離職マネジメント

人が足りない職場は危険!人手不足倒産を防ぐデータを活用した会議の方法

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あなたが働いている職場は人が足りずに、酷い労働環境となっていないだろうか?

中小企業の場合は、特に、人が足りない職場になることが多いのだが、人が足りない職場を放置していると、労働環境はさらに悪化してしまうことになる。

人手不足倒産が悲惨な理由は、最初は従業員の不満が溜まっている状態というだけで、目に見える情報が少ないことだ。そして、求人広告を出しても人が集まらなくなることで、さらに厳しい状況となってしまい離職率が加速する。

さらに、人手不足が慢性化してくると、誰かがしわ寄せとして超過勤務をしなければならず、ある瞬間に一気に離職する社員が増えるか、従業員からの訴訟問題などが大量に発生してしまう。その瞬間が引き金となってしまい人手不足倒産に至ってしまうのだ。

そこで、本日の記事では人手不足倒産にならないために、現場が主導して人が足りない職場を改善するために、どのような数値をチェックし、何から始めなければいけないのか?ということをお伝えしよう。

1.人手不足対策|問題意識を社内に浸透させよう

あなたは普段どういうことに自分の意識を向け、どのような事を問題視し、何の解決に取り組むべきだと優先順位をつけて、判断しているだろうか?

その心理プロセスを理解すれば、周囲の部下、管理職たちを簡単に誘導できるようになる。

1.1 基本的に人は自分の見たものしか信じない

人が行動する動機には主に2つに分かれる。それは外発的動機付けと内発的動機付けだ。外発的とは、人に指示・依頼されたり、状況的にやらなきゃいけないといった自分の意思とは関係のない行動理由だ。

一方、内発的動機付けは、自ら「必要だ。重要だ。やりたい。」といった率先して行動する自発的な心理を指す。そのため、すぐさま行動につながる非常に強い動機付け力を持っている。

情報の入手経路 情報の感じ方 >動機づけの程度
自分の目で見た、感じた。 これは問題に違いない 非常に強い
人から聞いた、本で読んだ 多分問題なんだろう 弱い

だからこそ、現場では売上向上やサービス・製品の品質向上には強く動機づけされる。なぜなら、自分が直接、顧客対応あるいは、製品の製造を担っているからだ。

しかし、社内改革や部下管理と言った課題は全く意識を向けない。

「問題と言っているけれど、私の部署で問題はないし、部下も不満を言わない。他の管理職がダメなだけだ。」といくら会議で何度も話しても真剣に取り合わない。

それは自分の目や耳でそう感じておらず、本心から取り組みたいと思えないからだ。

1.2 離職率を出せば社内・職場の状況が正確に把握できる

そして人材管理に関わる問題の場合、上司の耳に本当の話が届くことはほとんどない。なぜなら、部下たちは不満があったとしても隠したり、本音を言わないまま辞めることがほとんどあるからだ。

しかし、以下のような表があればどうだろうか?

上記の表は、各年度別の採用人数と離職人数、そして社員数の増減を示したものだが、この数値を見て、「問題だ。」と思わない社員はいないだろう。上記のケースでは、明らかにここ3年で社員数が激減しているのが見て取れるからだ。

数値を使うことで、実際にその場面をみていない、あるいは、社内全体の話に関わっていない現場管理職の人たちにも、「これは問題だ。」と言う内発的な問題意識を持たせることが出来るようになる。

そしてこの表を使って以下のようなやり取りをしていこう。

質問①:自発的に課題発見ができるように誘導
「上記の表で特にどの部分が問題だと思うか?」
質問②:自発的に将来の想像をするように誘導

「この問題を放置した場合、現場ではどのような状況になると思うか?」
質問③:この問題に関して、当事者意識を持つように誘導
「現場レベルではこの問題に取り組む重要度はどの程度だと思うか?

1.3 課題の共有をする上で指示や説得をしてはいけない

重要なのは、このプロセスにおいて、絶対に「やれ!!」と言ったり、「お前たちもこれが大切だと思うだろ?」という同意を得ようとしない事だ。

多くの会社で、会議や打ち合わせでトップから一方通行の話をされているが逆効果だ。会議中は「わかりました。私もそう思います。」と言っていても、いざ現場に戻れば「はい。と言っていたのに全然実行しようとしていない。話を聞いていたのか!!」と言う堂々巡りになってしまう。

何度言っても「他の業務もあるので…。」と後回しにされてしまうのだ。その理由は、自分でそれが問題だと感じていないので、優先度を低くしてしまっているからだ。

グラフ5.各期間における人員定着率の推移

上記はそれぞれの年度の定着率に関するデータだ。

数値と言う事実は、複数回の会議、説得よりも、はるかに効果がある。これまで「でも、しかし」といっていた社員も事実としての資料を用意することで簡単に説得できるようになる。

なぜなら、事実に反論するためには、反論側がその根拠となる事実を用意して対抗しなければいけないからだ。

2.人手不足対策|具体的な目標を設定しよう

社内での問題意識を共有できれば、次は目標の設定に移ろう。

2.1 明確な数値目標がなければ到達目標は安定しない

売上の場合、目標売上を各管理職に任せた場合どのようなことが起こるだろうか?

「昨対が100%を越えたやった!!」と単純に喜ぶ管理職もいれば、「今年の客の入りを考えれば、もっととれたはず。もっと人員がいれば、、、」とより高い目標を掲げる管理職もいる。

つまり「離職率を改善しよう。」という曖昧な目標では、高い成果を出すことは出来ない。

そこで私たちは以下の定着グラフを活用し、会議でのディスカッションを通じて、目標離職率を管理職たちに決めさせている。

会議での目標定着率設定例司会:「現実的に考えて、どの部分の定着率の改善ならば達成できると思う?」
管理職1:「私は1年以内の定着率が7割程度なのが気になります。1年以内に3割の新人が辞めているという事ですし、これは結構ひどいと思います。」管理職2:「私もそう思います。実際、多くの店舗で新人のフォローをせず、ベテラン通しで仲良くしていますし、職場に馴染むのに苦労している人が多いです。」管理職3:「休憩時間等、職務外の話と思い、これまで放置してきましたが、新人1人対して、それぞれ先輩社員を指導役として当て、話しやすい人を作るというように接点をもたすことはどうでしょうか?」司会:「それはいいね。取りあえず初年度と目標としては、1年以内定着率を8割にすることを目指そう。今のことを徹底すれば、達成できると思う。」

2.2 数値は与えるモノではなく使わせるモノ

上記のケースにもある様に、私たちはクライアントに対して、数値は事実をつけるものではなく、現場の社員に使ってもらうように指導することを徹底している。

数値を使って、会議や話し合いをしてもらうことで、「数値から得た情報」「自分で考えてたどり着いた答え」と変わっていくためだ。

もちろん、チープなアイデアや低い目標とならないように、司会役が上手く誘導したり、問題提起をすることは必要だが、数値を使ってディスカッションして目標を設定させることで、実行力はぐんと上がる。

それは自らが決めた答えであるからだ。

職場・社内改革を進める時は、意見や企画、制度を伝えるのではなく、それを以下に社員1人1人の心の中に落とし込んでいくのか?、その運用方法を話し合わせるようにしていく事を心がけて欲しい。

3.人手不足対策|継続のために振り返りの期日を設定しよう

具体的な目標を設定できても、その振り返りが無ければ、現場での実行が続かない。人間のモチベーションは刺激がなければ継続されないからだ。そこで、振り返りの期日を予め設定しておくことで現場の社員たちに締切意識を持たせ続けよう。

3.1 振り返りをすること自体がコントロールシステムになる

私たちは、目標を設定する際に、必ず「振り返りの会議日付を〇月〇日にしましょう。」と言うスケジュールを決めるようにしている。

なぜなら、数値がある為、「数値は良くなったのか?」、「改善されなかったのか?」という資料がその会議で用意されることが、どの管理職にとってもわかるからだ。

又その際に、「店舗間や責任者間での数値変化をみてみましょうか」と言うどういう資料を用意し、どういう数値で評価するか?という事を事前に伝えておくことも効果的だ。

行動の振り返りを「いついつに、こういう風にやる」と伝えておくだけでも、「なんとしても結果を出せなければ」と言う現場に対する動機づけになる。

逆に振り返りの日付を決めておかなければ、「どうせ半年後は他の会議をしているだろうし、ほどほどでいいだろう」となってしまう。

必ず行動はDoとCheckを1セットで運用するようにしてほしい。振り返りなき、実行は時間と労力を無駄にしているのと等しい。

当記事でご紹介した表は全て現在無料で公開しているエクセルテンプレートから引用したものだ。他にも多数のグラフと表が自動生成されるので、是非活用してほしい。

離職率の基本的なグラフに関しては、当記事ではご紹介しきれなかったものが多数存在する。【離職率の計算方法【永久保存版】6種類のグラフを誰でも簡単に作成可能】の記事で他のグラフの解説とその数値の読み取り方を解説しているので、是非当記事と併せて読むようにしてほしい。


まとめ

売上やオペレーションの改善とは異なり、職場・社内変革に取り組んでいくように社内の意見をまとめていくためには、意識の共有が必要不可欠となる。

なぜなら、どうしても優先度が低く、今すぐやらなければいけないこと、と現場レベルでは思えないからだ。

だからこそ、時間だけがだらだらと過ぎていき、どうしようもない状況になってから取り組む会社が本当に多い。

そうならないように、「誰もがこれは問題だ」と当事者意識を持たせ、すぐに取り組まなければいけない!!と、問題意識を持たせよう。

そのためには、数値を使うことが一番の近道だ。

数値を見て、どこに問題があり、どのくらいなら改善が可能か?それにいつから取り組み、いつに振り返るのか?

そこまで決めきれば、必ず改革は上手くいく。

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  1. 1.離職人数と採用人数を出して社員数の増減を確認する方法

  2. 2.新入社員の1年以内・2年以内・3年以内の離職率を確認する方法

  3. 3.勤続年数10年以上の社員が何人離職しているのか確認する方法

  4. 4.営業成績の良い社員が、どれだけ離職しているのか確認する方法

  5. 5.どの管理職の元で働くと離職する社員が多いのか確認する方法


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