様々な統計分析を行い、厳選な選定を行い、クライアント企業で有意とみられた高品質な項目データだけを提供しています。

3-2.良質な従業員満足度調査は、集計だけでも充分に価値がある

従業員満足度調査は、単純にデータを集計するだけでなく、そこからさまざまな統計分析処理を行い、項目選定、グループ化、スコアリング、モデル作成などを行っていくが、高品質なアンケートは、集計データだけでも十分価値ある内容となる。

3-2-1職場ごとの管理者の傾向が簡単にわかる

良質な従業員満足度調査を詳しく分析していけば、自社のマネジメントの傾向が見えてくる。具体的には、データの散らばり(得点の分布)をみることで、以下のようにデータを区分しよう。大きく3つのパターンに分けることができる。

パターン1:選択肢が1~8で均等分布している。

 

  • 社員によってスコアがバラバラの項目 → ノウハウ化されていない要素

上記のような回答結果の場合、自信を失っている社員と自信のある社員が半分ずつにわかれている。ここから、何がわかるだろうか?

これらは、指導方針がノウハウ化されておらず、出来る社員は勝手に学び自信を得ているが、ミスする回数が多い社員などは、自信を失っていることがわかる。

指導マニュアルに、部下に自信を持たせる方法やそういった観点の評価があれば、全員をやる気にさせることが管理職の仕事であり、役割であるという意識を浸透させることが可能になる。

パターン2:部署や店舗間でスコアの特徴がみられる項目 → マネジメントで変化する要素

上記のような回答結果だった場合、A店舗の管理者は根性論や精神論を振りかざして指示・指導していることになる。

一方、B店舗は合理的な指導を行い、部下が納得するような指導をしていることがわかる。

このようなデータがあれば、どの管理職のマネジメントが適切なのか?ということが、一目瞭然でわかるようになるだろう。

パターン3;全体的に同傾向がみられる項目 → 自社の制度や文化として浸透している項目

上記のような回答結果だった場合、会社の方針として、積極的に上司に質問をして、自ら進んで学ぶことを指導していることが伺える。

現場では、ほぼ、全ての社員が自分から質問しにいく環境になっており、上司も部下からの質問に丁寧に返答している様子が伺える。

つまり、そのような社内文化が形成されている。ということが言えるだろう。

スコアの分布によって自社がすべき施策は以下のものとなる。

  • 人材育成・新たな施策を行い、それを実行できる社員を増やす。
  • その項目を人事評価に取り入れ、それを実践できる管理職を増やす。
  • 既に実行できているので、新たな施策は必要なし

このように、リサーチをすれば、自社の人材状況を把握でき、自社に必要な取り組みは何か?という事を知ることができる。

3-2-2.回答の結果を指導・指示業務に活かす

回答結果から、作業能力や成果の質が悪い理由を知ることができる。

例えば、営業成績が悪い従業員は、顧客の話を聞くことよりも、自社のPRに専念している場合などは、マニュアルに書かれたセールストークをいくら学んでも成果を出せない部分だ。

Q.あなたは売上を上げるためには、どのようなことが一番重要だと思いますか?

顧客に合ったサービス・プランを
上手く勧め、価値を感じてもらう事
L4
L3
L2
L1
顧客が持つ悩みや要望をできる限り
詳細に具体的に引き出す事
R1
R2
R3
R4

上記の項目で認識に対する質問をすれば、なぜそのような行動をしてしまうのか?を知ることができる。

あなたの会社は、どちらの考え方を推奨するだろうか?この質問では、どちらが正解で、どちらが不正解ということはなく、正解は企業コンセプトによって変わる。

大事なのは、どちらの選択肢が良いかどうかではなく、「会社の経営方針にマッチする社員を狙って育成することができるか?そうした考えを持つように指導する育成ノウハウがあるか?」だ。

従業員満足度項目を作成していくことは、自社の人材戦略・人事評価の基準を整備し、それを仕組化するためのファーストステップであるといえる。

3-2-3.管理職評価に活用できる

星野リゾートの例にもあったように、社員の行動の方向性や質は、管理・指示・指導が変われば、それに合わせて変化する。

質の高い従業員満足度を行えば、社員たちの認識や不安に思っていること、不満に思っていることを解消できているか?を数値化できる。

そしてそれを人事評価に取り入れることで、管理職たちがそれを真に達成するように動かすことを可能にする。

ここまでのまとめ:高品質な従業員満足度調査を実施するために

7.従業員満足度は、抽象的でなく具体的なテキストライティングをしなければいけない
8.従業員満足度は、従業員の間違った認識を可視化することに使えるということ。
9.従業員満足度は、離れた場所でも、現場の状況を把握するために使えるということ。
10.従業員満足度は、回答結果からマネジメント能力を育成するツールになるということ。
11.従業員満足度は、最終的には評価制度に組み込むこむことで仕組化が達成されること

まとめ:従業員満足度に対する間違った認識を正そう!

当記事で書いた従業員満足度とは、RABLE式の従業員満足度調査の方法について、何が今までの方法と違うのか?ということをお伝えしてきた。

日本ではマネジメントに対する認識が非常に低く、現場主義、業務スキルの高い社員に依存した感覚マネジメントに頑なにしがみついている。

しかしながら、少子高齢化・グローバル競争の激化が進み、少数の社員で高い成果を出すという生産性の見直しをしなければ今後生き残っていけないということは誰の目から見ても明らかだ。

ぜひ、当記事に書かれている間違った認識を正し、あなたの会社を飛躍させるために参考にしていただきたい。

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