離職率計算

離職防止の目標設定!管理職の意識を激変させる4ステップのデータ活用術

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

離職防止とgoogleで検索すると【離職防止 対策】・【離職防止 研修】という検索ボリュームが非常に多い。

しかし、どの記事を読んでも目標設定については書かれていないため、何%の離職率ならば良いのか?と悩む人が多いのではないだろうか?

売上やマーケティングの分野では、必ず目標売上、目標顧客人数、目標顧客単価という目標を設定するはずだ。

その理由は、いたって簡単で、人は目標を達成するために努力する“目標設定理論(ゴールセッティングセオリー)”に基づいている。

では、どのような目標を掲げれば良いのか?という、離職防止のために必要なデータ作成方法を当記事では具体的に書いている。

1.離職率の改善目標設定|離職率平均データを用意しよう

離職率の改善においても、自社が掲げるべき離職率は一体何%にするのか?を決めなければ、何をもって上手くいったのか?上手くいっていないか?を判断することが出来ない。

RABLEでは、主に4つのセクションに分けて離職率データを作成している。

  • せっかく採用した新入社員数が数年後には離職してないか?
  • 平均勤続年数が何年くらいに達すると離職する社員が多いのか?
  • 優秀な社員が増えているのか?問題のある社員が増えていないか?
  • どの管理職がマネジメントすると離職人数が増えるのか?

上記4種類のデータを作成するために現在無料で公開しているため、是非ダウンロードして使ってみて欲しい。

では、成果を出す為に必要な数値の作り方、そしてどの順番で話を進めていくのか?という具体的なノウハウをお伝えしていく。

1.1 採用した新入社員の定着率データを確認しよう

一般的に新入社員は3年後離職率を見ることがあるだろう。

しかし、新入社員に限っては定着率(リテンションレート)を確認する方が良い。なぜなら、企業にとって戦力となる社員を採用したにもかかわらず、数年後に残っていなければ価値が無いからだ。

そこで、まずは新入社員の定着率データを作成してみよう。

上記の表とグラフは新入社員の3年以内の定着人数に関するものだ。上記の表を見れば、2011年は3年以内定着率が55パーセント程度であったのに対し、2015年には37.41%まで落としてしまっている。

あなたの会社では、新入社員が入社後にどれくらいの期間を働けば、1人前になったと認めることが出来るだろうか?

つまり、1人前に育つ前に離職されているのか?それとも、育成できた段階で離職されているのか?ということをデータで確認してから、入社後〇〇年までは離職させないように!という、目標となる期間を設定しなければない。

目標を設定するためには、他社ではなく、自社のデータを基に判断しなければ全く意味がないことがわかるはずだ。

1.2 成果を追求するために結果がひと目でわかる総括表を作成しよう

離職率に限ったことだけではなく、改善を目指すのであれば、必ず成果を可視化することは必要となる。

そうでなければ、目標を勝手に下方修正したり、目標を達成できていないのに「この結果は良い方だろう」など、勝手な判断をしてしまうからだ。

そこで私たちは結果の振り返りをするために、以下の2つの表とグラフを使っている。

上記の表とグラフは、社員人数の増減に関するものだ。社員数・自社の人的資源は、結局増えているのか?減っているのか?が一目瞭然となる。

しかし、この人数増減は、採用人数を増やすという「大量の採用投資」でカバーした結果かもしれない。

そのような対処法では、短期的にはいいかもしれないが、将来確実に人件費・採用投資という高コスト構造が会社の利益を圧迫することになる。

そこで、上記の表を合わせて必ずチェックするようにしている。この表は、離職人数を採用人数で割ったものだ。

この表を見ることで、「どれだけ大量採用に頼った人材戦略なのか?」、「採用コスト負担がどれだけ高まっているのか?」を評価することが出来る。

この章で紹介している表やグラフは、離職率の計算方法【永久保存版】6種類のグラフを誰でも簡単に作成可能の記事から引用したものだ。ご紹介しきれない他の表やグラフを多数紹介しているので、是非、当記事と併せて読んでみて欲しい。

2.会社を辞める社員が多いのはなぜなのかという職場の状況を想像しよう

離職率に関して、成果の可視化・達成すべき目標数値が決められても、「じゃあ今すぐ対策案を考えよう!!」とはいかない。

なぜなら、「現在あなたの会社での職場文化はどのようなものか?」や「どのような社員が居心地の悪さを感じているのか?」という、職場状況を想像せずに対策案を考えても的外れなものになってしまうからだ。

2.1 社員の構成人数から自社の職場文化を想像しよう

下記の表は、それぞれの勤続年数を基に社員を4つのグループにカテゴリ分けして集計した結果だ。

各グループの定義については私たちは以下のものとしている。

この表は以下の記事から引用したものであり、詳しくはそちらで解説するので、1度目を通しておいてほしい。


グラフ15. 勤続年数グループ別離職比

上記の表は、各年度の離職者に占める各グループの割合を示したものだ。この表では、圧倒的に未成熟層・新人層が大半を占めていることがおわかりになるはずだ。

そして、この会社ではこの数値を基に現場の社員からヒアリングした結果、以下のような意識を持っている社員が多いことがわかった。

現場社員の新人に対する意識

  1. 丁寧に指導しても、教え切ったと思ったら辞めるので育成にきりがない。
  2. 業務時間が忙しいのもあり、使えると思える新人だけ丁寧に教えている。
  3. 1度に大量の新人を現場に入れるので、見て覚えてくれ。というほかない。
  4. 新人にやらせてたら、いつまで経っても帰れないので、自分でやった方が早い。
  5. 正直、使える人材を採用してくれという不満がある。

つまり、この会社では、人材不足を補うために、会社は大量の新人を送り込み、現場は教え切れずに、満足な指導や指示をしないまま、新人を放置し、離職率が改善できないという状況であることが分かった。

2.2 職場文化・状況を考慮しなければ適切な対策は考えられない

このように、「社員が離職にまで至った導線はどういう事情なのか?」というストーリーは、何なのか?という事を考えることは非常に重要だ。

そしてこの会社では、離職率(人件費の適正化)をするために、「利益が少ない店舗を閉鎖し、丁寧な新人教育を出来るように採用人数を減らす。」という解決策を取った。

このような職場の理解をなしに、「離職率を削減せよ」という指示・目標を与えても達成できないのは当然だ。

離職社員の比率を知る事で以下のことを考えられるようになる。

  1. 離職するのは?どのグループの社員が多いのか?
  2. そしてそのグループの社員の離職が多いのは、どのようなことが職場で起こっているからか?
  3. 職場状況を理解した上で、改善を進めるには、どの様な対策が効果的か?

ここまで具体的に課題を把握した上で、2年間も取り組むことが出来れば、以下のような状態にすることが可能だ。

2016年から未成熟層の割合が減り、新人層や中堅層という人材の層が分厚い企業へと変化する。小手先の改善では得られない結果だが、このような状態になってくれば、売上が改善されることは想像に難しくないだろう。

3.離職改善の成果を正しく判断するための内訳を必ず出そう

当たり前だが、離職率を改善する目的は、「売上を良くする。」、「人件比率を下げる」、「コストを削減する」ためにある。

例えば、「やる気のない社員だけが残り、優秀な社員が去った。しかし、トータルとして離職人数が減った。」という結果になっていないか確認しなければならない。

つまり、見せかけの離職率が下がったとしても、それが利益の改善につながらないのであれば意味がないのだ。必ず、離職者の内訳をみるようにしよう。

3.1 離職者の内訳を見ることで離職改善の質を評価しよう。

下記の表は、先ほどの勤続年数でのグループとは別に、社内の能力評価別にカテゴリ分けして集計した数値だ。

Rableでは、以下の5つのグループに関して以下の定義としている。

この表は、以下の記事で詳しく紹介しており、このグラフに関連する様々な表やグラフを多数紹介している。

表21.属性別離職人数

グラフ21. 社員能力別離職構成比率

上記の表は、各年度での離職者の内訳の比率を見たものになる。

このケースでは、優秀な人材である「コア社員・エース社員」の離職比率が下がりつつ事があることがみてとれるはずだ。そして、問題社員の離職が増えているという理想の結果となっている。

職場に問題を起こす社員は居心地の悪さを感じ、辞めていく一方で、優秀な社員の囲い込みに成功している。

つまり、この会社では、「離職率を下げる取り組みが、自社の人材の質を高める事につながっている」事が確認できた。

このように、自分たちが力を入れて取り組んでいるものが、しっかりと会社の利益を上げることにつながっているか?という改善の質をしっかりと確認することが大切だ。

3.2 社員構成比率をみれば自社の人材の質を知る事が出来る

また私たちは離職率の内訳と併せて、上記で説明した2つの勤続年数と能力別の社員数を掛け合わせた下記のデータを見るようにしている。

表18.現在の属性別の従業員数

上記の表から読み取れるデータは以下のものだ。

    1. 採用時は、活躍してくれると期待して採用通知を出すので、入社して間もない社員はエースと社員として認識されている。
    2. 新人になると仕事の成果や成長スピードに差が生じ、各能力評価に分かれる。
    3. 中堅層・ベテラン層では、新人段階での評価通りにコア社員・エース社員へと成長してくれる社員とそうでない社員とに分かれている。
    4. 経験が豊富なベテラン層では、職場の中核を似合うコア社員の比率が高くなり、ある程度の人材育成は出来ているといえる。
    5. 一方で、経験が多いあまりに職場で好き勝手するわけあり社員がベテラン層に一定数存在する為、職場マネジメントを阻害する原因となっている。

このデータで重要なのは、人材育成に力を入れていない企業ほど、新人の頃は優秀だったのに、中堅層で、エース社員の比率が減り、一般社員の比率が高まってしまうことに有る。

中堅・ベテラン層の段階で、エース社員・コア社員の比率をどれだけ高められるか?ということを私たちは人材育成が成功しているかどうかの指標としている。

4.離職防止に現場を真剣に取り組ませる業績評価の作成

自社が目指す離職率目標を設定し、現場状況を正確に把握し、適切な改善策を企画できたとしても、現場が真剣に取り組まなかったり、後回しにして実行しなければ、成果の改善は達成できない。

人を動かす以上、必ず成果を出せた社員(職場・部署)とそうでない社員がはっきりわかる評価の仕組みが必要不可欠となる。

4.1 離職率を業績評価に利用し、現場での取り組みの動機づけを行おう

私たちが提供しているエクセルテンプレートでは、以下のラベルそれぞれの離職率を比較し、業績評価に役立てている。

今回はその中の、管理者属性を紹介する。

今回引用した表は、下記の記事で紹介しているものの一部を引用したものだ。他にも10以上の表を以下の記事でご紹介しているので、そちらも是非見るようにしてほしい。

では早速以下の表を見て欲しい。

上記の表とグラフは、各責任者が管理している人数と、その内の何名が離職したのか?を集計したデータだ。

また管理人数が多いと相対的に離職人数が多くなってしまうため、離職発生比率という割合を同時に見るようにしている。

このデータを作成することで、どの責任者も「離職率を下げなければいけない」という意識を強く持つようになる。

それは、数値を取ることで、自分の管理責任が明確になるからだ。別にこの数値は、給与や査定に反映しなくとも効果がある。

なぜなら、「このデータは社長も人事も見ている訳で、この状況はヤバい。」と数値を見ただけで想像をめぐらせ、改善の必要性があることを感じるからだ。

4.2 マネジメントへの努力を評価し、真剣に取り組む仕組みを作り上げよう

離職率への取り組みをしようと思っても、現場が中々やる気にならないのは、その努力が会社の利益と結びつかないと考えてしまうからだ。

誰であっても、売上や顧客数、顧客単価を向上させた人は、社内で一目置かれる存在になれるし、「自分はいい仕事をした。」と自分の成果に誇りを持つ。

つまり、離職率も同様に、離職率という改善に関する社内ステータスを高める必要がある。そこで私たちは、以下のようなデータを使って、離職防止の成果を社内に浸透させる試みを行っている。

上記のデータは、それぞれの社員属性別の人数の増減に関する数値だ。

この表を見れば、どの管理者が熱心に人材マネジメントに取り組み、社内の人材の質を高める事に貢献しているかがわかるようになる。

上記のデータは、ダントツで高橋部長が人材育成に貢献し、田中部長は単なる作業員を集めるだけで、優秀な社員を手放していることが分かる。

私たちは離職率のデータを使うことによって、「誰もが離職率の改善に取り組み、成果を上げ、会社の改善に貢献してくれた人」が明確にわかるような仕組みを構築している。

その目的は、現場社員が離職率の改善に真剣に取り組むように動機付けたいからだ。

いくら、企画が良くても現場に実行して貰えなければ改善は出来ない。数値を使う時は、きちんと運用して貰うところまでを包括したデータ作りが必要だ。

まとめ

本日の記事は、離職防止というリテンションマネジメントを達成させるための目標設計について書いてきた。

様々なデータを作ることが大切なのではなく、それぞれのデータごとの意味や目的を理解して活用することが重要だと感じていただけただろうか?

RABLEでは、本日の記事で紹介したように以下の4つの目的でデータを作成している。

  1. 自社全体の人手不足の原因や、現在の社員数を把握するためのデータ
  2. 勤続年数別のデータにより、社内・職場の状況を想像するためのデータ
  3. 離職棒の成果が利益に直結するか?という質を確かめるためのデータ
  4. 現場が離職改善を実行するための、動機付けを目的とした業績評価データ

あなたの会社でも、さまざまに集計しているかもしれないが、数値データを作って終わりでは成果を得られない。

しかし、きちんと目的を持って数値を作っていけば、問題発見から実際の運用まで一貫した仕組み作りを作り上げることが出来るだけでなく、どこに課題が発生しているのか?という、継続して取り組む全てを網羅したものができあがる。

ここまで徹底したデータ作成を行うことで、初めて離職率の改善は達成できる。

是非、実際にマネジメントを指せるという所までを考えた数値作りに取り組んでみて欲しい。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

RABLE式 離職管理の決定版
優秀な社員の離職率を計算する方法

あなたが自社のサービス内容に自信を持っており、事業を拡大していこうと思っていても、業務を任せられる人材が育っていない。ということで悩んでいませんか?

今すぐ、5種類の離職データの確認方法をチェックしてみましょう。

  1. 1.離職人数と採用人数を出して社員数の増減を確認する方法

  2. 2.新入社員の1年以内・2年以内・3年以内の離職率を確認する方法

  3. 3.勤続年数10年以上の社員が何人離職しているのか確認する方法

  4. 4.営業成績の良い社員が、どれだけ離職しているのか確認する方法

  5. 5.どの管理職の元で働くと離職する社員が多いのか確認する方法


以下のボタンをクリックしていただくと、上記の5つのデータを確認する方法がわかります。

是非、貴社の人材マネジメントにご活用下さい。

優秀な社員の離職率を確認する

コメントを残す

*