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管理職の役割とは?人事評価項目にとりいれたい74の要素

業績目標を達成する、コストを削減する、新しいルールや制度を運用する、人材を育成する、いずれのシーンにおいてもその鍵は、現場責任者である中間管理職だ。

どんな施策、試みも成果として形にするには、現場に落とし、本来の目的通りに適切に運用され、それが現場に浸透するまで根気よく継続し続ける事が求められる。しかし、新しい試みや制度、改善施策を試みた会社の8割以上が改善に失敗し、途中で断念する結果になってしまっている。

それはなぜか?

ルールや仕組みづくり、ツール開発(導入)、マニュアル作成など、ハード面の整備をすれば、会社は良くなるとほとんどの人が思っているからだ。そして、同時にほとんどの会社で、それを現場で実際に運用する中間管理職の教育が軽視されている。「ツールを導入したり、ルールを変えたり、制度やマニュアルを作れば、それが機能するマネジメントをしてくれるはずだ」という思い込みをしているからだ。

そしてこの問題が厄介である一番の理由は、現場管理職の指示や指導を間違っているか確かめる術がないことにある。変革型ミドルという言葉があるように、実行の主役は中間管理職で、その管理職のマネジメント力を育成する以外に解決方法はない。

そこで当記事では、現場の中間管理職に対して、どのような人事考課の基準を取り入れれば、どういった観点でマネジメント評価をすれば、管理職が熱心に人材育成をし、自分のマネジメント力を高めることに意欲的になり、新しい制度やルールの現場への浸透など、様々なマネジメントに取り組んでくれるようになるか?について解説していく。中堅以上の規模の会社はもちろん、管理職が数名程度の中小企業であっても、改善や提案を積極的にしてくれる会社・職場視点を持ったリーダーシップ溢れる人材へ育てるために効果的なポイントを紹介する内容になっているので、きっと参考になるはずだ。

1.(中間)管理職の役割とは?

中堅以下の会社では、中間管理職の評価は業績評価(売上・原価などの業績目標達成率)がほとんどで、やり方やその資質には、余り踏み込めていないところがほとんどではないだろうか?業績が良くなれば、その管理職には、適切なマネジメント力がある、という考えを持っている方が大半だと思う。

もちろん、能力評価や行動評価、360度フィードバックなどを導入している企業もあると思うが、業績評価しかしていなければどのような問題が起こるのかをまず考えてみよう。

1-1.(中間)管理職に求められる4つの役割

管理職次第で売上が変わるのは、現場の社員からしてみれば、現場管理職は代理社長ともいえる存在であるからだ。管理職は大きく4つの役割を担っている。

  1. 目標伝達・財務目標設定
  2. 最適な人員配置・タスク・スケジュール管理
  3. 人材育成・人材定着
  4. 業績評価

1-1-1. 目標伝達・財務目標設定機能

ビジネスであれ、スポーツであれ、趣味のであれ集団を動かす以上は、チームの目標、ゴールが必要不可欠だ。

何を達成できれば成功で、どこからが失敗なのか?スポーツならば勝敗で結果の振り返りができるが、仕事ではそうは行かない。今は不景気だからとか、掲げる目標が高すぎたとか、様々な言い訳が出てしまう。また売上だけでなく、どういった課題の克服を目指すのか?どういった価値を提供できるようにするか?など、行動目的の共有も重要になる。

これができない職場では、それぞれの社員がそれぞれに「自分なりに頑張ろう」と思うだけで、「自分はまだまだだ」とか「もっとスキルアップしないと」という焦りも生まれない。行動に目的がないからだ。だから多くの会社では、「○時間残業した」、「今週は疲れた」など、自分たちの体感で自らの仕事ぶりを評価するだけで、成果を変えようという意識はない。

1-1-2. 人員配置、各種マネジメント機能

目標を達成するためには、それを達成するためのマンパワーの確保と適切な作業分担が必要になる。

そこで重要になるのが、時間管理と能力管理だ。時間管理が曖昧だと各社員が自分のペースで作業をしてしまう。それでは目標を達成することはできないし、日、週、月単位でタスクスケジュールを組まなければいけない。しかし、それを達成するためには、能力に合った仕事の割り振りが必要になる。特定の箇所で過剰・過少人員にならないといけないし、それは部下たちの能力を適切に把握していなければいけない。

必要な工程(部署)に必要な人員を振るというのは、非常に制度の高い部下能力把握スキルが求められるし、それを満たすための人員数を確保し続けられていないといけない。それをすることは難しく、大抵人が足らず、多くの管理職は自分が作業を手伝う、超過残業によりカバーしている事が現状だ。

1-1-3. 人材育成・人材定着機能

目標を達成するために必要なマンパワーの確保は大抵の場合不足する。その役割を任せられる人がいない。ある人をリーダーにしたいが、その人をリーダーに動かすと作業力が不足する。柔軟にタスク管理をするためには、人材育成力が必要不可欠で、その作業を他の人に任せられるから、新しい作業を任せる浮きが生まれる。

そしてそれができるのは、人材が流出しない土台が必要となる。

誰かが辞めれば、その穴埋めとしてその作業をできる人材を育成しないといけないし、現場管理や職場の中心的な人物がやめればすぐにその代わりはできず、自分がやるしかなくなる。つまり人材育成以上に社員が育たない、離職してしまえば、管理職の作業量はどんどん増え、マネジメントをしている余裕どころか、その日の作業を終わらせることに一杯一杯になる。

そういった意味で、管理職は人材育成力とモチベーション管理を同時に満たす事を要求される。

1-1-4. 業績評価機能

成果を高めるためには、貢献と成果に基づいた評価が必要不可欠になる。そうでなければ頑張った社員が報われないし、誰もが頑張ろうとは思わない。手を抜いても、頑張っても給与や昇給につながらないのであれば、努力する意味がないからだ。

現場の社員が理解できない昇進、納得できない評価内容であれば、社員たちはやる気をなくし、会社を去っていく。

管理職は、チームメンバーの作業の進捗や成果、その貢献度を適切に判断する観察眼と成果・努力・貢献の差を数値で表現できる採点力がないといけない。

1-2.(中間)管理職の育成が難しい理由とその解決策

マネージャーとは10種競技と呼ばれるように、財務知識、コーチング、マネジメントスキル、タスク・スケジュール管理、チームビルディングなど、あらゆる能力が求められる。

実際には、指導計画や業務マニュアルなどは担当者(部署)が作成し、目標計画、部下指導は、自分の部下に任せているかもしれないが、戦略目標やその他の業務進捗を理解していなければ適切な指示はできない。部下から「この目標は高すぎます!!」といわれた時、「計算上だけど、これが仮にできたら十分見込みはある。チャレンジしてみよう」といった部下がやる気になる話をするためには当然それなりの数値に関する知識もいる。

マネージャーは単に作業力があればできる仕事ではないし、マルチな才能を求められる。これがどの企業でも管理職の育成に困る根本的な原因だ。

しかしここでよく考えてみよう。それは全部自分1人で抱え込んだ場合だ。上記の4つの機能に対する責任はあるものの、それをどうやって達成するかは自由だ。それぞれ適正のある部下に任せ、自らは全体的な総合管理に専念する。

この状況を作り上げれるかどうか?が優秀な管理職とそうでない管理職の差を生むポイントとなる。

2.管理職の人事評価としてとりいれたい74観点

ではここからは具体的にどうすれば管理職として成果をだすことができるのか?それについて考えてみよう。

2-1.管理職の評価制度に絶対に取り入れるべき5観点25個の要素

1.人間性

指示・指導・管理者として身につけていけない人間性。経営倫理・哲学と呼べる部分

振る舞いや態度の謙虚さ
言葉遣いの丁寧さ
感情的衝動の抑制
行動変化志向
ロールモデルとしての意識
2.熱心さ

部下に対する影響力を持つためには、部下の信頼を重ねていく事が重要

誰に対しても親身に接する姿勢
部下の成功に対する喜びの共有
部下と一緒に悩める一体感
出来るまで面倒をみる責任感
3.フィードバック

自分を見てくれている人には、好感を持ちやすくなる。それを言葉として口にする事が重要

仕事ぶりに対する感謝
仕事ぶりに関する要望
課題に関するアドバイス
発揮して欲しい、任せたい役割の伝達
4.言語能力

指示や指導、共有する際には、賛同が必要。それを得やすくするために必要な技能

話の具体性、高文脈性
論点の明確性・一貫性
話の論理性・論理展開力
内容の信頼性(根拠)
5.傾聴力

報連相はさせるものではなく、引き出すもので、それを促すために必要な技能

相談される人間となるという理念
話の傾聴姿勢・態度
相手の話を引き出す質問力
相手の話への相槌、リアクション力
6.演出力

相手の気分を高揚させ、自分の意見に賛同させるための会話誘導技能

ケース、例え話の上手さ
スモールステップでの賛同
未来、目標達成時の具体的なイメージ
目標の現実性演出力

マネージャーははっきり言って専門知識がなくたっていい。部下を使えばいいからだ。しかし、絶対にみにつけておかなければいけない能力が1つある。それは部下に信頼してもらうためのスキルだ。

リーダーは、役職が決めるものでも、裁量権が決めるものでもない。この人の指示に従おう。この人についていこう。と思えるかどうかだ。部下からすれば上司は自分で選べないし、自分の努力で変えられるものではない。だからこそ、上司の人格や人間性は離職原因のトップ3をいつも占めているし、部下のモチベーションを大きく左右する要素だ。そしてこれは自分では気づけにくい。

自分では謙虚に接しているつもりでも「女性からすれば」、「20代からすれば」、「知識・経験がある人間からすれば」など、できているかどうかは自分が感じ取るものでなく、周囲の人間が最終的にどのようなイメージ、印象を持ったか?が全てだ。そしてこの印象が悪ければ、指示された以上の行動をしないし、上司の意図を汲み取ったり、より多くの成果を出そうというモチベーションは生まれない。上司を味方と捉えるか、敵と捉えるかは部下次第であるからだ。

2-1-1. 管理職の人事評価の部下評価・コメント記入例

管理職の人事評価やコメントをさせたい場合は上記の要素がおすすめとなる。その理由はスキルや知識、経験がどうであれ、部下や職場に好かれている管理職であれば、疑問点があれば積極的に質問するし、課題や改善案を相談・提案したり部下がするからだ。逆に能力があっても、部下や職場に嫌われていては協力を取り付けることも難しい。

管理職に求める最重要条件は、周囲の人間を味方につけることであり、納得いくまで話し合える関係性であるといえる。仮に自分の能力がなくても部下が優秀であれば成果は出せるが、部下が味方でなければいくら秀逸なアイデアも絵に描いたもちで終わる。

人を動かす立場にとって、言語力、会話力というのは、経験や知識、スキル以上に求められる必須条件だ。

2-2.管理職評価シートに良く取り入れられている4観点19項目

7.指揮能力

指示に従ってもらう、協力してもらうには、指示・判断が適切でないといけない

指示内容の一貫性
指示内容の適切性
指示の迅速性
トラブルへの反応の速さ
8.指導能力

部下の成長、能力は指導の質に左右され、指導者が自身の指導力を高めることでその改善を目指す

指導における成果意識
指導のポイントの明確さ
成長段階に合わせた指導
辛抱強い指導の継続
叱った後のフォロー
9.管理能力

指示・指導を出す人間は目の前のことだけでなく、全体的・週(月)次ベースの広い視野が必要

現場状況の把握力
進捗状況の把握力
人員状況に合わせた作業目標
人員調整・シフト組みの適切性
納期・工程管理の上手さ
10.採点能力

裁量権・評価権を持つ社員は、自身が採点者とふさわしい技能を身につけなければいけない。

主観を排除した公平・平等評価
環境変動を考慮した客観的評価
成果に基づく客観的評価
評価の妥当さ、相対的評価
成果に現れない貢献度を考慮した評価

上記の4つの観点は、代表的なマネジメント力として上げられる力だが、はっきり言ってマネージャー自身がしなくて良い業務でもある。

あなたは現場の作業を全て見れるだろうか、誰が努力や貢献をしていて、誰にどのようなスキルがあり、誰がどのような成果を出しているのか?それは一緒に同じ作業をしていない限りそれを知ることはできない。

管理職の資質として求められるのは、きちんとした指示・指導・管理・採点ができているか?という事実だけであって、行為そのものではない。信頼できる部下に進捗や報告をさせ、自分は意見をヒアリングし、最終的な決定・評価を下すだけでいい。見てもいないのに、今までの経験や憶測から自分1人でしようとするから現実とギャップが生まれる。

マネジメントの本質とは、いかに他人を使い、全体の質を上げれるか?であり、作業リーダーにいかに適切に指示をさせ、丁寧に育成をさせ、タイムリーなタスク管理、客観的な評価をさせられるか?だ。だから優秀な経営者は、信頼できる、自分と同じ価値観・判断をできる社員を増やそうと努力する。自分1人でできることは限りがある。

2-2-1. 管理職の人事考課はどの基準でやるべきか

ここまで述べてきたように、管理職の成果とは事実で語るべきだ。管理職が一生懸命しているどうかではなく、職場として「指示・指導・管理・採点」が上手く成されているかどうかであり、「あなたは指示内容に一貫性があり、混乱・悩むことなく業務をすることができていますか?」という事実を切り取りさえできればいい。

それが誰がやっているかは問題ではないし、職場マネジメントができているかどうかが問題であるはずだ。

実際、業務を一緒になってする、業務を常に見ていることを管理職ができるはずがないし、指示を出すのは直属の先輩であることがほとんどのはずだ。つまり、管理職の人事考課で抜き取るべきことは、管理職の指導力ではなく、「部下がきちんとした指導を受けているかどうか?」の事実であるはずだ。

2-3.マネージャーの成果を切り取る4観点16評価項目

1.ルールの遵守

職場改革、人事施策を現場に浸透させるためには、集団行動の土台を作る事が重要

締切、事前報告の遵守
職場ルールの遵守、決定事項の即時実行
ルール、決定事項の継続性
特別な扱い(逆差別)の排除
2.仕事ぶりへの満足・不満

ストレス発生源となっている社員を放置していることによる不満の程度

同僚や部下の作業が遅さ、粗さへのストレス
職場のメンバーへの意欲への低さへのストレス
向上心、試行錯誤のなさへのストレス
反省、改善の見込みがない社員に対するストレス
3.非公式組織の存在

社内孤立、いじめの温床となるベテラン社員への対処、感情的行動の抑制

非公式人間関係の存在
非公式権限関係の放置
特別な扱いをされる社員に対する指導
社内派閥への対処
4.職場に対する印象

職場改善を進める際に、自身の業務負担が増えることによる抵抗をなくす

自分の作業負担増加への抵抗
できない、無理という発言の多さ
忙しいという発言の多さ
行動実行へのレスポンスの遅さ

では能力や態度評価だけではなく、成果にも目を向けてみよう。マネジメントも売上などの財務指標と同様結果にこだわるべきだ。

そしてマネジメントの場合、それは社員たちが感じているイメージになる。「締切・事前報告が徹底されていない」のであれば、それができていないと同じだし、部下にやれといっているのにしていないではなく、それを守らせられない管理職に責任がある。また周囲のメンバーの仕事ぶりへの不満や職場の人間関係によるパワーバランス、周囲の社員のネガティブな口癖など、様々な切り口で、マネジメントができているか?を数値化する事ができる。

2-4.マネジメント能力を評価する4観点16項目

5.連携の程度

周囲の作業進捗の遅れや報連相の未達による仕事のやりにくさへの不満

必要な連絡事項・伝達事項の徹底
周囲の作業を最大化意識
担当外、別件の作業負担
要請した作業、依頼の後回し
6.分業・役割分担の程度

チームワークを高めるために同一業務内でも細かく役割を分けている

自分の職場での役割の確立
それぞれのメンバーの役割が明確
互いの作業への信頼関係
役割の専門家教育
7.議論・話し合いの活発度

打ち合わせや会議に無駄がなく、必ず決定まで落としきることを重視する

ネガティブな指摘や発言のしやすさ
責任論ではない建設的・解決志向の議論
行動志向・決定志向を重視した議論
テーマや論点を絞った議論
8.人間関係の質

職場の良質な人間関係の構築およびコミュニティへの参加程度

職場に仲の良い社員の存在
職場での気疲れ
休憩時間の孤立、孤独
相談や質問の気軽さ

マネジメントにおける課題、効率化、業務の質の向上、無駄の削減などは、結局は、社員たちが能動的に動くようになったかどうかに比例する。本音をぶつけ合う、連携が高まる、信頼関係ができるなど、それは目に見える形でわかるし、良い職場、悪い職場は雰囲気から滲み出る。普段から会話が多く、連携が取れていれば、ノウハウがなくても、数ヶ月もすれば結果は出るし、優秀な社員を配置しても関係性が悪い職場は成果はいつまでたっても出ない。

まとめ.

私たちRableでは、ESをする、人事考課基準を決める、マニュアルを作成する、研修をする、どの場合においても上記のような概念を徹底的に細分化し、可能な限り、具体的なワードにライティングすることにこだわっている。

そうすればどのツールを作成する場合であっても、社員の心に響き、行動を改めることにつながるからだ。

例えば、「上司の指示に納得できない」この場合であっても、話し方が悪いのか、論点がぶれるのか、説明がわかりずらいのか、根拠が根性論・精神論なのか、ライティングが曖昧であれば解決方法は見えてこない。しかし、それが具体的であれば、ESをすればそれが定量的に数値化できるし、研修であれば具体的かつ実践的な内容になるし、人事考課であれば現実と乖離しない基準となる。

マネージャーに求めることとは何か?そのために必要なスキルは何で、どのような事実があれば、マネジメントスキルが高いといえるのか?それを徹底的に考え、それを言葉に落とし込もう。それができれば、人事考課もESも面談も研修も質の高いものができあがる。

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