離職率

離職率の計算方法|定着率・退職率を自動で計算できるエクセルの作成方法

離職率は非常に単純な概念だが、実は計算式次第で間違った数字が出てくることもある。

離職率を正しく理解するために必要な3つのこと

  1. 国や企業によって離職率の計算方法は違うということ
  2. 計算式が変われば数字は大きく変わるということ
  3. どの計算式を採用するかは目的によって変わるということ

当記事では、上記の3つに加え、更に以下のことまで詳しく解説している。

もっと詳しく!離職率の3種類の計算方法

  1. 目的に合わせた離職率計算式の選定方法
  2. 自社の実態を的確に把握するための離職率計算式の作成方法
  3. エクセルで簡単に離職率の計算を自動化する方法

この記事は、「求人広告にて自社の魅力を訴求したい」、「魅力的な会社を選びたい」、「離職率を計算し、表やグラフに起こしたい。」など、どのような立場の人でも、当記事を読めば離職率に関する必要な知識を全てマスターできるようになる。

1.離職率の計算方法や定義は担当者が独自の基準で決めている

離職率には実は厳密な定義がなく、計算する人が独自の基準でその計算は行われている。その証拠として、離職率のデータを見ると、表やグラフの下に必ず「○○を□□として計算」という計算式に関する注略や対象者に関する定義が必ずついている。

離職率の計算方法には大きく3つの種類が存在する。

1-1.離職率を入職率と退職率の比率で見る計算式

以下の表を見てほしい。この表は厚生労働省が公表しているグラフになるが、多くの採用で離職率に関するデータの参考として8割以上のサイトで引用されているものだ。

引用:平成 30 年雇用動向調査結果の概況

上記の表は毎年採用された人(入職者)と退職した人(離職者)の比率を計算したもの出会って離職率とはちょっと違う。

この表は、毎年どれだけのボリュームの人数の社員が会社を去るのか?という[社員流動性]を表し、1年以内の入社・退社の人材の流動ボリュームを表したものになる。

そのため、このデータに早期離職者がどの程度の割合で含まれているかまではわからない。

あくまで業界として、1年の間でどれだけの人材の入れ替わるかの傾向を知るためのものだ。

計算方法1

離職者÷在籍者によって人材移動の比率を見る考え方

[ 離職者数 / (前年度の社員数+採用数)×100 ]

例で言えば、去年在籍していた社員は100人で、今年20人の採用をしたとする。すると今年の自社合計社員数は100+20=120人で、その年に20人の離職があったとすれば、20÷120=0.166でおよそ17%の計算結果となる。

この比率が多ければ多いほど、毎年大量採用している表れでもある。どれだけ人材の移動があるのか?という流動性をチェックする際には有用な計算式だ。

1-2 年度を基準として○年以内離職率を計算するやり方

2つ目の方法は、採用年度を基準として離職率を計算するやり方だ。計算は非常に簡単で、[○年後に離職した人数÷それぞれの年度の採用数]で求められる。

例えば、2017年に30人採用した場合、その採用した社員のうち、それぞれの年度に辞めた社員数で割るだけだ。この離職数には、2017年入社した社員だけで、それ以前やそれ以降の社員をカウントしないように集計しよう。

この計算式は、新卒一括を対象として用いられる事が多く、逆に中途入社やアルバイトの離職率を計算するときには向いていない。

なぜなら、計算を年度で固定しているため、4月入社と2月入社では勤続期間が変わるからだ。本来の意味で言えば、1年以内離職率とは、会社に入社して365日未満にやめた社員数を計算しなければいけない。

そのため、3ヶ月や半年以内の早期離職者を正しく計算できず、アルバイトの定着率を計算するには向いていない。この計算式では、1年より低い期間を計算できないからだ。

多くの統計データは、入社日から退社日までの追跡調査をすることは難しいので、ざっくりと年度で固定した離職率の計算式を採用している。

そのため、自社で細かい期間の累積離職率を計算しようと思えば、自社データを作成する事が必要になる。

1.2.1 定着率の計算方法とは?

定着率は離職率の対立概念であり、定着率+退職率を計算すれば100パーセントになる。sのため、[1-離職率]を計算すれば、各期間の定着率を計算できる。

離職率は以下のグラフのように期間が伸びれば伸びるほど発生確率は高くなる数値であり、右肩上がりになる。

一方定着率は、どれだけ人的資源の減少を食い止められたのかという残存率を示すため、以下のように右肩下がりのグラフになる。どちらを使っても数値に差はないので、好みで選んでもらってもかまわない。

1-3 ○年以内離職率を正しく計算する方法

あなたが、自社で離職率を計算したいと考えているならば、3つ目のやり方をおすすめする。そのほうが自社の人材状況を正しく知れるからだ。

まず以下の表において、B列とC列に入社日、退社日を入力しよう。

そしてD列にE列に書いてある計算式を打ち込み、オートフィルをすれば、正しい勤続期間が表示される。その勤続期間を元にそれぞれの期間に関する離職率に含むかどうかの判定をしよう。

最終的には、[○○以内離職率]=○がついた人数÷集計年度の採用者数で計算できる。この方式であれば、各社員(スタッフ)の勤続期間を算出するので、1ヶ月以内、3ヶ月以内、半年以内といった細かい期間の離職率を計算する事が可能になる。

しかし、いちいち手計算で集計するのは非常に面倒だと感じられる人がほとんどだと思う。そこで次章では、手計算ではなく、エクセルで簡単に離職率の表とグラフを作成する関数の作成方法についてお伝えしたいと思う。

離職率を深く知る上でも、離職率から何を読み取り、自社の課題は何か?、自社が抱えている真の課題とは何か?という問題意識を持つことは非常に重要だ。もうすでにご存知かもしれないが、以下の記事ではRABLE独自の切り口から離職率の解説を行っているので、是非一度目を通してみることをおすすめする。

2.離職率を簡単にエクセルで計算する方法

ではここからは簡単にエクセルで関数の作成をお伝えすることにしたい。エクセルが苦手で計算式を作れない方は、以下からRableが無料で提供している離職率自動計算エクセルテンプレートをダウンロードできるので、2章を飛ばしてもらっても構わない。

ES調査が出来る離職率計算EXCEL

2.1 離職率の経年変化を簡単にエクセルで計算する方法

まずデータベースとして入社日・退社日・離職した社員の勤続期間の3つのセルを作成したものを用意しよう。

次に、以下のようにそれぞれの年度の集計期間を入力するセルを用意しよう。

退職日が入力されていなければエラーになるので、先ほど作成したD列の関数を以下のように書き換えよう。すると退職日が入力されてなくてもエラーが出なくなる。

勤続年数を計算する方法

IF(退職日のセル=””,””,DATEDIF(B3,C3,"d")/365

下記のサンプルでは5ヵ年になっているが、10年分であれば更に詳細にみることができるので好きな範囲を設定するようにしよう。

 準備するものはこれだけだ。ではこれらを使って○年以内離職率を計算していこう。

まずそれぞれの採用年度に採用した社員の紐づけるために以下の関数を作成しよう。

採用年度に採用した社員の紐づける計算方法

COUNTIFS(B:B,">="&各年度の期首日のセル,B:B,"<="&各年度の期末日のセル)

上記の関数でそれぞれの年度採用人数が計算できる。

次に、先ほど作成した関数を応用して、3年以内のセルに以下の関数を作成しよう。

3年以内リ勝率を計算する方法

COUNTIFS(B:B,">="&採用期首,B:B,"<="&採用期末,D:D,"<=3")

すると各年度に採用した社員のうち、3年以内に離職した人数がわかる。

あとは、[3年以内離職数 ÷ 採用人数]の計算式を3年以内離職率のセルに作成すれば、3年以内離職率が計算できる。

2.2 経年変化3年以内離職率推移グラフを作成しよう

上記の関数の"<=3”の部分を以下の表を参考にしながら、数値を変更するだけで好きな期間の離職率を計算する事ができる。

するとそれぞれの年度の累積離職人数の表が出来上がる。

後はそれぞれの期間をそれぞれの採用人数で割って以下のような表・グラフを作成しよう。

累積離職率の経年変化表

作成方法と活用イメージをご紹介しよう。この計算方法ならば、中途採用やアルバイトなどの離職率を計算する際にも、勤続期間に基づいて計算するので、5

3.離職率の計算と離職率データの活用方法!

離職率は社員構成によっても当然変化し、トータルの離職率では会社によっては参考にならない場合がある。特にアルバイトの比重が多い場合、当然平均勤続年数は下がる。

またアルバイトであってもフリーターや主婦層、学生アルバイトの間でも平均勤続年数は変わるし、正社員も新卒と中途採用、経験者・未経験者でも変化する。

特にサービス業だと社員を様々なセグメントで分けて離職率を計算してみると数値が大きく変わることはよくあることなので、社内全体離職率は全く当てにならない。

3.1 離職率の計算|採用形態別の離職率を出す方法

上記のように採用形態から知識や経験、資格の有無、属性別にそれぞれ離職率の推移と自社の実態が見えてくる。

それぞれにデータを出してみると平均勤続年数の違いが見えてくるので、それぞれの層に関して平均勤続年数はどれぐらいで、目標はどの程度にするのか?

そこから採用のターゲティングを見直したり、立地条件的に採用者を変えにくい場合、その属性が魅力的に思う施策や待遇、特典を考える際にも参考となる。

また、正社員であれば3年未満、5年未満、10年未満、それ以上になるように、自社の社員構成に沿った期間に設定してみよう。

またどの層の早期離職が多いのか?というデータを作成し、経年変化を推移グラフでチェックすることによって、自社の人間関係が見えてくる。そのデータを会議や職場で共有することで、人間関係を良くする事に活用することも出来る。

3.2 離職率の計算|店舗・部署・管理職ごとの離職率を出す方法

また部署ごと・管理職ごとのデータにセグメントし、社内平均離職率や優良部署(店舗・管理職)の差を出して、離職率改善の成果を可視化してみよう。

上記のようなデータを出せば「田中部長は、管理人数が少ないのに離職人数が多い。高橋部長は、管理人数が多い割に離職人数が少ない。」というようにマネジメント成果を可視化することで、離職率を下げる目標作りにもなる。

そればかりか、管理職ごとの離職率と売上を連動させれば、どの管理職のマネジメントはうまく機能しているのか?どの管理職のマネジメントには課題があるのか?というように人事考課の1つの評価観点として取り入れることも出来る。

以下の記事では人材マネジメントの成果を可視化し、社員の質を高めるための評価制度作成へのノウハウを解説しているので、人材管理に力を入れていきたい!!と考えている人には是非お勧めのコンテンツとなっている。

3.3 離職率の計算|優秀な人材の流出を抑えるための計算方法

活用方法の最後として、以下のように人事考課をしている企業であれば、離職した社員の能力ごとに分けて計算してみてもいいだろう。

離職率を抑えさえすれば、成果が出るといえば必ずしもそうはならない場合がある。

例えば、社内に問題を起こしたり、労働態度や意欲が悪い社員は離職してくれる方が良いという場合だってあるだろう。

離職率は0である事が必ずしもいいことではないといわれるのがこのためだ。

そこで、どのような評価をされている社員が離職したのか?というようにデータを作成すれば、マネジメントの成果を正しく知る事が出来るようになる。

以下の記事では離職防止施策を行っていくうえで、正しく目標を立て、それをどのように運用し、どのような数値でその成果を評価していくのか?という全体的な手順をご紹介している。是非、当記事とあわせて読んでみよう。

離職と一口に言っても、計算式が違えば当然数値は変わるし、その計算結果は現実の何を表しているのか?という解釈も変わることがご理解いただけたのではないだろうか。

まとめ:離職率の計算はマネジメントの成果を測定する指標

離職率の計算というのは、業界平均や新卒の離職データを紹介しているサイトを参考にするだけで、ほとんどの企業で行っていないのではないだろうか?

その理由は、「辞めた社員が質の悪い社員だった。」「優秀な人材だったが、離職したのでもう関係はなくなった。」というように、去る者は追わず。という考えがベースになっている人が非常に多いからだ。

もちろん、離職したのだから関係は無くなるのだが、どれだけの期間を働いて離職したのか?どのような人材が流出したのか?という、マネジメントの現状を理解することはとても重要だ。また採用コストもただではないし、採用したからといって即戦力で活躍してくれる社員は少ない。

自社の人材状況を数値で客観的に振り返る機会を持つことは非常に重要だ。

正しい離職率の計算を行って、「辞めた社員が悪い。」という理屈で事業は拡大出来ない。ということを理解していただけるだろう。

是非、離職率について深く考える時間・機会をとってみてはいかがだろうか。

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