人手不足

離職防止対策の計画の立て方と成果を出すために必須の5つの手順

離職防止

離職防止対策の本質とは”現場の社員たち全員の意識を変える”ところにある。離職対策を始め、より良い組織作りのためにコストをかけている企業は非常に多いが、その大半が期待する成果を得る事ができていない。

あなたの会社でも「人事ツールの導入」・「制度・ルール作り」・「研修」を実施したが、「現場で正しく運用されていない」、「社員の意識は何も変わらなかった。」と人事施策の成果に疑問を感じる瞬間がきっとあると思う。

また離職対策問題のもう1つの失敗として、全体的な離職人数が減っても、優秀な人間だけが去り、ぶら下がり社員が増える結果となってしまうことだってある。

離職対策について、多くの人事・経営者の本音は以下のようなもので、離職対策は実は2つの要素を同時にクリアする事が求められる。

「離職させないようにして欲しいが、甘やかすことは止めてほしい。仕事を安心して任される人材が減っていることが一番の課題なので、しっかりと指導しつつ、優秀な人材を流出させないように取り組んで欲しい。」

しかし”優秀な人材の流出だけを防ぐ”ということを実行するための方法に関して、どうすれば良いのかと悩んでいるのではないだろうか?

現場の声を聞くべきか?それとも、会社(人事部・経営層)が主体となってすすめていくべきか?など、離職防止対策の施策を練る上で、様々な疑問や課題を感じておられることだと思う。

そこで本日の記事では、優秀な人材の定着率を高め、現場社員たちに口だけだなく、真剣に離職防止対策に取り組まさせるための手順についてお伝えできればと思う。

当記事に書いている5つの手順で退職防止マネジメントを行えば、早期離職の防止という効果だけではなく、人材の質も向上し、通年出している求人広告費を垂れ流しにする事から脱却し、多くの無駄になっている採用・育成コストを削減できるようになる。是非、自社の現状と見比べながら読みすすめてみてほしい。

目次

STEP1 利益につながる離職防止対策を考えよう。

まずは、離職防止対策に取り組めば”最終的にどのような形で利益につながるのかという全体的な流れからお伝えしていこう。

離職防止のイメージとして「新入社員の離職を減らし、求人広告のコストを削減できる。」という【採用関連のコスト削減】という印象が非常に強い。そのため問題が深刻化しなければなかなか本腰を上げて取り組もうとならないのではないだろうか?

しかし、離職防止は採用広告費のマイナスを減らすだけでなく、生産性を高めることにつながり、最終的には利益率に大きく影響する。

まずは、その理由をご説明しよう。

1-1.離職防止に取り組むことで、人材コスト削減の効果を最大化する!

まずは、人的資源という面から離職防止の必要性について考えてみよう。

イメージしやすいように、以下の画像では採用後から優秀な人材へと育成するまでの期間を4つのステージに分類している。

目標平均勤続年数

ステージ1は求人広告費を含め、採用活動に関する投資コストが必要となる期間だ。

求人広告を出して応募者を面接し、入社の手続きまで、手間とコストを先行投資する期間となる。当然、離職者が減れば、次年度の採用人数は少なくなるので、離職率を改善するほどに、次年度の求人広告費を大きく削減できるようになる。

ステージ2では、入社前研修から始まり、現場でのOJTなど、自社のやり方や業務について指導する期間が必要となる。

指導の際は、先輩社員など指導担当者の作業時間を割り当てるため、職場の生産力が低下する。これが「人を採用すれば余計な仕事が増える」と感じる理由だ。この期間の離職率を改善出来れば、次年度から育成する人数が減ることになり、このような悩みから解放されるだろう。

ステージ3では、1人で自立的に安定的に作業が出来るようにさせなければいけない。そのためにある程度の成功・失敗経験が必要になる。

業務熟練度があがるまでミスをすればその手直しもしなければいけないし、手が止まっていないか、指示をきちんと理解したのか、進捗はどうか、など、いちいち確認し、問題があれば再指導という管理コストがかかる。

そして、その間も給与は発生しているため、教育コストも加えて考えれば、まだまだ赤字が先行している。この期間の離職率を改善できれば、自律的に作業できる従業員が増えるため、面倒な管理に手を煩わせなくても売上を拡大できるようになる。

ステージ4の回収期間となって、やっとこれまで投資した分の給与を回収し始める事が出来る。ここまでの教育トータルコストを回収するまでの期間が自社で設定するべき目標平均勤続年数となる。

一般的に正社員なら3年で1人当たり500万円~1000万円程度も教育コストに投資しているので、目標平均勤続年数の目安は5~7年程度となる。

1-2.離職防止のゴールは目標平均勤続年数で決定しよう

離職者が増えれば、職場の生産性が落ちるため、人件費比率が高くなってしまう理由をご理解いただけただろうか。

では、次に、先ほどの表を下記の損益分岐点を算出した表で説明しよう。

人材育成コスト

先ほど紹介したように、一人前の作業員にするために自社が負担するコストが、ステージ1から3までの採用人材コストとなる。それが上記の図の場合、固定費の切片だ。

固定費(初期・採用コスト)から月々に支払う給与コストを足したものが変動コストの関数(1:変動費)となる。これは固定費+給与×勤続月数で計算される。しかし、社員はすぐには成長しないし、社員の生産性を表す熟練度関数(2:売上・生産力)は徐々にしか伸びていかない。

変動費の①関数を売上・生産力の②の関数が追い越したとき始めてその回収が終わる。

つまり人的資源を投資効果で考えれば、その損益分岐点が終わるまでに離職されてしまえば、それまでに投資したコストは自社が負担することになる。これが、平均勤続年数が下がれば下がるほど、人件費や採用コストが自社の経営を圧迫する理由だ。

売上規模は小さくても利益率が高い優良な中小企業に共通しているのは、ほとんどの社員が長く働き続けてくれるため、人材育成も丁寧に行えるだけでなく育成終了後、長期間働いてくれるので、その社員が自社にもたらしてくれる利益に大きな違いが出る。

反対に、採用してもすぐに離職してしまう組織は、事業規模を強引に拡大しても上手くいかず、結局は元の規模に数年後縮小してしまうケースが多い。

従業員を動かすKPIの目標設定と管理方法

以下の記事では、それぞれの課題に対し、それぞれの取り組みと財務数値との関連性に関する戦略マップ作成の手順に関する解説を行っている。自社で行う人事施策の成果と効果を可視化し、改善するために必要になることなので、一度は目を通してみることをお勧めする。

STEP2 今の時代に合うハイブリッド型の離職防止対策を行おう

離職防止対策の問題に必ず出てくるのが、「離職さえさせなければいいのか?」という意見だ。

終身雇用や年功序列という日本のマネジメントの仕組みは実は世界的には非常に評価されている。しかし、それが一体なぜ崩壊してしまったのだろうか?少し考えてみよう。

2-1. 日本式のマネジメントが技術力を高めた理由とは?

昔は、誰もが定年まで働き、昇進・昇給が社会的ステータスだと信じて、全力で自己研鑽・会社奉仕をし、がむしゃらに働く人が大半であった。だからこそ、企業側も正社員のみの採用で教育投資を行っても、定年まで働けるので十分回収する期間があった。

そのような時代背景があり、その頃は日本の社員の質は高かったし、特に技術力や開発力という点で優れていた。

しかし今の時代は、定年まで働くことの前提が崩れ、昇進・昇給を魅力に感じない人が増えた。すると教育に対する先行投資の回収が難しくなり、人材育成ができず、結果的にキャリア志向を持たないやる気の低い”ぶら下がり社員”が増加している傾向にある。

そのため今の時代に合わせた離職防止対策が必要となっている。

具体的には、全社員を対象とした離職防止対策ではなく、自社に残したい社員と、辞めても構わない社員に別々のアプローチをする"ハイブリッド型離職防止対策”の必要性が高まっている。

優秀な人材の特徴はたった1つ!心理学で証明された9つのポイント

優秀な人材や仕事ができる人の定義で迷うならば、ぜひ、以下の記事をお読みいただきたい。以下の記事に従って定義すれば、「どのような目標を与え、どのように評価し、誰が優秀な人材だと定義できるのか?」ということが自社のキャリアモデルの中で明確になるはずだ。

2-2. 成果を出すための2つの異なる目標の設定とは?

自社に残したい社員と、辞めても構わない社員を選別できれば、次に考えるべき目標は、以下の2つの判断を下すための基準を明確にしていくことだ。

離職した社員を検討するうえで明確にできていなければいけない2つの判断基準

  1. 辞めてしまった社員に問題があったのではないか?という判断
  2. 上司の態度や指導に問題があったのではないか?という判断

1の辞めてしまった社員に問題があったと判断できた場合、上司に責任はかからない。

しかし、2の上司の態度や指導に問題があったと判断した場合は、上司の責任となる。

そのように、現場状況を反映した離職防止対策が出来ていれば、下記のようなグラフデータを作成ができる。

辞めて欲しい部下上記のグラフをご覧いただければ、職場Aは、どちらの従業員もほぼ同じ人数が辞めているが、職場Bは辞めて欲しい部下を5人辞めさせている一方で、辞めて欲しくない部下は1名しか辞めていない結果になっている。

誰の目にも、職場Bの管理職は、部下に対して親身に接しつつも適切な指導とマネジメントをしている事が明らかなはずだ。

2-3. 離職者を減らすだけが離職防止対策ではないことに注意しよう

もしかするとあなたの会社の人事部や経営層は離職した人数しか見ていない。ということはないだろうか。

そのような評価を行っていれば、単純に離職防止だけを目標とすることになり、部下に甘くなり、厳しく接する事ができないようになってしまう。あるいは、部下の能力を高める事が出来ず、問題社員を厳しく指導しない管理職が高く評価されるような制度運用になってしまう恐れが発生してしまう。

RABLEでは、リテンションマネジメントをコンサルティングする際に、必ず「退職者の内訳」を見て、”自社の生産活動に貢献しない社員を除いた離職による人的損失数”で評価するようにしている。

そうすれば現場できちんとした指導・指示・管理をし、「人材の質を高めながら、離職を減らす」という本来の目的を目指すことが可能となる。

離職防止対策を考えるとき、本来の目的である人材の質を高めることで、「人件費比率を落とし、労働力を確保する」という目標が達成されるような施策になっているか?に注意して考えるようにして欲しい。

優秀な社員が辞める兆候を見抜く16の要因!

また以下の記事では、優秀な人材の流出を防ぐためには、給料を上げる以外には方法が無い。と悩んでしまう方が多いが、実際はそうではない。優秀な人材が辞める兆候を見抜くための16の不満要因について、以下の記事で紹介している。中小企業でも実践できるものなので是非一度目を通してみて欲しい。

STEP3 退職防止の成果が激変!RABLE式従業員満足度調査

ここまでの内容を理解し、離職防止対策や人材マネジメントの重要性を感じておられる企業の担当者は非常に多いのではないだろうか。

しかし、マネジメントの全体像をイメージできていても、実行段階に入ると難しいと感じている方も多いのではないだろうか。まずは、辞めても仕方のない社員と辞めさせるべきではなかった社員の選別だ。

そこで、RABLE経営研究所で行っている離職防止対策のための従業員満足度調査の内容を詳しく解説していこう。

3-1. 従業員の仕事に対する姿勢や向上心を可視化しよう。

まず最初に、RABLEでは社員の仕事に対する姿勢や向上心、モラル・道徳心などを可視化するためのリサーチを行っている。

以下のアンケート項目をサンプルとして解説していこう。

あなたは、上司や先輩の話が理解できなかった時、どちらの行動をとる事が多いですか?

トラブルや問題が起きるまで、自分から質問したり、聞き返すことはあまりしない
L4
L3
L2
L1
辞めても仕方のない人
話の意図や意味を理解できない、納得できない場合は必ず理解できるまで話すようにしている
R1
R2
R3
R4
辞めさせるべきではなかった人

上記の項目は仕事に関する考え方や仕事への姿勢に関することを数値化するものとなる。

上記の項目は、離職した社員が辞めても仕方がない人材であったのか、辞めさせるべきではなかった人材であったのか?を特定することを目的として運用している。

例えば、左側の回答でL3やL4(強くそう思う)を選択した部下は、辞めても仕方のない人材だと言える。

わからないことがあっても自ら質問しようとせず、問題が起きれば他人の責任にするような人間であるからだ。このようなリサーチを行い、それぞれの社員の業務姿勢を評価しておけば、離職者の内訳を見て、誰が辞めたのか?という離職者の質を数値化できる。

このようなアンケートを実施することで、会社側と管理職で社員の情報を共有できるようになり、その結果、離職者の内訳は、管理職のセーフティネットとなる。

職場に迷惑をかける、向上心がない、自分を客観視できない、という部下は辞めても仕方がない。と会社が評価基準を明確にしてくれれば、「管理者たちが正しいと思う指導・面談・指示を行い、その上で離職防止に取り組む」という正しい行動を引き出すことにつながる。

仕事が出来る人の特徴16選!

仕事ができる人を特定するために、どのような質問項目を用意すれば良いか?と悩まれている方は、ぜひ、以下の記事を参考にしていただきたい。

次は反対に、部下が上司のマネジメント能力を評価するための質問項目を紹介しよう。

3.2 離職防止対策に上司のマネジメントを評価しよう

以下の項目は、上司のマネジメントスキルを評価するための例となる。

あなたは、上司や先輩の態度、発言、行動は適切なものと感じていますか?

自分の上司、先輩は時折、感情的になり、乱暴、あるいは威圧的に接するときがある
L4
L3
L2
L1
マネジメント能力の低い上司
自分の上司、先輩は厳しい意見も言うが、常に冷静で合理的に判断していると思う
R1
R2
R3
R4
マネジメント能力の高い上司

上記の項目を見れば、自分は部下に対して、「感情的に接する事があり、それが部下の信頼関係を損ねることにつながり、自分の指示や意図に従ってくれないことにつながっていたのか」という自分の管理能力に対する部分否定がまず入る。

しかし「上司は信頼できない」や「上司は好きではない」という全体否定の項目ではないため、努力次第で変化させたり、向上できる。と感じられるものになっている。

そして先ほどの問題のある部下の回答や声はすでに除外されていることで、このデータは管理者自身が自分を振り返る価値ある情報になる。声だけ大きい例外であるノイジーマイノリティをデータから排除することで、「職場を変化させるためにまず自分が変わろう」と管理職が思えば、その職場はガラッと変わる。

上記のようなリサーチを実施するためのポイントは、特に以下の3つが重要となる。

リサーチのポイント

  1. 退職者やモチベーションが低下している社員の抱えている不満・不信感を全て洗い出す
  2. 退職に強く影響していると考えられる、上司に対する不満や評価に限定して仮設を立てる
  3. その仮説を回答者が具体的にイメージができる内容に落とし込むためのテキストライティングを行う

施策を検討するときは、まず「自社の課題や問題点を検討」した上で、それを解決するために必要な技能や態度・行動などに紐づける必要がある。そしてそれは、誰でもトレーニングすれば見につけられるものでないといけない。

離職防止対策の成功を担っているのは、管理職だ。どれだけ良いアイデアも現場で実行されなかったり、間違った運用をされてしまうと効果は出ない。

施策の行為者である現場管理職の行動をコントロールするという仕組みは、離職防止対策を成功させるキーポイントだ。

RABLE式の従業員満足度調査については、以下の順番にお読みいただければ、自分たちで作成が出来るだろう。詳しいノウハウを公開しているので、ぜひ、こちらの記事も参考にしていただきたい。

では、次に従業員満足度調査の結果を、どのように活用していくのか?ということをお伝えしよう。

STEP4 外部のコンサルタントに頼らないマネジメントの実施!

実際にRABLEでもコンサルティングサービスを行っているが、優秀な人材の退職防止対策として運用するため、目標設定が明確で、現場レベルまで落とし込まれた数値を用意している。

そのため、外部の人材コンサルタントが指導するよりも、自社で制度を考え、改善に取り組む方が退職防止の成果を出しやすくなる。

そのため、RABLEでは、クライアント企業の課題を改善するために必要な数値を作成し、それらのデータからツールを作成し運用していただくためのサービスを展開している。

では、どのようなツールを用意すれば、あなたの会社でもマネジメントができるのかご紹介していこう。

4-1.マネジメントが継続される仕組みを作り上げよう

マネジメントで最も重要なポイントは、施策を実施したとき、データフィードバックを行うという点だ。人事考課でもそうだが、本来は学生の成績表と同じように運用されなければいけない。

データのフィードバックをすることで、「自分のスコアは何点か?なぜその点数なのか?どこが課題なのか?何ができるようになればいいのか?」という自身の仕事ぶりに関して興味を持ち、課題を知り、目標発見のきっかけへとつながっていく機会を作ることだ。

データフィードバックでは、上記の興味を持つという点において、給与や昇進に影響する。などの評価だと感じさせては意味がない。純粋に自身の職場環境や能力・やりがいなどを高めたい。と思わせる方が重要だ。

例えば、以下は、RABLEの調査結果であるが、個人の回答者に対しては、以下のようなデータをフィードバックしている。

下の画像をクリックすると、新しくPDFが開きます

モチベーション診断結果

上記のような結果を末端の社員たちに見せることで、その情報自体が、この部分が職場の課題だ。これをみんなで改善しよう!という動機付けになる。

現在、無料で実施中のモチベーション診断を会社単位で回答されてもらえた方は上記の特典を提供しているので、是非、活用して欲しい。

【無料】モチベーション診断

定期的に情報をフィードバックすることが当たり前になれば、「社員たちは前回と比べて結果が良くなっただろうか?」と比較したくなり、「今回は良くない結果だったので、次回はもっと良い状態になるように努力しよう」と前向きに結束するように変化していく。

4-2.  マネジメントの仕組みを運用するためのSMARTの法則

例として「採用広告費を削減する。」という目標を設定した場合を考えてみよう。

採用広告費が問題になった背景

この会社では、売上の伸びは好調で現在100名の社員に対し、事業規模を2倍に拡大する計画を立てていた。実際に80名の社員を採用したが、早期の離職や人員体制の不満から中核の社員が退職し、店舗の数の拡大や別部署の立ち上げが難しくなった。

対策として採用人数を倍にした結果、採用広告費がこれまでの2倍から3倍に増え、人件費も悪化し、利益率が悪くなり、会社が傾きかけ、事業規模を以前のサイズに戻す結果となった。

その反省を踏まえ、この会社ではまず人材マネジメントのあり方を見直し、退職防止を評価の1つに加え、新人の指導、職場への定着、人間関係への溶け込みをサポートする社風を作り上げることから取り組み始めた。

上記のような課題を抱えている場合、以下のように全ての施策を可視化できるようになっていれば、成果を出せる改善策を実現できるだろう。

施策目的:従来の採用広告費負担率で安定的に人員を増やしていける体制を作りたい。

成果数値:採用広告負担額を同じにし、社員数(人数)が増えているか?をチェックする。

達成方法:現場で新人に対する指導やチームマネジメントノウハウを高めさせる。

管理数値:指導の状況を部下から上司に対するマネジメントの評価として数値化する。

現場行動:新人のチームへの溶け込みサポートやフォローアップを管理する仕組みを確立する

評価数値:新入社員に対して、職場の何割が快く迎えてサポートを行っているかの程度を評価する

上記の場合、成果指標となる社員数の増減と、管理職に対する評価と、職場が快く迎え入れるか?という内容を数値化していこう。

これらが、数値化できていれば、早期離職の成果を社員数の増減で確認しながら、原因となっている事柄は、管理職のマネジメント能力か?職場の従業員の接し方なのか?ということが数値で明らかにすることが可能となる。

このようなマネジメントの課題は、朝礼や会議で話し合うくらいでは成果は生まれない。

それがしっかり現場で出来ているのかを把握し、その進捗を管理し、上手くできるまでやり続けられる仕組みとして落とし込むために、結果に関する数値の他に、心理面に関する数値も準備しておくことで、いつでも原因を詳しく特定することが可能となる。

つまり、結果指標の社員数の増加という数値だけしか見ていなければ、実際の原因が、上司のマネジメント能力の課題であるのか?それとも、職場全員の意識によって発生している課題であるのか?ということがわからないためだ。

イメージしづらいかもしれないので、次の章では可視化したグラフをご紹介していこう。

STEP5 評価制度や採用アンケートなどのツールを自社で作成

プロジェクトを完結させ、成果や課題の発見ができれば、その知識・経験をノウハウという形あるものを作り仕組み化しよう。

退職防止対策を実施するためには、それは最終的に人事考課や面談シートの評価観点という形になる。

5-1.退職防止の従業員満足度調査の結果から評価制度を作ってみよう。

その検討において、わかりやすいものが成果の比較による分析だ。売上が順調に伸びているB店舗と、売上が思うように上がらないA店舗を比較してみよう。

辞めて欲しい部下

上記は先ほど紹介した画像だが、店舗Aと店舗Bで、辞めて欲しい部下と辞めて欲しくない部下のどちらの離職人数が多いのか?ということを確認できるサンプルグラフとなる。ここまでで説明してきた内容となるが、このようなグラフがあれば退職防止が成功しているのか?を確認できる。

平均勤続年数比較

さらに、上記は店舗Aと店舗Bで働く従業員の勤続年数を出している。

店舗Aは1.4年未満の新入社員が多く、店舗Bは1.4年~6.6年の勤続年数となる中堅の社員が多い。つまり、退職防止が継続して成功するほどに、勤続年数が伸び、生産力の高い中堅層が増えることにある。

上記のような売上の比較表やマネジメントの成果を表として作成し、それと以下にある従業員満足度調査の結果を関連化させよう。特に結果が顕著だった1つの項目をピックアップしたものが以下の例になる。

上記の結果からは、「上司の指導に対する信頼度」が売上の差を生み出している事がわかる。B店舗では、指示や指導をされたとき、「それを真に信頼し、上司が伝えたい意図は何で、自分はそれを真摯に受け止め、自分の悪いところを改善する」そのような姿勢が見えてくる。

逆にA店舗では、「上司は現場をわかっていない。それは、精神論だろ。」などの心理から、「上司の意図に心から従わない。返事をするものの心の中では自分の考えを優先する。」などの姿が見えてくる。

売上や生産量などと合わせて、このような心理面を数値化することができれば、何が課題なのか?どこの店舗が課題なのか?など、現場を見ずとも、おおよその課題が発見できるようになる。

5-2.人事考課に落とし込むために、さらに具体的な調査を実施しよう。

また上記の質問はファーストリサーチには適しているが、実際の人事考課としては機能しない。

なぜなら、上記の質問ではまだまだ具体的な内容ではないためだ。

例えば、信頼を獲得する上で、傾聴力などのコーチング能力が重要かもしれないし、フォローや責任を取るなどの頼りがいかもしれない。また部下の裁量権を超えたことを達成するように求めることも良いだろう。

そこで、セカンドリサーチとして、さらに具体的な内容に落とし込む必要がある。

例えば、傾聴力なら、部下に指導・指示するときに、部下の意見を必ず聞く、威圧・批判の話から入らない、声のトーン・大きさなど声を荒げない、目や口などの非言語に関するコントロール意識、表情を常に意識して柔らかく保つなど様々な視点が考えられる。

ここまで分解されていればA店舗の店長に対して「部下の意見に耳を傾けるように!!」というすぐに実践できることをルール化、仕組み化、評価観点化する事が可能になる。

まとめ:離職防止を成功させる鍵は5つの手順と数値

本日の記事では、離職防止に取り組む際に、どこがポイントで、どのような取り組みが必要となるのか?ということを、ご理解いただけただろうか。

単純に離職率を改善して求人広告費を削減しよう。というレベルで離職防止策を実施すると、結局は”ぶら下がり社員”を増やすことに繋がってしまう。

そうではなく、どのような目標を立てることで収益を改善し、その目標と従業員の行動や心理を紐づけることが出来るために従業員満足度調査を実施する。

そして、従業員満足度調査の結果をベースにマネジメントの仕組みを作り、目標達成に向けて改善を繰り返すという流れが重要となる。

今回の記事には、様々なリンクを貼っているので、ぜひ、すべての記事を読んでいただき、マネジメントの仕組化に役立てて欲しいと思う。

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