離職マネジメント

リテンションマネジメントの実践!会社が激変する必須の5ステップ

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リテンションマネジメントとは、離職の改善をスタートとするマネジメント手法だ。

これまでは人が足りなければ、求人広告を打ち、新たな採用人数をすることによって、社員を確保するという方法が通用していたかもしれない。しかし、年々採用広告費の効果は減ってきており、時給や高待遇でなければ人が集まらない時代になってきている。

離職率が低い会社は、ほぼ人手不足で困っていないと断言できる。

なぜなら、離職者がゼロに近い会社では、社員の口コミによって、わざわざ求人広告を打たなくても求人者から応募が殺到しているからだ。

ネットによる口コミ効果が高くなっている昨今、レビュー効果も相まって、その格差は広がっている。

しかし、それは一部の優良企業だけの話だけと思っていないだろうか?

私たちRABLEでは、リテンションマネジメントの施策には、数値データが必要であると考えている。例え、中小企業であっても、きちんと数値を追って考えれば、自社にできる範囲で改善をすることは十分に可能だ。

そこで、当記事では、人手不足で困っている企業が離職を改善した場合、どれくらいの利益が増えるのか?ということから、どのような手順で改善を進めて数いけば、リテンションマネジメントを実践できるのか?ということについて、わかりやすく5ステップでご紹介している。

もし興味を持っていただけたらならば、リンク先の記事を読んでもらえれば、詳細な知識を知る事が出来る。是非、じっくりと丁寧に読み進めてもらえれば嬉しい。

リテンションと言う言葉を初めて知ったという方はまず以下の記事を見てみて欲しい。他社の取り組み状況やリテンション施策によって得られる20の効果をわかりやすく解説している。その記事を読んで頂ければ、リテンションに関して前提となる基礎知識を抑えることが出来るようになっている。

 

1.事例:リテンションマネジメントは規模や業種に関係なく誰でも劇的な成果を得られる

リテンションマネジメントに成功するカギを握っているのは、給料の高さでも大手などのブランド、社会的地位のどれでもない。一番大事なのは、「社員は何に対して不満に持っているか?」を知る事だ。

11. 事例:サイボウズは離職率28パーセントから4%の離職率改善を達成した。

サイボウズは私たちのクライアント事例ではなく、自分たちでリテンションの改善を成し遂げた会社だ。つまり、しっかりとしたリテンションマネジメントのポイントさえ知っていれば、あなた自身で解決が出来るようになる。

引用:https://www.dodadsj.com/content/180222_cybozu/

上記の表を見て欲しい。サイボウズはリテンションマネジメントに取り組む直前の2005年の離職率は28パーセントだった。これを高いと見るか低いと見るかだが、IT業界は離職率が30%前後であり、業界水準で見れば、いたって平均の数値だ。

しかし、サイボウズは「この程度は、業界水準だから大丈夫だ。」という横並びの思考停止状態に陥らず、真剣にリテンションマネジメントに取り組んだ。

このことは、リテンションマネジメントは、どの業種であっても必ず成果を生み出せることを意味している。

1-2. リテンションマネジメントに成功した企業の共通点はカネに頼らない改革

では次の事例を続けて見て行こう。

2つ目に紹介する会社は、神戸市で食品製造を行っているカネテツデリカフーズという会社だ。

引用:https://koyoukanri.mhlw.go.jp/example/pdf/file_139.pdf

 

この会社は入社3年以内の離職率が50%を越えており、深刻な問題となっていた。そこで離職率の原因が、「職場になじみにくい職場風土」が問題であるであると結論付け、その解決方法として、先輩社員による「新人社員にマンツーマン指導制度」を作成した。

その結果、職場に馴染めない新人が減り、離職する新人は年間数%と40%以上の劇的な改善を達成した。またこの会社の新人社員は毎年20人未満だ。

上記の2つの事例に共通する点は、いずれも給与に頼らない改革である。社員の不満を特定し、不満を改善する施策に取り組めば、どの規模・業種であっても、かなりの成果を出せることが可能であることをお分かり頂けたと思う。

1.3 リテンションマネジメントの本質は経営センスや人望・求心力ではない

ここまでご覧いただいたようにリテンションマネジメントの成功を握るのは、給与などの待遇の良さではない。成果を出す為に必要なのは、「社員が不満に感じている事・納得できないでいる事」を特定し、その解決に向けて動く事だ。

上記2つの企業でもリテンションマネジメントを実践するために、一番最初に必要となったのは離職人数のデータだ。

次に、離職率を改善すれば利益率を高められることが出来るのか?という、コスト視点や、現場の労働力や生産性を高めることが出来るのか?という、改善目標の決めるための、仮説を立てるためのデータが必要となる。

最後に、「社員が一体何に不満を持っているのか?」という課題発見力、そして「上司が部下を不満にさせないようにマネジメントさせる」という流れだ。

これらは、ずば抜けた経営センスや洞察力、人望力がない人であっても、正しいステップで実行すれば、どのような企業でも実践できる。カリスマ性は必要ではない。

では、その方法をこれからお伝えしよう。

2.リテンションマネジメントの実践で私たちが実行している手順の全て

ではこれから、リテンションマネジメントを実践していくための具体的な手順をお伝えしていく。簡単に言うと以下の手順を繰り返し行っていくことだ。

以下の手順に従えばPDCAサイクルがまわるのだが、RABLEでは、CHECKからスタートするように指導している。その理由は以下の5つとなっている。

  • リテンションマネジメントで成果を表す指標を準備する。
  • リテンションマネジメントに取り組めば、どれだけのリターンが返ってくるのかを理解させる。
  • 具体的にどのような不満を解消するのか?というマネジメントプランニングを行う。
  • リテンションマネジメントの運用状況をしっかりと把握し、成果を可視化する。
  • 成果を管理職に伝え、リテンションマネジメントに真剣に取り組むよう強く動機づける。

それでは、早速、ひとつひとつ説明していく。

1つ1つの細かい実践方法や基本的な考え方は、リンク先のページで詳しく解説する。そちらも読み込み、自社で実際に実践できるようになるまで理解を進めて欲しい。

1.Check:どんなマネジメントも目標がなければ上手くいかない

あなたの会社ではどのような会議をしているだろうか?

  • 目標売上〇〇万円を達成しよう!!
  • 月間の受注・契約件数〇〇件を達成しよう!!
  • 人件費目標〇〇パーセントを達成しよう!!

などという数値を使った会議・目標設定をしているはずだ。その理由はいたって簡単で、上記の様な数値を使った目標がなければ、部下や職場のメンバーに対して、以下のような指示・管理がしにくくなるためだ。

  • 売上達成率〇〇%か…。落ちてきているから何か対策をとるように!!
  • 受注件数が少ない。クロージングにおいて改善をかけてほしい。
  • 人件費が高すぎる。少ない人員でも回る様に平日に社員トレーニングをしておいてくれ。

上記の様な数値結果があることで、部下や職場のメンバーに対してマネジメントがしやすくなる。

しかし、リテンションマネジメントのような部下マネジメントの場合、多くの会社では主観的・感情的なやりとりをしていることがほとんどだ。

「辞めてしまう社員が悪い」とか「根性がない」など結果を部下のせいにしたり、「一生懸命、部下に対して指導したり、フォローしている。」といった自分の主観でマネジメントをしがちだ。

そこで内部管理においても、成果が出ているのか?成果が出ていないのか?を数値で判断するようにしなければならない。

それが以下のような経年変化別の人員増減数だ。

 上記のデータは、それぞれ各年度の人材の流入・流出を1つの表にまとめたものだ。このデータを見ると、どれだけの社員が辞めたのか?そして、人材増減数を見れば、「社員数は増えているのか?減っているのか?」ということがわかる。

 

そして、それと併せて上記のデータの「離職比」という部分を見て欲しい。これは、採用人数と離職人数の比率を見たものだ。このデータを見れば、社員数は増えていても、それは離職者を埋める為に大量採用で埋め合わせをしているに過ぎないことが分かる。

このような数値を使えば、社内の管理職たちに「この問題は放っておいていい問題ではない」ということを強く意識させることが出来る。

あくまでも上記の数値はほんの一例で、詳しくは、以下の記事で、リテンションマネジメントの成果を測るための手順を詳しく解説している。成果をしっかりと把握し、改善できているかを確かめるためには必須のデータとなるので、是非目を通すようにしてほしい。

2.Plan:リテンションマネジメントによるコスト削減見込み金額をプランニングしよう

離職者が増えてきている。という認識を社内で共有できても、大抵の会社では、「今すぐ実行しよう!!」と全管理職から賛成を得ることは難しい。どうしても「大事なのはわかりますが、他にも考えないといけない事がありますから…」となってしまうケースが多い。

それは当然で、リテンションマネジメントは、どうしても改善した時のリターンが見えにくいからだ。

会社として動く以上、離職率を改善できれば、どれだけのコスト削減が見込めるのか?という投資効果の予測は必要であり、最終的に「目標〇〇円の削減を目指そう!!」と言う具体的な数値に落とすことが出来なければ、実際にプロジェクトを進行させていく事は難しい。

そこで私たちは、1人当りの離職を防げば、どれだけのコスト効果が見込めるのか?という事をはじめ、リテンションマネジメントに関するコスト試算をシミュレーションするようにしている。

アルバイト 離職 損失

上記のデータは、普通のアルバイトと、優秀なアルバイトが1人離職した時のコスト効果を試算している。

私たちが定義している社員の区分方法は、こちらの記事で紹介しているが、標準社員とは、生産力が一般的な社員であり、エース社員とは優秀な社員として理解しておいて欲しい。

上記のデータを見れば、エース社員を離職させることで発生する損失コストが明らかになっている。

そして目標離職削減人数から、最終的にどれだけのコスト削減効果があるのか?を試算するようにしている。

上記の様な投資効果予測が出来ていれば、社内でリテンションマネジメントに取り組む必要性があるかを強く動機づけられるようになる。

またこれらのコストは①採用費の削減効果、②新人教育費の削減効果、③離職による流出コストの削減効果という3つのコストの削減見込み金額を合算したものだ。詳しくは以下の記事で紹介している。

 

私たちは、社内で「リテンションマネジメントに取り組むことを決定させる」という意味でPLANとして定義している。いくら議題としてあがっていようが、それがいつまで経っても決定されていなければ意味がないからだ。

PLAN(計画)とは、社内一丸となって、その目標に取り組むコンセンサスを得る行為であると私は考えている。上記の様なコスト削減の概算金額を計画段階から作っておくことで、実際に会議に回した時、スムーズに話し合いが進み、プロジェクトを管理しやすくなる。

3.Do:リテンションマネジメントで具体案を考える際に必要な事前資料

この段階まで来れば、目標離職人数が何人で、いくらのコスト削減を目指すのか?が計画できている。次にやるべきことは、これから何の改善に取り組むか?という中身・コンテンツを決めていくことだ。

そこで私たちの場合であれば、以下のリサーチを行い、社員の不満を可視化している。

上記の表は、それぞれの社員の不満を数値化したものだ。私たちが、使用している項目はいずれも事前に社内リサーチを行い、リテンションに強く関連しているものだけをピックアップしている。

上記の表では、青色ならば満足度が高く、灰色ならば不満が多いというデータである。この表を見れば、「それぞれの社員はどのような不満を持っているのか?」という不満状態が一目瞭然となる。

そうすれば「どの社員に対しては、どの不満を取り除いてあげないといけない。」という部下マネジメント目標が自動的に決定される。

上記の様な社員リサーチをしなくとも、事前の社員面談等を行っていく事で、どの様な不満や要望が多いのか?の集計をすることはどの会社でも可能だ。いずれにせよ、会議に臨む前に、どの様な課題を解決する為の施策を企画・検討するのか?と言う事前資料は準備しておくようにしよう。

以下のページでは従業員満足度調査を活用すれば、どの様な情報が手に入り、効率的に会社改革、人材管理を進めて行けるのか?をまとめている。

4.Action:リテンションマネジメントの実践と現場への浸透

社員の不満状態を可視化できれば、あとはどのようにリテンションマネジメントを実践していくのか?の実行段階となる。

個人面談

上記の【休暇が取りにくい】という不満要因は、多くの社員が感じている不満であるため、休暇の取りやすい制度を導入することで不満を解消できるだろう。

また、部下1人1人の不満が異なっている項目は、を解消していくことで、退職を未然に防ぐ面談が可能となる。特にスタッフ3に関しては、不満が溜まっていることがわかるだろう。

そのため、スタッフ3の離職を防ぎたい場合は、上司と部下による個別の面談はとても有効的な手法だ。

私たちのリテンションマネジメントにおいて、唯一、アイデア(主観的判断)が入る部分だ。この段階では、会議をメインに進め、どの様な不満に対して、どの様な対処が効果的か?を話し合い、実行に関する詳細を詰めていこう。

5.Check:運用成果を人事評価に取り入れて現場を動かそう

たとえ、綿密に計画し、優れたプランニングを作り上げたとしても、それを現場で上司が部下に対して実行してくれなければ、制度を現場が利用して貰えていなければ意味がない。

そのため、私たちは、以下の2つのデータを使って管理職の業績評価を行うようにしている。

成果①:離職率変動評価

上記は、新入社員を採用した際に、管理職ごとに配属させた部下の3年以内離職率データとなっている。つまり、どの管理職が新入社員を離職させてしまっているのか?という、管理職評価のためのデータである。

上記のような表を作成することで、成果を出している管理職・成果が出ていない管理職という2極化が可能になる。業績評価と言っても、それを給与に反映しなくてもいい。

数値として作成しておくだけで管理職たちは以下のことを考えるようになる。

  1. 後回しにしていたが、人事・経営幹部は離職率を気にしているみたいだ。
  2. 他の店舗・事業部平均と比較して、自分の数値はより低い。これはまずい。
  3. すぐにでも真剣に取り組み、改善しなければ、周囲との成績に差が開く。

離職率データを人事評価や管理職評価につなげる方法は以下の記事でご紹介している。是非、参考にして頂き、リテンションを現場に浸透させることにチャレンジしてみて欲しい。

3.制度や上司のマネジメントは上手く機能したのか?の成果の確認をしよう

更に、私たちの場合であれば、先ほど紹介した下記の数値を、半年後や1年後にもデータを取ることで、その変化がどれほどであったのか?ということをチェックしている。

私たちがリテンションマネジメントを行う上で効果の高い67の項目を以下の記事でご紹介している。自社にあてはまるものがきっとあるはずだ。改善の参考にしてもらえればうれしい。

上記の様なデータを作成している理由は、離職率の改善は、長期間の取り組みが必要となるからだ。

しかしながら、部下の不満を解消するように日々の業務の中で、部下に目標を与えたり、不満を解消するなどの短期的な改善が目に見えなければ、管理職も努力を継続できないからだ。

すると、「部下の心理状態は変化したのか?」、「努力しているようだが、部下の心理状態は変化しておらず、アプローチを変える必要があるのではないか?」と、途中でも軌道修正が可能になるからだ。

そのような数値で上司に対して人材マネジメントに対する成果情報をフィードバックすることで、売上と同じように、自分は努力している、部下に働きかけているという努力満足ではなく、「成果は出たのか?」という成果を意識させることができるからだ。

まとめ.成功するPDCAサイクルはCheckで始まりCheckで終わる

本日の記事は、マネジメントにデータを活用する方法をお伝えしている。マネジメントデータには様々な種類があるが、人件費や人件費率などの会計データではなく、管理職を評価するためのデータや、1人1人の従業員の不満理由を数値化するなどだ。

私たちはリテンションマネジメントを成功させるためにはCPDCAサイクルという手順が重要だと考えている。

また、主観の入る瞬間はACTIONの段階だけで、他は全て数値に基づく判断をしている。

なぜなら、私たちは「どれだけ経験を積んだ管理職でも間違うことはある」という事を知っているからだ。

その一方で、数値を使えば、誰であっても同じ手順で、同じ判断で、同じ結論にたどり着けるため、再現性が高くなり、あなたの会社のノウハウに落とし込むことが出来るのだ。

だからこそ、私たちは課題発見というプロジェクトの始動から、プロジェクトの運用という最後の締め部分は必ず数値を用いるようにしている。

そのように数値を使って、管理するからこそ、どの会社であってもリテンションマネジメントを成功させることができる。セールスやマーケティングと同様に、内部管理もノウハウが存在し、そのノウハウを身につけられれば、部下のやる気も行動も自分が求める方向へコントロールすることができるようになる。

それがマネジメントの本質だ。マネジメントは主観的なものでも、数値によって管理できないものでもない。あなたの会社でも、まずは、簡単に出来る離職人数をEXCELで管理することから初めてみてはどうだろうか?

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